珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

秋の東北旅行

2024-11-04 10:27:49 | その他
10月24日~26日、休暇と取って家内と東北旅行に出かけました。3日間かけて山形(立石寺、銀山温泉)、宮城(松島、仙台)、岩手(平泉)と回ってきました。家内からリクエストのあった銀山温泉、松島に私の希望の立石寺、平泉を加えました。旅行前はあまり意識しませんでしたが、いずれも芭蕉ゆかりの地でした。慌ただしかったものの、3日間とも好天に恵まれ、観光と食事を満喫することができました。10月の東北ですので寒さを想定していましたが、拍子抜けするくらい暖かかったです。

山形駅から仙山線で、立石寺のある山寺駅に向かいました。「山寺」の名前の通り、山全体がお寺になっていて、最上部までは階段を1000段登らねばなりません。紅葉やお寺の風情を楽しみつつ、高度を上げていきます。戻りの電車まであまり余裕がなく、ペース早めで登りました。


「閑さや 巌にしみ入る 蝉の声」は芭蕉の句でも最も有名な一句ではないでしょうか?夏、それも夕方、ここで蝉の声をきけば、300年前にワープできそうです。山寺を降りてから、評判のさくらんぼのソフトクリームで疲れを癒しました。仙山線、奥羽本線とつないで銀山温泉の入口、大石田に向かいました。


大石田からは旅館の送迎バスで銀山温泉に入りました。銀山川を挟む一角に、突如、大正時代を彷彿させる旅館群が現われます。写真でこそ知っていましたが、リアルに身を置くのとは違います。皆さんがスマホ片手にシャッター押しまくるのも頷けます。旅行客の半数以上は外国のお客さんでした。


朝は朝で風情があります。朝食後、チェックアウトまで余裕があったのでお土産の調達兼ねて散歩しました。銀山川のせせらぎと、秋の陽光に穏やかな気持ちになりました。2日目は仙台へ移動します。昼食用に名物のカリーパンと揚げまんじゅうを調達しました。


再び山形に戻った後、仙台までは高速バスで移動しました。仙山線と違ってバスは10~15分に1本出ています。宿泊先のホテルに荷物を預け、次の目的地である松島に向かいます。松島は92年に学会のついでに訪れたことがあります。32年ぶりの再訪です。遊覧船に乗る前に、松島を見下ろす高台まで登りました。


前回は遊覧船にカモメの群れが付いてきたことを憶えていますが、カモメをほとんど見かけませんでした。2014年頃に餌付けが禁止されたようです。遊覧中にちょうど日の入りとなり、夕景が素晴らしかったです。新婚旅行で宮島、2022年に天橋立に行きましたので、家内は今回で三大景勝地をクリアできました。


牡蠣は松島でも食せますが、遊覧の時間帯との関係があるのか、お昼が基本の様です。仙台駅前の「かき小屋 飛梅」にしました。生、焼き、アヒージョ、フライで牡蠣を味わった後、枝前、牛タン等仙台の食を楽しみました。宮城の地酒は辛口の日高見、浦霞にしました。


最終日は平泉です。平泉は前から行きたかった場所ですが、中々機会がありませんでした。平泉自体は想像よりコンパクトでした。駅から中尊寺まではバスにしましたが、他は足で回りました。藤原家の栄華、義経の悲劇など古の出来事を重ねつつ、広い境内を回りました。お昼は麓の蕎麦屋にしました。


義経の終焉の地は、中尊寺から歩いて15分ほどのところにありました。やはり有名な「夏草や兵(つはもの)どもが夢の跡 」は、芭蕉がここで詠んだとされます。眼下をゆったりと流ているのは北上川です。川面に秋空が反射して、より一層青くなっています。当時とさほど違わない光景なのかも知れませんね。


旅行の締めは毛越寺です。中尊寺と同じ頃に開山されました。山にある中尊寺とは対照的に、フラットな境内でした。シンボルである大泉が池は、海を模しているそうです。鏡写しになった紅葉、青空、岩が何とも美しかったです。平泉駅近くの菓子工房にて軽くお茶をして、帰路に就きました。


というわけで、駆け足で山形、宮城、岩手と回りました。あらためて東北の魅力を感じることができました。次回はテーマを絞って、盛岡や遠野に、狭く、深く滞在するのもありと思いました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南アルプス、アサヨ峰

