珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

2012年、振り返り

2012-12-31 22:50:12 | オーディオ
連休の日が進むのが早いのはいつもの通りです。あっという間の大晦日となりました。来年の展望を少々交えつつ、今年を振り返ってみます。

■アナログ編
今年のオーディオの変化点は何といってもアナログの導入です。導入経緯については、購入当初の記事に書いた通りです。アナログを意識して2年近くかかりましたが結果的には良い1台を購入できたと思っています。レコードの新盤はどうしても値が張りますので、今は中古レコードが購入の主体となっています。CDと重ならない音源を買う傾向にあります。それも60年代後半から70年代前半の洋楽・邦楽です。まだ音楽に浸かる以前の幼稚園~小学校低学年時分の曲ですから未知の曲が多く、新鮮さと懐かしさが混在した愉しみがあります。調整も一段落、2013年はソフト重視のアナログとなりそうです。


■デジタル編
デジタルの方はすっかりVoyage MPD化が進んでいて、iPod/touchでメイン、セカンドを気ままに切り替えて聴く環境が整いました。音源が一元化されているので曲の検索もシステムに依らず共通です。できれば来年は階下のリビングにもVoyage MPDをと思っていますが、OppoのブルーレイプレイヤーBDP-105の取捨次第です。MPD自体、最近ネットで見ていると進展があるようです。年末年始の連休を活かして話題のシンさんのバージョン、そしてCuboxを導入しました。評価は来年の課題ですが、未だにDDコンバータ以前の最上流部に伸びしろがあるとは。デジタルはデジタルで面白いですね。


■共通編
ルームチューニングは、今年から取組み初めています。まだ道半ばですが、天然ウールカーペット、アコーディオンカーテン、音響パネルを導入しています。来年は定在波対策を勉強しようと思っています。あとは振動対策として関心を持っているウェルフロートのボードをどこかしらに入れたいです。まずはスピーカー直下でしょうか。ラックの導入も今年の一つのトピックスでした。アナログプレイヤーの置き場として以前から検討していたQUADRASPIREはデザインも良く満足しています。同社ミニラックQ4 midiもNASまわりの整理整頓に大いに貢献してくれました。


2012年はネットを媒介に直接お会いする方が増えました。交流は刺激になりますし、それがオーディオ熱をさらに高める要素にもなっています。あと当ブログを訪れていただいた方、ありがとうございました。あと1ヶ月ほどで開設3年になります。たまにはオーディオでない話題も挟みますが、今まで同様のペースで更新できればと思います。来年もよろしくお願いします。何とか、年越し前にアップできました。
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音楽がらみの書籍から(下半期)

2012-12-29 11:19:06 | その他
仕事納めは、1年で最もホッとする日でもありますね。暦の関係で仕事初めが7日です。長い冬休みに、皆さんもあれこれ音楽を聴く計画を持たれていることでしょう。この下半期に購入した音楽関係の書籍を紹介します。

本でもネットでもそうですが、オーディオの音に関して「良し悪しでなく好みの問題」といった表現があります。最後はその人がどんな風に聴きたいかに依存するので、それはそれで理解するのですが、興味があるのはその前段です。録音→再生→知覚→好みの流れでいうと、最初の3つの部分です。音楽聴くだけなら理屈は不要でしょうが、いい音の裏側には、ベースとなる理屈があると思っています。

12月最初の記事でも触れましたが、『超広帯域オーディオの計測』を購入しました。超広帯とはCDの周波数帯域22050Hzを超えるという意味で、話題のハイレゾやDSD音源が相当します。書店でパラパラと捲ったところ、計測以外の内容も充実していることが判りました。デジタルΣ変調という言葉、雑誌等で目にしますが、中身は普通は知りませんね。知ったところで音が変わるわけではないですが、PCMだのDSDだの言葉が先行することに少々抵抗感があります。計測やジッタ、さらには聴覚にも章が割かれていて、まずはこの本に書いてあることは抑えておこうと思った次第です。


音が耳に到達してから知覚されるまでにも、物理現象があって、万人に共通するメカニズムがあります。実際、心理物理学という、外界の刺激(光とか空気の振動など)に対する人の反応を定量的に調べる学問があります。例えばステレオ再生は、人間の空間知覚の特性を逆手にとっているのですが、音の大きさや位相の差が、どのように空間知覚に影響しているか、案外知っていないことに気づきます。少々値が張りましたがムーアさんの「聴覚心理学概論」は読み応えがあります。直接音と間接音の時間差は、クリック音のような非音楽だと敏感ですが、音楽だとそこまで気にしなくていいそうです(常識的な広さの部屋では)。


ここからは理屈じゃない方面です。以前からオーディオ評論家って不思議な存在です。収入、日常のサイクル等、よくわからないですね。オーディオは衰退していますし、ネット上には多様な情報が溢れていて評論活動もしにくい、と想像します。買わせるための評論と揶揄されることもあります。私が評論に期待するのはオーディオの楽しさを伝えていただくこと、に尽きます。伝え方には個性や経験、見識、文才が問われるので結局誰しもができるわけではありません。オーディオでPOPSやROCKを聴くこと、狭い部屋でもオーディオを楽しめること、の後押をもらったという点で、傅さんや和田さんは応援しています。


最後は番外編です。昨日、野球の松井選手の引退がニュースになっていましたが、私にとってインパクトが大きかったのが中山選手の引退です。アメリカW杯最終予選のイラン戦のゴールが忘れられません。0-2の劣勢、それも終了間際の1点でした。結果的にこの試合は負けたのですが、ゴール後にボールを抱えてセンターサークルに走る姿に、代表選手はもちろんファンも感ずるところ大だったと思います。イラン戦であっさり負けていたらドーハの悲劇すらなかったのではないか・・・その後の日本サッカー界の隆盛へのターニングポイントだったと、今振り返って感じます。


奇しくもこの12月に引退となったゴンにゴジラ、20年の活躍の裏にはケガとの闘いがあったことは共通しています。お疲れ様&有難う。うーん、理屈から180度かけ離れた話になってしまいました。
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レコード掛け合い漫才@Olympus!

2012-12-24 10:30:39 | オーディオ
23日の夕方、神田神保町のJazz喫茶Olympusで行われたレコード掛け合い漫才に参加してきました。オーディオ評論家の柳沢功力さんと和田博巳さんが2時間、手持ちのアナログレコードを掛け合う企画で、今回で2回目とのことです。神保町駅に着いてから少々時間がありましたので、古本屋を中心に散策してJazz Olympus!に向かいました。私が学生の頃は大変なスキーブームで神保町も大賑わいでしたが、最近はどうなんでしょうか。学生さんの志向も多様化しているようですが、神保町はいつまでもスポーツ用品店、楽器店、書店が並ぶ街であって欲しいものです。


Olympusの入り口です。席は自由席でしたので、センター後方辺りを選びました。この日はドリンク2杯+オードブル付でした。せっかくなんで赤、白の両ワインでまったりしました。


クラシックのイメージが強い柳沢さんですが、愛聴盤のRosemary ClooneyをはじめほぼJazzを選定、これに和田さんが都度、レスポンスの盤で応じる、そんな感じでした。漫才という表現も納得です。結局、クラシックは掛かりませんでした。話題の白いLP(ユニバーサルが出した名盤の復刻)もピックアップされ、『Waltz for Debby』は本国マスターからのアナログ盤との聴き比べとなりました。私は後者の方に深みを感じましたが。「You'd Be So Nice To Come Home To」は和田さん所有のJo Staffordの名盤『Jo+Jazz』から。アナログにお酒にJazz Vocal・・・もうこれで十分ですね。

この時期の16時開催が演出として効いていました。Olympusはガラス面から外光が入ってくるJazz喫茶らしからぬJazz喫茶ですが、おかげで夜になる様子を感じながらの進行となりました。インターナショナルショウ等でお二人の講演を聞いたことがありますが、Jazz喫茶だと話も砕けて笑いが増えます。このような場だからこそ聞ける裏話もあって、2時間はあっという間でした。先日audio sharingの例会に来られた方が前方の席におられましたので、会が終わった後に声をかけさせていただきました。


寒い日が続いています。今年も残りあと1週となりました。できれば年内にあと2回ほど記事をアップできればと思います。
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初期のSCORPIONS

2012-12-16 14:39:40 | ハードロック/メタル
The BeatlesやLED ZEPPELINのLP購入もあって英国ロックを聴く頻度が上がっていますが、今回は懐かしいジャーマンロックの話題です。中学後半からDeep PurpleやZEPを聴くようなりましたが、既にPurpleからはRitchie Blackmoreが抜けていましたし、ZEPのドラマーJohn Bonhamが亡くなったのも私が中学3年当時です。どうしても旬なバンドに目が移り、行き着いたのがJudas PriestとScorpionsでした。1982年の厚生年金会館(今はもう無くなりました)のScorpionsのライブにも行きました。初めて聴いたアルバムは代表作の『Blackout』でしたが、それ以前のアルバムを遡って聴いていました。

学生時代の私にとって、Scorpionsは実は『Blackout』までで、次のアルバム『LOVE AT FIRST STING』を聴いたのはオーディオ熱が上がった最近のことです。従ってアメリカナイズされる前のドヨーンとした重いサウンド=Scorpionsの図式が形成されています。ロックはイギリスもしくはアメリカのものという意識があった私にとって、ドイツのロックを聴くことの不思議さを感じていましたが、徐々にScorpionsの世界にのめり込んでいきました。当時聴いた初期のアルバム3枚を紹介します。

初期の代表作と言えば『Vergin Killer』が挙げられるでしょうか。Scorpionsのジャケットは何かと問題があって欧米では差し替えが当たり前?になっていたようですが、ガードが緩い日本ではそのまま採用されていました。記憶がおぼろげになっているのですが、レンタルレコードで恥ずかしい思いをしながら借りたのでしょう。本作はA面に比べてB面が今一つの感じが拭えませんし、表題作も影が薄いです。それでも冒頭の「Pictured Life」「Catch your train」の疾走感、「In your park」「Yellow Raven」のしっとり感は私の好きなScorpionsの側面です。さすがに現在は日本でもこの冴えないジャケットになっています。


セカンドアルバム『In Trans』のジャケットも向こうでは差し替えになったようですが、日本は今でもオリジナルのままで購入できます。このアルバムで印象が強いのが、表題作「In Trans」や「Living and Dying」「Evening Wind」「Night Lights」といったは哀愁に満ちたナンバーです。「Night Lights」はインストですが、これだけ聴くと日本のフュージョンバンドPRISMを連想してしまいます。そう言えばScorpionsはライブで荒城の月を取り上げていました。こと哀愁に関しては日独、共通の感覚があるのでしょう。考えてみるとゲルマン魂、大和魂といった言葉がありますし、昔からドイツは同じ工業国としてウマが合いますね。


初期の作品の中で最も気に入っているのがこの『Taken by force』です。個人的にはいわゆる捨て曲無しで、iPodに全曲入れているのはこのアルバムだけです。敢えて1曲挙げると、激しさ路線と哀愁路線の同居した「We'll Burn The Sky」となります。Scorpionsはこの後ドヨーンとした雰囲気が薄れて楽曲が洗練されていきます。丁度転換点に位置づけられる作品でした。この音楽性の変化によりギタリスト2人のうちUli Jon Rothが脱退します。後のアメリカでの成功の代償となる脱退でした。なお上の2作品とは別の意味合いですが、やはりジャケット差し替えになっています。


今年も残り2週間となりました。忘年会、仕事の追い込みに年賀状の準備と最も忙しい時期です。それでも、その先には音楽とオーディオに浸れる冬休みが待っていると思うと頑張れますね。
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師走に入って

2012-12-08 19:28:40 | オーディオ
いよいよ師走となりました。毎年、この時期になると休暇を1日いただいて、胃の検診を受けています。ちょっとした検診でも相応にプレッシャーはかかるもの。検診が終わると安堵感から羽を伸ばしたくなります。昨年はアナログの試聴をやりましたし、OCTAVEのV40SEの音を初めて聴いたのも、3年前の検診の後でした。今回は表参道、渋谷、神保町、最後は四谷と回って、いつもより長い1日となりました。ボーナスが出た直後でしたので、財布の紐も少々緩んでしまいました。

この日は天気がよく、丹沢越しの富士もしっかり見えました。幼少の頃に住んでいた場所からのワンショットです。当時は公務員住宅の5階に住んでいて、ベランダから丹沢と富士を眺めたことをよく憶えています。先日の記事に比べると富士山の頂がより高く見えています。直線距離では2kmほどの差ですが、丹沢との距離の関係で違いが出るのでしょう。もう少し南東に移動すると大山と丹沢の間に、富士がより大きく映る場所があります。例えばJR鴨居駅からの光景がそれで、ららぽーとに来られた方は是非チェックしてみてください。とはいえ、頂が少ししか見えずとも、私にとっての富士山の原風景はこのアングルなのです。


ブラブラ歩いたのは、渋谷→青山ブックセンター→原宿→オリンピックプール→タワーレコード→渋谷のルートです。原宿には結構アウトドア系のショップがあるのですね。The North Faceの大きな店もありましたが、私が向かったのはお隣のHAGLOFSです。この秋に直営店がオープンしました。オーディオもそうですがどうもメジャーすぎるブランドを避ける傾向があります。この日は自転車用のリュックを購入しました。肝心の自転車の導入はもう少し先になりそうです。あと原宿駅前のKAMOでフットサル用のシューズ、ストッキングを調達しました。


オリンピックプールから明治神宮方面の眺めです。銀杏の紅葉もピークを過ぎたようです。これらの葉も一気に散ることでしょう。この後は渋谷のタワーレコードへ向かいました。リニューアルしたようで2階にカフェができていました。最近、LED Zeppelinの『祭典の日』の露出があちこちで目立っていますね。ロック/ポップスのフロアでは映像を流してましたし、書店に並ぶロック系の雑誌でもあちこちで表紙に登場しています。『祭典の日』は24bit音源をダウンロードしようと思っていたので、タワーレコードでは結局、ABBAの『More Hits』とCurtis Fullerの『The OPENER』を買いました。


続いて向かったのは神保町、秋葉原方面です。三省堂では仕事関係の本の他、コロナ社から出ていた『超広帯域オーディオの計測』という本を購入しました。計測という視点はこれまで欠けていましたが、少し時間をかけて勉強しようと思っています。初版が2011年8月で比較的新しい本です。超広帯域とはいわゆるCDのスペックを上回る音源のことで、これからのオーディオを考える上でも役に立つのではと考えました。本を買ったら喫茶店へ・・・私好みのパターンです。この日はジャズ喫茶オリンパスを選びました。最近発売された高音質アナログ盤『Portrait in Jazz』が流れてました。白いレコードで1枚5800円だそうです。


ダイナミックオーディオの行きつけのフロアで少々時間を潰し、須田町のそば屋で腹ごしらえした後、四谷の茶会記へ向かいました。ステレオサウンド誌を古くから読まれている方は、audio sharingをご存じかも知れません。サイトの主催者による例会が前から気になっていて、参加してみることにしました。初回だったこともありなかなか発言もしにくいところもあったのですが、音を言葉で語ることの難しさを感じます。音場という言葉を一つとっても個人個人抱いているイメージがずれることは容易に想像されます。具体的な音を聴きながらやれば、話の受け止め方も変わるんだろうなあ、と思った次第です。


次回は久々に音楽の話題にします。
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