珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

Randy Crawford

2014-06-08 20:04:17 | フュージョン/Instrumental
急な暑さが続いた後、横浜方面も梅雨入りしました。衣替えが過ぎたとは言え、長袖が手放せないですね。梅雨に入ったと見られる・・・という曖昧な表現をニュースで耳にしましたが、昔に比べると梅雨入りも梅雨明けも境目がぼやけているようです。この梅雨が終わると入道雲の季節です。冷夏なんて予想もありますが、夏は夏らしくあって欲しいと思います。かなりの雨量となった土曜日、家内の?回目の誕生日祝いを兼ねて、神田「花ぶさ」に行ってきました。食後は酔い覚ましに地下鉄で神保町方面へ。古瀬戸珈琲店で一休みしてから三省堂に寄って帰路に就きました。雨の日の喫茶店もいいものです。


さて、久々の音楽の話題です。今回は黒人女性シンガーRandy Crawfordを取り上げます。といっても、私自身、リアルタイムでの接点はなく、90年代半ばにたまたま買ったThe Crusadersの『Street Life』を通じて聴くようになりました。1曲だけの参加ですが、洗練されていながら、演奏に負けないブルース色を持った歌はインパクト十分でした。歌詞もいいですね。都会、深夜、暗闇・・・シーンが目に浮かびます。小中学生の当時、レコード屋にはコンテンポラリーなる区分けがあったのを憶えています。意味もわからず通りすがっていたのですが、70年代後半は、この手の曲が溢れていたのでしょうね。


デビューアルバム『Everything must change』です。76年の作品ですが、日本盤のライナーの記事は79年となっています。上記「Street Life」の大ヒットを受けての来日記念として遡って発売されたようです。参加メンバーはThe Crusadersの面々や、Larry Carltonですから気合が入っています。15歳でプロ歌手となり、72年にGeorge Bensonに見い出された経歴がその背景にあるのでしょう。このアルバムを聴いて感じるのは、多様な歌への対応の幅です。バラードは出色で、ライブの2曲も素晴らしいですが、Larry Carltonのアコースティックギターをバックにした「Only your love song lasts」に惹きつけられます。


これは番外編?、とは言え86年のオリジナルアルバム『Abstract Emotions』です。90年代初めのトレンディドラマの挿入歌として「Almaz」が使われていたことは憶えています。吉田栄作、山口智子、田中美奈子といった面々です。ドラマ自体は見ていませんでしたが、やたらとブラウン管からこのバラードが流れていました。当時は上述の『Street Life』は未入手ですから、歌い手がRandy Crawfordであることは、意識していませんでした。先日、アナログ盤で歌い上げる「Almaz」に接し、ようやく話がつながった次第です。あの頃から既に20年以上が経過しました。"光陰矢のごとし"を実感します。


というわけで、アナログ、デジタルに限らず、彼女の作品を集めています。アナログ盤は盤質の良いものも入手しやすい印象です。一番上にあるアナログ盤、83年の『Nightline』は、AOR色も入った好盤です。当時は、それこそ柔いAOR路線は避けていましたが、現在は、全て水に流してといった感じで聴いてます。一方、CDは『Everything must change』を含む、初期のアルバム5枚のセットを購入しました。近年になってJoe Sampleとの作品も複数出ています。デジタルの方は新旧取り混ぜて、ということになりそうです。まだ現役でもあるので、来日の機会を待ちたいです(貫禄はついてるでしょうが)。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Earl Klugh

2013-05-26 11:23:16 | フュージョン/Instrumental
久々に音楽の記事です。自転車を始めたこともあり、この時期の風の気持ち良さを例年になく感じています。やがて鬱陶しい梅雨と、うだるような夏が来ますから、今のうちに満喫しようと思います。さて、音楽で風を感じるとしたら、まずはフュージョン系のアコースティックギターでしょうか?ただし私の場合、80年あたりから英国ロックそれも風とは180度異なる、へヴィな方に関心が移っていました。従って、Lee RitenourとかLarry Carltonといった大御所との接点はほぼゼロでした。今回は、それでも相対的につながりのあったEarl Klughを取り上げてみます。

と言っても、私が最近まで持っていたEarl Klughの唯一のアルバムは、本道のフュージョンではなくJazzの作品『TRIO Vol.1』でした。買ったのは初めてコンポーネントを導入した時期ですから、もう20年以上前になります。その頃は既にラテン音楽にも嵌っていました。Jazzのスタンダードに混ざって、ジョビンの「How Insensitive」「One Note Samba」が入っていて、購入したのでしょう。この作品は、今でも聴いています。アコギは大抵のシステムでもいい音に錯覚しがちですが、現在のシステムで聴くと、昔はうわべだけを聴いていたんだなあと思います。流石にこれは風ではなく、お酒が合う作品です。