2024-10-27 17:44:12 | その他
10月19日から20日にかけて、南アルプスのアサヨ峰に登ってきました。従来は山梨県側から登山口である北沢峠に入れたのですが、2019年の台風で南アルプススーパー林道が崩壊し、長野県側からしか入れません。伊奈市の戸台パークまで来るまで移動し、そこからバスで北沢峠を目指しました。北沢峠は百名山でもある甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳 の登山基地としても知られています。予報では20日は秋晴れが期待できたので、久々に南アルプスの山々を満喫できる今回の企画を楽しみにしていました。

パーティーは7名でうち2名は、登山系のSNSから合流された方でした。オーディオのオフ会でも初対面の方を自宅に招く場合がありますが、山の方がずっとドライな感じです。時代の変化を感じます。長衛小屋組とテント組に分かれ19日夜半の雨を凌いで翌日の登山に備えました。


北沢峠の標高は2000m以上あり、一頑張りで森林限界を超えることができます。やがて南アルプス北部の盟主、北岳が見えてきました。足元のハイマツにアルペンムードを感じつつ、先を急ぎます。


前日の雨が効いているのか、雲海が見事でした。しかもなかなか雲海が消えず、気持ちのいい登山が続きました。お隣の中央アルプスは勿論、御嶽山、北アルプス連峰、さらには遠く白山まで見通せました。


アサヨ峰はそれ自体もいい山ですが、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳等を眺めるための山と言ってもよいでしょう。それだけに今回の好天は大変ありがたかったです。こちらは甲斐駒ヶ岳です。学生時代(1985年)、社会人時代(1994年)に登りました。私の好きな山の一つです。


こちらは南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ヶ岳です。甲斐駒ヶ岳に比べて穏やかな山容で、山頂下のカールにはお花畑が広がります。伊那側からの眺めがよく、伊那谷のシンボルでもあります。私は学生時代に1度だけ登ったきりです。


南アルプスの3000m峰が並びます。手前から北岳、間ノ岳、奥には塩見岳も見えます。学生時代は、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳をピストンで登った後、北岳から塩見岳まで縦走しました。塩見岳の先の三伏峠がえらく遠かったことを、今でも憶えています。学生にしかできない登山でした。


アサヨ峰に到着です。標高は2800m足らずで、甲斐駒と鳳凰三山を結ぶ早川尾根にあります。360℃のパノラマを楽しみました。ここで軽く昼食を取り、引き返しました。


アサヨ峰まで登ると、八ヶ岳の全貌が見えるようになります。先日登った、網笠山、権現岳から、北端の蓼科山までしっかりと見えています。足元は甲府盆地になります。八ヶ方面から南アルプスを眺める機会はそこそこありますが、その逆は滅多にありません。


鳳凰三山です。地蔵岳のオベリスクを確認できます。学生時代、御座石温泉から登って夜叉神峠へ抜けました。本来ならば、鳳凰三山の右後方に富士山が見えるはずだったのですが、それを除いてほぼパーフェクトと言える眺望でした。


アサヨ峰に手前に栗沢山という標高2714mの山があります。宇多田ヒカルが出ていたサントリーの天然水のCMで使われていました。YouTubeの動画を見る限り、甲斐駒が見える高さまでは、ご本人が登っていたようです。皆さん、思い思いに写真を撮って、成り切っていました。


紅葉も見事でした。今年は夏が暑すぎたせいか、紅葉自体も後ろ倒しになっていいます。おかげで、ちょうど良いタイミングとなりました。やはり紅葉には秋晴れの青空がマッチします。


下山後、再びバスで戸台パークに戻り、帰路につきました。途中、南アルプスむらの、クロワッサンで有名なパン屋さんに寄ったのですが、時間帯が遅く売り切れでした。それでも試食品にありつくことができました。代わりにアップルパイを調達しました。今回のメンバーには若き学生さんがいたのですが、大学の後輩であることがわかりました。私が南アルプスに登った時の年齢と同じだったこともあり、二重に懐かしかったです。別れ際にエールを送っておきました。皆さん、ありがとうございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高妻山(戸隠)

2024-10-13 08:40:55 | その他
ここに来て、横浜近辺で金木犀が香るようになりました。酷暑の影響か、予想通り遅くなってしまいました。さて、10月の最初の週末、長野県の戸隠方面の高妻山に登ってきました。日本百名山の一つです。高妻山の存在を意識するようになったのは、2017年の雨飾山(途中で撤退)です。以後、信州方面の登山であちらこちら(2018年雨飾山虫倉山飯縄山)から眺めてきました。あるいは上越市内旅行先の小布施からの遠望も記憶に残っています。それだけに、思い入れが強い山であったと言えます。

今回のメンバーは7名でした。高妻山に登る前日、上田の太郎山に登って足慣らしとしました。上田は昨年旅行で訪れていますので、約1年ぶりです。上田市民から愛される太郎山は、1時間程度の登り下りできるお手軽な山です。山頂からは上田市を一望できます。天気が良ければアルプスも見えます。


戸隠中社近くの民宿に泊まり、早朝より高妻山を目指します。夜間は雨も降ったようですが、登山中に雨に見舞われることはありませんでした。戸隠高原は、高妻山の他、戸隠山、黒姫山の登山口にもなっています。コロナ禍前に黒姫山に登った際にも、ここを訪れています。


高妻山、戸隠山の山麗に戸隠高原は広がっています。牧場やキャンプ場があり、車でキャンプを楽しむお客さんも多いようです。キャンプ場を抜けて、登山口へと向かいます。山や牧場にかかる雲の向こうに青空が見えて、中々幻想的な風情でした。ここから長丁場の始まりです。


高妻山には大きく2つの登山ルートがありますが、今回は沢から登って、尾根を下るコースとしました。途中、何度も渡渉して高度を上げていきました。滑滝と呼ばれる滝の脇を、鎖を使いながら登りました。いくつか気の抜けない場所がありましたが、稜線に出れば一安心です。


高妻山は古くから信仰の対象だったようで、所々にお地蔵さんが配置され、それぞれに番号が振られていました。丁度高妻山の山頂が、十番目でした。稜線のアップダウンを繰り返し、山頂を目指します。稜線に上がってから長いのが高妻山の厳しいところです。


高妻山は山頂部が急に立ち上がっていて、最後の詰めはなかなかの急登でした。息を乱しつつも、山頂に到着です。これでまた一つ、百名山登頂が増えました。欲を言えば展望が欲しかったですが、登れただけでも良し、とします。短めの昼食を取り、長い下山に備えました。


高度を下げるに連れて、ガスの切れ間から山肌が覗くようになりました。高妻山の急斜面も一部、顔を出しました。この急勾配が山頂まで続いていたようです。あらためて高妻山のキツさを実感することとなりました。逆に、見通しが良いと心が萎えていたかも知れません。


期待していた紅葉です。流石に山の上部では、普通に始まっていました。間も無く、山全体が真っ赤といった風景が見られることでしょう。登りで景色を楽しめなかった分、下りは景色も楽しみながら進みました。そんな訳で、結局10時間近い歩程となってしまいました。


更に高度が下がり、麓が近づいていることを実感します。黒姫山の稜線部が見えています。山頂のガスは最後まで取れませんでしたが、穏やかな山容は、裾野の形状からも判ります。


飯縄山方面です。その右下に見えているのは、戸隠のスキー場です。更に右奥には長野市街を確認できます。この日、長野方面の天候は、終始、良かっただけに、山頂部のガスだけが残念でした。


長い下りを終えて、やっと戸隠牧場に帰ってきました。ここのソフトクリームを食べたかったのですが、下山時には営業時間を過ぎていました。次の機会を待ちます。


下山後、戸隠中社近くの温泉にて、汗を流して帰路に就きました。翌日の早朝から仕事を抱えている人もいて、そこそこに温泉を切り上げました。予想通りキツい山ではありましたが、念願の高妻山に登れてよかったです。貴重な時間をご一緒した皆さん、ありがとうございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

編笠山・権現岳

2024-09-15 08:59:29 | その他
9月の最初の週末、メンバー3名で八ヶ岳の編笠山と権現岳に登ってきました。まだまだ、残暑の厳しい横浜方面ですが、標高2500mを超える山々であれば、少しは涼めるだろうという期待がありました。小淵沢駅で集合後、登山口である観音平に入り、まずは編笠山を目指しました。編笠山に登るのは、今回で2回目です。前回は日帰りピストンでしたが、今回は1泊2日コースで、権現岳がメインです。権現岳は山梨に行った際に、その姿をあちらこちらから眺めるのみでしたが、初登頂となりました。

この時期の山は季節を先取りできます。既にススキの花ががあちらこちら咲いていました。都心からの移動もあって登り始めが遅かったので、先を急ぎます。


標高2524mの編笠山の山頂に到着です。頂上直下で不覚にも足を吊ったのは、反省点でした。今年の夏はあまり登り込みができていませんでした。


編笠山を下った先に、この日の宿、青年小屋があります。水汲みを済ませた後、缶ビールで乾杯としました。晴れ間も広がり、翌日登る権現岳も姿を現しました。


青年小屋は別名「遠い飲み屋」と呼ばれていて、食事とお酒が充実していました。特に夕飯でいただいた豚汁が、美味しかったです。山梨ですからデザートのブドウ類も充実、そして最後は日本酒です。こちらでは、小屋のオーナーのお眼鏡にかかった各地の日本酒が楽しめます。私は秋田の「雪の茅舎」にしました。コップになみなみ注いでいただき、ありがとうございました。オーナー(エベレスト登頂、山岳ガイド)、スタッフ、パトロール、常連さんを囲む歓談の輪に、我々も入れていただきました。


翌日、天気は更に良くなりました。青年小屋から一気に高度上げ権現岳を目指します。振り返ると編笠山を見下ろせるようになりました。名前の通りの山容です。遠景は南アルプスです。


森林限界を越え、アルペンムードが漂ってきました。この付近には、旧武田軍ののろし場もありました。確かに眼下に、小淵沢から諏訪湖に続く盆地を見下ろせます。


今回のメイン、権現岳が見えてきました。岩場が出てきたので、途中でヘルメットを装着し、落石に備えました。ここまで来れば頂上は近いです。


この日の後半、天気の崩れが予想されましたが、崩れる時間帯が後ろにずれたようです。阿弥陀岳の向こうに、北八ヶ岳の名峰、蓼科山が見えています。


標高2715mの権現岳のピークに到着です。この道標は正確にはピークではなく、ザックを置いて登ってきました。


なかなか八ヶ岳の盟主、赤岳の頂上が見えなかったのですが、下山間際にしっかりと見ることができました。赤岳と阿弥陀岳を結ぶ稜線の向こうには、横岳、さらには硫黄岳が覗いています。1時間もしないうちに、雲が湧いてきましたので、早めの行動が功を奏したと言えます。下山後、小淵沢インター近くの「延命の湯」で汗を流し、小淵沢駅で散会となりました。今年の夏はアルプスに行く機会がありませんでしたが、遅い夏山を満喫することができました。ありがとうございました。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山トレーニング

2024-08-13 10:12:38 | その他
パリ五輪も終わってみれば、あっという間でしたね。なでしこの準々決勝と柔道の団体戦をハシゴして見終わったのが午前3時近かったかと思います。モヤモヤが残る中、8月4日、地元の大山に夏山トレーニングに行ってきました。大山は昨夏のトレーニング登山以来、1年ぶりです。今年の夏はアルプスには行かないのですが、秋に高妻山を控えています。月1回程度のトレーニング登山をやって望みたいと考えています。今回は、少々さぼってヤビツ峠から登りました。標高の761mからの、約500mの登りです。

秦野から神奈中バスでヤビツ峠に向かいます。バスを降りた際の第一印象は、「涼しい」です。温度計を見たわけではありませんが、体感では30℃を切っているように思いました。ヤビツ峠は、大山と丹沢の拠点となっています。


高度を上げると、丹沢の山塊が見えてきました。いかにも夏の丹沢といった風情です。夏場の低山は、とても暑くて登れませんが、丹沢、大山クラスまで標高を上げると涼しくなります。これを避暑と呼ぶかどうかはともかく・・・。


2本(休憩1回)で山頂に到着です。あっさり着いてしまい、拍子抜けの感がありました。


山頂には温度計が設置されていました。何と23℃です。この日は伊勢原で熱中症警戒アラートが出てましたので、驚きの気温差です。帰りのルートは様々考えられましたが、結局、日向薬師に出ることにしました。下れば下るほど気温が上がることを実感しながら下山しました。日向薬師でのバスの接続が悪く、バス停近くのコーヒー店でソイジェラートとコーヒーを頼んで長居させていただきました。夏山トレーニング、次回は表尾根から塔ノ岳に行って、大倉尾根を下ろうかと思案しています。


番外編ですが、6月に帯広方面に登山で行ってきました。然別湖近くの東ヌプカウシヌプリと白雲山です。当時は仕事が忙しくアップ出来ていませんでした。帯広は、2019年の朝ドラ「なつぞら」の舞台となっていました。ドラマにも出てきた菓子店「柳月」にも寄りました。北海道で食べるソフトクリームが美味しいのは、気のせいではありませんね。帯広と言えば、豚丼も外せません。いくつかのお店を探したのですが、時間帯が合わず、何とか1軒もぐりこむとができました。


横浜は、依然、暑い日々です。皆様もお気をつけ下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする