珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

V40SE 導入から7年

2017-02-25 17:29:57 | オーディオ
OCTAVEのプリメインアンプV40SEを導入したのが2010年ですから、早くも7年が経過しました。これまでのオーディオライフでは最も高額なアンプの導入でしたが、あらためて振り返ってみて正解だったと言えます。真空管アンプだからというより、一段ランクの上がったアンプにより、オーディオの楽しさが倍増したように思います。勿論、この間に、PCオーディオへの切り替え、アナログの導入、DACの導入と上流側の変化はありましたが、それを受けるアンプの存在があってこその、音作りだったように思います。このドイツの武骨なアンプとの付き合いは、まだしばらく続きそうです。

7年前の記事を振り返ると、視聴に4回ほど重ねたとあります。試聴後、Black Box併せて導入を決断した際の興奮は、昨日のように思い出されます。半年ほどエージングが必要でしたが、音が解れて本領発揮となりました。同社の上位のプリメインアンプであったV70、V80も現在までにSE化されましたが、V40SEはその走りでした。V40SEは依然、同社アンプのラインナップに残っています。エントリー製品とは言え、一定の支持があるものと思います。この7年間でのトラブルによる真空管交換はEL34で1回のみ(球ころがしは別)です。頑健ぶりも実感している次第です。


しばらくV40SEとの付き合いが続きそうと、書きましたが、一方でグレードアップ願望が無いわけではありません。資金の問題はありますが、大きくは、
①同社の上位のプリメインアンプに替える
②同社のセパレートアンプに替える
③別メーカーのアンプに替える
が考えられます。メーカーはあまり振りたくないという、個人的な志向もあり、①か②の選択をイメージしています。全くの勘違いだったのですが、V40SEはプリ出力もプリ入力も不可だと思い込んでいました。ところが先日のチューバホーンさん宅で、「そんなことはないでしょう」という話になり、早速、ショップに問い合わせたところ、入出力可とのことでした。何よりちゃんと背面にも端子がありました(汗)。パワーアンプとして使う場合は、Front.Chを使います。


②の選択肢であればV40SEも活かせますし、プリの音楽表現が加わります。まあ算段ですが。そう言えば、プリの銘機HP-500をヒデさんがお持ちでした。ウィーンアコースティックのSPの試聴ではHP-300やHP-700を聴きました。グレードアップの対象は勿論アンプに限られませんが、DACは変遷が早いですし、ウィーンアコースティックのLISZTは背の高さが気になります。今年はじっくりPCオーディオを取り組むつもりですが、先日のMola Molaといいマランツ#7といい、プリアンプが俄かにクローズアップされてきました。ただし、慌てず、ですね。

さて、明日からは、今年に入って2度悪天で流れた丹沢縦走です。3度目の正直、何とかなりそうです。
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The Shadow of Your Smile

2017-02-19 12:45:08 | ボサノバ/ラテン
横浜方面は17日、20度近くまで気温が上がり、上着が不要なくらいでした。雨戸を開ける際や夕方の明るさ、梅の花の勢いの翳りに、春の接近を感じます。庭木への寒肥も例年通り終えました。義理?チョコも美味しくいただきました。薄手のコートもそろそろ出番となります。定番の行事を経て、2月も残り1週間。早いものですね。久々に音楽の話題で、「The Shadow of Your Smile」を取り上げます。1965年の映画「いそしぎ」の主題歌です。映画よりも曲の方が有名で、ジャンルを超えて広くカヴァーもされています。私の中ではボサノバ/ラテンのイメージが強い1曲です。

ボサノバの刷り込みの理由は勿論、Astrud Gilbertoです。決して歌が上手いとは言えないAstrud Gilbertoですが、「イパネマの娘」でブレイク、ボサノバの女王となってしまいました。以降、Verveからアルバムリリースを続ける中で、ブラジル以外の曲も取り上げました。けだるい彼女の声を通すと、原曲が何であれボサノバ風になるのが不思議です。私もまんまと刷り込まれた次第です。セカンドアルバムがまさしく『The Shadow of Your Smile』ですが、私の手元にあるのはデビュー40周年記念ベストです。Astrud の特別のファンでなければ、これ1枚で十分だと思います。


最近、オフ会でもかけることの多いBarden Powellです。71年の『孤独』に「The Shadow of Your Smile」が入っています。ダイナミックオーディオのSさんのフロアでSPの試聴をした際に、このアルバムの存在を知りました。聴いたのはアナログ盤で、訴求力のある音が印象に残りすぐにCDを買いました。アルバムの半数以上がソロ演奏で「The Shadow of Your Smile」もその一つです。ゆったりとしたテンポながら、彫りの深いギターに表題の孤独さが表現されています。Barden Powellは昨秋買ったアナログ盤『Samba Triste』もお気に入りで、70年代の作品を中心にアナログ盤を探すつもりです。


Helen Meririllの67年のアルバム『BOSSA NOVA IN TOKYO』です。半数程度がボサノバで、東京で録音されました。アレンジには前田憲男、渡辺貞夫とありますから、これは日、米、ブラジルの共作です。アラフォーの頃で、円熟のヴォーカルとハスキーなMerrill節はボサノバにマッチしていると思います。ただ、日本語で歌った「夢は夜ひらく」「信じていたい」は、ちと、やり過ぎではなかろうかと。


ここからラテン色が薄れるのはご容赦ください(笑)。過去に取り上げたEarl Klughのバラード集です。選曲は自身の過去のアルバムからです。「The Shadow of Your Smile」はピアノを加えたカルテットによるジャズアレンジです。やはり以前に紹介したアルバム『Trio Vol.1』に通ずる、夜、ホテルのラウンジバーで聴きたくなる仕上がりです。


ミネルヴァさんの日記で紹介さたジャズ喫茶Murraに行ったのが丁度2年ほど前になります。そこで流れていたのがScott Hamilton(別作品)でした。『TENORSHOES』は80年の作品で、軽快な「The Shadow of Your Smile」に自然と体が動いてしまいます。いわゆる歌心ですね。バック演奏も、アルバムの選曲もよしです。Scott Hamilton自身、まだ現役です。生演奏を聴いてみたいジャズ演奏者の一人です。


最後は竹内まりやの2003年の『Longtime Favorites』です。竹内まりやが影響受けた音楽は何といってもビートルズだそうですが、当時、同じように日常で流れていた洋楽を集めた作品です。ライナーにはAstrud Gilbertoで「The Shadow of Your Smile」を好きになったとあります。映画「いそしぎ」は私が生まれた頃の映画ですから、このアルバムに収められた曲々への思い入れは、実はあまり強くありません。知っていた曲は1/3程度だったでしょうか。それでも通して聴くと、その後の楽曲に通ずる原点を感じさせるアルバムです。山下達郎、大瀧詠一とのデュエットも聴きどころの一つでしょうね。


多分他にも探せば、カヴァー作品が家にあると思いますが、とりあえず区切ります。
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チューバホーンさん宅訪問

2017-02-12 14:56:48 | オフ会
先週予定されていたK&Kさんご夫妻との丹沢縦走がまたしても天候悪化で延期となりました。日程調整し、2月下旬に再セットしました。3度目の正直となって欲しいものです。さて、昨日の建国記念日はチューバホーンさん宅での定点観測オフ会でした。定点観測という意味では、こちらの体の歪みもチェックいただきました。一時期悩まされた五十肩は昨年の後半、自然に消えていきました。それでも、あちらこちらにガタが出てきています。運動する習慣はそれなりにキープできていると思いますが、日常の姿勢の崩れはなかなか意識できません。その蓄積が歪みになるということでしょう。

施術後、いつものように2Fのオーディオ部屋へ移動しました。チューバホーンさんのシステムが大きく変わって、1年少しが経過しました。この間、コーナー型のタンノイ/ランカスターの足元を固めたり、Oさん製作のDACを導入したりと、着実に音を追い込まれてきました。その様子は相互交流を通じて覗っていましたが、この1か月で大きな変化がありました。プリアンプの入れ替えです。


サウンドパーツのプリアンプの特等席だったラック上段に、銘機マランツ#7が収まっています。taoさんやYさんとの交流を通じての導入に至った、とのことです。ただし、鳴らすまでは相応の手直しが必要でした。レストアのやり方もオリジナル志向か、現代志向かで異なります。箱が重要といった話もあり、ジャンク品でも買う価値があるとか(深そうですね)。マランツ#7との相性の問題もあり、クォードのパワーアンプは外部で改造中でした。SD05を代替のパワーアンプとして使いました。アナログはロクサン→フェーズメーションの昇圧トランス、デジタルはソニーMS-1→OさんのDACの流れです。


白井光子さんのブラームス歌曲集、ハイティンク/コンセルトヘボウのショスタコーヴィチ交響曲15番などの定番他、クラシック中心に聴かせていただきました。全体的にピアノが絡む作品が多かったですね。シュライアー/リヒテルの「冬の旅」は季節的にぴったりで、どんより感に浸りました。河村尚子さんのラフマニノフ、パガニーニの主題による狂詩曲作品43は初めて聴きました。若き河村さんの演奏に惹きつけられました。淋しい曲はより淋しく、熱い演奏はより熱く、元気な曲はより元気に・・・これはマランツ#7の片鱗でしょうか。ホールの空気感、ライブでの臨場感も素晴らしかったです。


クラシックだけでなくPOPSも聴けるよう追い込んだとは、チューバホーンさんの弁です。中島みゆきのオムニバス作品から「ファイト!」をかけていただきました。センターにビシッと中島みゆきが定位し、対峙する感じがよかったです。全般にヴォーカルが締まった印象です。


Lady GaGaの作品をボサノバア風にレンジしたアルバムです。アーティストは日本人、あるいはハーフですが、本家、公認だそうです。Lady GaGaを普段聴かないので、比較する面白さはありませんでしたが、リラックスさせていただきました。施術のBGMにもよさそうです。


オーディオ部屋を変えてからの積み重ねが詰まったサウンドでした。ショスタコーヴィチ交響曲15番が楽しい曲であることは承知していましたが、その楽しさが新鮮でした。参りましたね。細かい音に表情が感じられるので、楽しい!となります。プリアンプの差し替えは大きな判断ですが、これを即決?されたのも分かるような気がしました。先月のGRFさん宅でのMola Mplaといい、今回のマランツ#7といい、プリアンプの存在感を意識させるオフ会が続きました。プリ、パワーの配分を音を聴きながら決めていくのは楽しいでしょうね(苦しくもある?)。耳のいい訓練にもなりそうです。

オフ会の後は井荻の串焼処「まとい」にて、遅い遅い新年会です。オフ会から電話予約し、何とかカウンターの席を確保できました。創意工夫された串焼き、どれも美味しかったですが、とりわけ大山鶏のつくね、チーズ入りのピーマン巻きが一押しでした。これらを麦焼酎のお湯割りでいただきます。オーディオ談義、音楽談義、途中からはマスターも交えて話していたら、あっという間に時間が過ぎました。結局10時近くまで滞在し、アウェーの地、井荻から横浜へ戻りました。チューバホーンさん、体、耳、そして胃に心地よい充実の休日となりました。クォードのパワーアンプが落ち着かれたら、また定点観測させてください。


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神奈川、オーディオの集い

2017-02-01 23:48:43 | オフ会
地元でのオーディオ交流の話題です。ここ数年、西日本を中心にオーディオ交流の範囲を広げてきましたが、案外、神奈川での交流は少ないことに気が付きます。それでもブログやコミュティを通じて、神奈川にお住いのオーディオファンの知り合いは確実に増えています。元々人は多いですし、都心に近いですからオーディオ的、音楽的な刺激を受けやすい環境にもあります。まだまだ見知らぬ、濃いオーディオマニアの方が沢山いらっしゃることでしょう。そして未知のサウンドも。そんな折り、年末にHarubaruさんから、神奈川でのオーディオクラブ発足の案内が届きました。

どうやら富山で開かれたオーディオの集いで盛り上り、トントン拍子で話が進んだようです。富山での集いに、なぜ神奈川の方が複数も参加しているの?、という疑問はさておき、Harubaruさんの行動力には毎度感心してしまいます。発起人はHarubaruさん、Kさん、Fさんのご3名です。記念すべき第1回の会合が1月28日の午後に行われました。フェーズメーションさんのご協力の下、第一部が試聴と技術解説、第二部が懇親会といった構成でした。20名ほどの参加者のうち、1/3の程度の方は既に面識のある方でしたが、初対面の方との交流もこれまた楽しみでした。

新横浜で市営地下鉄に乗り換え、会場のある新羽へ向かいました。先日、蝋梅を見に行った西方寺もすぐ近くです。地図を頼りにしばらく歩いていると鮮やかなブルーのシャッターが見えてきました。若干早めに会場入りすると、Harubaruさんが受付されていました。


試聴の会場は1年半ほど前に完成した石井式のオーディオルームです。水平方向の広大さも去ることながら、天井高さに驚きました。エアボリュームが半端ないです。何度か石井式のお部屋で実聴したことがありますが、間違いなく過去最大の容積です。


この日のメインのSPは、JBLのEVEREST DD66000です。これをモノラルパワーアンプMA-1000のバイアンプで駆動します。アンプは合計で4台です。いくらホーン型とは言え空間が空間でダブルウーファーですからアンプも問われます。


アナログプレイヤーも弩級のエアフォースワンでした。フェーズメーションはカートリッジ、フォノアンプ等、アナログ向けの商品が充実しています。それらの商品の魅力をアピールするべく、ベストの環境を整えたということでしょうか。試聴のもアナログの方が印象に残ったような・・・。


私もフェーズメーションの愛用者です。フォノアンプのEA-3Ⅱは導入して5年になりますが、まだまだ頑張ってもらわねばなりません。同社のフラッグシップEA-1000です。筐体二つのこのフォノアンプはアナログファンの定評がありますね。いつかは、と思うところではありますが。


カートリッジもフェーズメーションのPP-300を使って3年半になります。PP-2000は同社のカートリッジの最高峰です。比べてしまうと後戻りできない、とはよく言われます。敢えてそのような機会は持たないようにしています(苦笑)。


試聴はデジタルからアナログという流れで、休憩後は質問会、持ち込み音源の鑑賞となりました。大空間と相まって、オーケストラ系の再生が素晴らしかったです。音の立ち消えへの拘りが伝わってくる実演でした。質問会は皆さん熱心で、時間が押し気味となりました。デジタル再生、特にDACの今後について質問させていただきましたが、昨今のDACチップの変化の速さに戸惑いがあるようでした。アナログ向けが充実ている同社ですが、是非デジタルの方でも一目置かれる商品を出すことを期待しています。途中、心地よさにうたた寝する場面もありましたが、充実の3時間を過ごさせていただきました。

第2部は新羽駅近くの居酒屋「道楽」にて行われました。面識のない方でも趣味が共通だと話が続きますね。アルコールが入ればなおさらです。途中で自己紹介タイムを挟みながらの2時間はあっという間でした。当たり前ですが使われているシステムも音楽も様々。一つとして同じ音は無いでしょう。このクラブを通じて、新たに交流の輪が広がることを願っています。

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