昨今のCDの廉価ぶりは、クラシックのBOXものに限らないようです。Earl Klughのフュージョン全盛時のCDが3枚組みで買えることを知り、2セット6アルバムを購入しました。当時は通りすがりでしかなかった楽曲でも、作品には時代の空気感が含まれていますから妙に懐かしい感覚があります。まだじっくり聴いているわけではありませんが、軽快なアコギの音にはやはり風を感じますね。ざっと聴いた中では、『Dream Come True』が粒が揃っています。2曲目に「Doc」という曲があるのですが、これなんかは晴れた休日の午前中がピッタリきます。書いている今がそうで、シンクロすると2重に心地よいです。


ちなみにEarl Klughはまだ健在で、今年の1月にもブルーノート東京他でライブがありました。まだ何度かチャンスはあるでしょうから、往年の作品を聴きこんでおくことにします。そう言えば、pat_mthny7205さんやKYKIN(キリン)さんは、フュージョン系ギタリストに絡むHNでしたね。学生時代にフュージョンに傾倒し、その後ジャズに行かれた方も多かったでしょう。私は完全な周回遅れですが、これもオーディオがもたらした愉しみと思うようにしています。

全く話題は飛びますが、今朝、サッカーのチャンピョンリーグ決勝があり、ドイツ勢対決を制したのはバイエルン・ミュンヘンでした。決勝ゴールを決めたのはオランダ代表のロッベン選手です。切り裂くようなドリブルが売りの選手で、彼も風を感じさせるサッカー選手の一人です。オランダファンとしても嬉しい優勝となりました。早いものでブラジルW杯まであと1年、オランダは予選好調です。ロッベン選手をブラジルで見ることはできるのでしょうか。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Earth Wind and Fire

2012-07-08 08:59:19 | フュージョン/Instrumental
フュージョンはジャンル間の融合ですのその境界はどうしても曖昧になってしまいます。Larry Carlton、Lee Ritenour、カシオペアなどは、いわゆるフュージョンなのでしょうが、私の中ではInstrumental含めてジャンルが曖昧なものはフュージョンということで・・・。ソウルやブラックコンテンポラリーも、この部類に入ってきます。さすがにMichael JacksonはPopsかなと思いますが、Quincy Jones はぎりぎりフュージョンでしょうか。今回はEarth Wind & Fierを取り上げます。

70年代後半から80年代はディスコ全盛期で、Popsは勿論周辺領域へもその影響がありました。Earth Wind & Fierの「Let's Groove」やQuincy Jonesの「Ai No Corrida」が流行っていたのは高校1年生当時です。私は既にRock志向が強まっていましたが、こういった曲もしっかり録音してラジカセで聴いていました。「Let's Groove」を含む81年のアルバム『RAISE!』は多彩な構成ですが、EW&F節を堪能できます。このアルバム以降、方向性を失ったのは残念ですが。


Earth Wind & Fireの売りはやはり、Maurice WhiteとPhilip Baileyのツインボーカルですね。どちらかが好きというのでなく両者のコントラストがいいと思います。例えば「Fantasy」のメインはPhilip Baileyですが、途中でMaurice Whiteの太い声が入るところで、グッと重心が下がる辺りです。アルバム『All 'N All』もいい曲が揃っています。バラードが充実しているのもこのアルバムの魅力です。特にPhilip Baileyが歌い上げる「I'll write a song for you」のラストは痺れます。


時代は少し下がりますが、Philip Baileyで記憶に残っていると言えば、Phil Collinsと組んでヒットした「Easy Lover」があります。1985年、まだまだディスコ健在の頃です。当時は音楽を聴く=MTVでプロモーションビデオを見る、みたいな雰囲気がありました。「Easy Lover」のビデオは好きなものの一つでした。途中、Phil Collinsの華麗な?ステップも見れます。Paul McCartneyとMichael Jacksonの「Say Say Say」もそうですが、コラボもののビデオは単純に楽しいです。


社会人以降、往年のヒット曲を含むオリジナルアルバムを買うのが私のCD購入の一つのパターンになっています。アルバム中の他の曲にも当時の息吹を感じます。これにオーディオで聴く楽しみが加わります。曲は懐かしいのですが、音は追い込んでいる過程の進行形のものなので、昔と今がつながる不思議な感覚となるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥山雄司

2011-10-09 09:05:08 | フュージョン/Instrumental
アップルの共同創業者 Steve Jobs が亡くなられました。1991年、オーディオコンポを初めて揃えたのと同じ時期に、SE/30という小型のMACを購入しました。PC9801とMS-DOSしか知らない者にとって、ファイル消去用のごみ箱や爆弾画面は驚きでした。やがて会社のPCがWindows標準になり、Windowsの操作性も上がった(MACの真似?)こともあって、私自身はMAC派ではなくなりました。それでもPCを楽しくした価値は、PCを数多く売った価値より、ずっと高いと思います。

今回は、日本のギタリスト鳥山雄司を取り上げます。ちょうどSE/30を購入した当時、会社の後輩に薦められて買ったのが『プラチナ通り』です。伸びのあるエレキ、爽快なアコギ、両方楽しめる作品で、私はすっかり嵌ってしまいました。ギターに絡む他の演奏も素晴らしいです。どの曲も旋律が明快でリラックスできます。特に気に入っているのは「FOOT LOCKER」「プラチナ通り」といったアップテンポな曲です。廃盤となっていますが、完成度の高いアルバムだと思います。


こちらは昨年買った、2009年発売の、その名も「Guitarist」。ジャケットから想像できるように、全編ソロのアコギです。選曲に特徴があるアルバムで、70~80年代のAORカヴァーです。AORはあまり聴かなかった私でさえ、殆ど耳に憶えのある曲ばかりです。昔は積極的に聴かなかった曲でも、時を経ると聴きたくなる・・・やはり音楽と一緒に時代を聴いているわけですね。メインシステムの部屋は板張りでライブ傾向なので、余計にギターの音が心地よく響く気がします。


最後は番外編です。私の中では鳥山雄司はギタリストとしてのイメージが強いですが、アレンジャーとしても活躍しています。有名なところでは90年代半ばのシャ乱Qや松田聖子のアレンジがあります。写真は癒し系のコンピレーションアルバム『Image』です。鳥山雄司を意識せずに買ったのですが、TBS系"世界遺産"のテーマ曲「ソング・オブ・ライフ」が入っていました。オーケストラとギターが絡む雄大な構成ですが、オリジナルアルバムにある原曲でも聴いてみたいです。


鳥山雄司の曲は結構iPodにも入っていて、外でも楽しんでいます。PCはアップルから離れましたが、オーディオ・音楽ファンである限り、アップルとの付き合いは絶えない気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

80年代、松岡直也

2011-04-23 11:52:58 | フュージョン/Instrumental
4月に入り企業の採用活動が本格化しました。私も採用する側の人間として学生さんに会う機会がありますが、若い彼ら・彼女らを見ていると昔の自分が重なります。当時はバブル景気に沸いていて、学生側有利の就職活動でした。今の学生さんには気の毒な気もします。何だかんだといって一生の大半と関わることですので、皆さん納得の就職ができることを願っています。

私自身の就職活動の数年前、良く聴いていたのがフュージョン、ボサノバ系で、松岡直也もその一人です。中森明菜の「ミ・アモーレ」の作曲者として知っている方も多いでしょう。トロピカルムードに溢れる作品『日曜島へ』が最初に聴いたアルバムでした。わたせせいぞうのイラストに、松岡直也のピアノタッチ・・・これだけで十分、80年代後半にフラッシュバックできそうです。


『日曜島へ』以降、数枚のアルバムをレンタルしてカセットで聴いていましたが、90年以降カセット自体を聴かなくなり、必然的に松岡直也の楽曲からも遠ざかりました。アルバム「Fall On The Avenue」はその後CDで買い直した1枚です。1982年の作品ですからバブル色は感じられず、都会の秋のイメージとなっています。レコーディングの都合で6曲のみとなっていますが、個々の曲の完成度や演奏の良さが光ります。


番外編ですが門あさ美の『Hot Lips』です。これは、松岡直也がプロデュースした作品(1982年)です。高校当時は洋楽(ロック)に傾倒していたこともあり、リアルタイムでは聴いていません。相互リンクさせていただいているブログ Music Avenueにて「街路樹」が紹介されていて、速攻で気に入ってしまいました。間奏部では、いかにもといったピアノを楽しめます。


※本題とは関係ありませんが、元キャンディーズの田中好子さんが亡くなられたとのニュース、ショックでした。熱烈なファンではありませんでしたが、ベスト盤を持っていますので、週末は聴きながら、ご冥福を祈ることにします。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする