珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

オーディオで歌謡曲:松田聖子

2013-08-25 07:17:41 | POPS(邦)
まだ残暑は続いていますが確実に秋は近づいているようです。蝉の声も弱まってきました。さて、何年かかるかわからないシリーズ、オーディオで歌謡曲の第2弾は松田聖子を取り上げます。今でも現役ですね。最近だとBob JamesやFour Playとの仕事があります。ただし、ここで対象とするのは80年代のいわゆるアイドル時代です。私の高校受験~大学2年までの期間で、何かと多感だった時期と重なります。洋楽にかぶれ、ハードロック/メタルに傾倒していた時期なので、彼女のレコードをリアルタイムで買うことはほとんど無かったのですが、出す曲が次々とチャート1位ですから記憶には刷り込まれています。

長い間に渡って活躍したアイドルは、当然デビュー当時と引退/休止の段階では声質が異なります。加えて提供される楽曲や演奏の充実度にも違いがあります。これらの変化を、より引き出すのもオーディオ的な愉しみと言えるでしょう。この30年間の変化は言うまでもありませんが、80年代の最初の活動期に限っても大きな変化があります。デビューからしばらくの素人っぽさが隠せない頃から始まり、徐々にアイドル慣れして洗練されていく様子が手に取るようです。変化は時系列で連続的ですが、敢えて節目を挙げるとすると「赤いスイートピー」「瞳はダイアモンド」あたりでしょうか。

3枚目のアルバム『Silhouette 〜シルエット〜』です。デビュー2年目で大成するかどうかの分岐点でしたが、難なく突破しましたね。まだ歌い方に無理っぽさがあるのですが、そこにも良さがあります。財津和夫が提供した「チェリーブラッサム」「夏の扉」はノリの良い曲で、この時期の彼女の勢いを代弁しています。両曲がヒットしたのは、私自身の高校受験~入学した頃です。曲からは願書提出や祖父母を訪ねた春休みの九州旅行のシーンが重なります。祖母の家で聴いたAMラジオから「夏の扉」や大滝詠一の「君は天然色」が流れていました。1曲だけですが、このアルバムから松本隆とのコラボが始まります。


こちらはオリジナル作品ではありませんが、ベストアルバム『SEIKO・TOWN』のアナログ盤です。自宅に残っていたハードロックのレコードに混ざってしっかり残っていました。CDは現在は販売されておらず、ヤフオクで入手しました。時期的にはアイドル期の終盤で、かなり洗練された印象があります。楽曲提供は細野晴臣、呉田軽穂(=ユーミン)、甲斐よしひろ、大村雅朗、そして異色ですが日野皓正。「夏服のイヴ」で聴けるトランペットの演奏は日野さん自身でしょうね。SEIKO名義で自らも作曲し、なかなかのシンガーソングライターぶりを発揮しています。「Canary」に出てくる歩道脇のシトロエン・・・情景が浮かびます。


『Touch Me, Seiko』は84年に発売されたB面コレクションアルバムです。B面コレクションでもちゃんとしたアルバムになる人は、そうそういませんね。有名なところでは「SWEET MEMORIES」「制服」が入っています。このアルバムのだけでも4年間分の曲が入っていますので、声質の違いも楽しめます。最初はノーマークだったのですが、リンク先のあの頃の、オリジナル・カラオケで紹介されていた「愛されたいの」を入手するためにCDを購入しました。元々は「野ばらのエチュード」のカップリングですが、こちらがA面でも十分と思いました。風邪薬のCMに使われていたそうですが、憶えているような、いないような・・・。


出産後も活動を続けているのはご存じの通りです。「瑠璃色の地球」や夏目雅子のCMで話題になった「あなたに逢いたくて~Missing You~」など以降の曲もたまにオーディオで楽しんでいます。結婚を機にスパッと引退した山口百恵とは対照的ですが、信念を貫いているという意味では共通しているのかも知れません。さて多方面から楽曲の提供を受けた松田聖子ですが、およそ縁が無いと思われたのが中島みゆきです。これまで曲の提供は無かったと思うのですが、数年前に化粧品のCMで共演していましたね。帳尻合わせるあたり、やはりモンスター・アイドルなんでしょうね。
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GRFさん宅、真夏の再訪問

2013-08-18 11:26:16 | オフ会
昨日、夏休みを利用してGRFさんのお宅を再訪しました。前回訪問したのは今年の2月で、凍てつくような寒さでした。今度は対照的な真夏の昼間でしたが、それでも一時のとんでもない暑さは和らいだようです。今回はご一緒したpat_mthny7205さんに、車を出していただき、行き帰りも涼しい車中で楽をさせていただきました(ありがとうございました)。流石にお盆ということもあり、車の流れはスムーズでした。予想外に早く着いたので阿佐ヶ谷のカフェで時間調整してお宅に向かいました。この日は、GRFさんは夕方から所用があるため昼を挟んだアルコール抜きの会となりました。

例によってユニコーンのある部屋からスタートです。基本的に前回と機器構成は変わっておりません。ただし、2月時点はEMMの装置はまだエージング半ばで、ようやくCD34と拮抗するところまできたとのことでした。それに加えて前回はユニコーンのユニットのネジの緩みもあったようです。それもでも十分楽しませていただいたのですが、より万全に近い状態での鑑賞となりました。EMMは私には艶に磨きがかかったように感じました。基本はクラシック→ジャズの流れでしたが、幅広く交流されている方からの推薦盤を含めてジャンルを跨いで楽しませていただきました。


こちらの低音を聴く度に、全ての音が単一のユニットから出されていることの不思議さを感じます。無志向性であることからリスニングポジションの影響を受けにくいのも特長でしょうか。自宅の場合、いわゆるスイートスポットを外すと左右の音のバランスが崩れ、すぐにSPが鳴っていることに気付く状態になりますが、こちらでは部屋中に音楽が満ちている感じです。GRFさん自身、普段は右隅のコーナーのPCのあるポジションで聴かれることが多いそうです。それでもセンターが左右のバランスという点でベストであることは確かで、私の方がセンターに座る時間が長くなってしまい、pat_mthny7205さん、恐縮です。


ユニコーンの音を聴いて毎度感心するのは楽器や声の鮮度、瑞々しさです。そしてその鮮度が音楽の楽しさにつながっていること、です。Brendel?の「皇帝」のピアノ、確か初回も聴かせていただいたのですが、これにはため息が出ます。pat_mthny7205さんは床にあったCD入れから Coltraneの名盤を見つけてリクエスト。「Wise One」に浸りきっている様子です。ヴォーカルもいいですね。写真はTony Bennett(87歳でも健在、9月の東京jazzフェスティバルにも来ます)のブルースアルバムで共演者も豪華です。私はSheryl Crowとのデュエットをしっかりチェックさせていただきました。


ご近所の蕎麦屋さんでせいろをいただき、後半はGRFのある部屋に移動です。先ほどのユニコーンとは対照的な、部屋の広さを活かした平行法の本丸です。最初は昨年末に導入したRectangular GRFから入り、続いて手前の小型SP、T4に切り替えての鑑賞です。写真はT4に切り替えるために、Rectangular GRFを壁まで下げた状況です。T4はかなり手前にセッティングされているのですが、皆さん不思議がるように後方のSPが鳴っているような錯覚を覚えます。ちょうどこの写真のように奥に焦点が合っているが如くです。以前にGRFさんがブログで公開された平行法の実験の実体験となりました。


最後は、再びユニコーンのある部屋に戻り、長谷川きよし&ちあきなおみで締めとなりました。カジュアルな路線にも配慮いただきありがとうございました。それぞれ沁みました。先日の雨中の登山ではありませんが、山に登っているといわゆる偽ピークに惑わされることがあります。下から見上げて、ピークだと思った場所が実際には何でもない場所だったりします。オーディオでも似たような状況に陥っていないか、気にはなるところです。勿論、結局は山と同じように自分の足で歩くしか答えはないのですが、たまに景色のいい場所に出会えると登る足にも力が入る・・・のでしょうね。
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羅臼岳

2013-08-12 10:39:05 | その他
11日の日曜日、知床の羅臼岳にメンバー3名で登ってきました。ただし登山当日は雨で、山の醍醐味である景色はほとんど楽しめませんでした。関東近辺の山であれば気楽に日程も変更できますが、往復の便が固定されていたので、残りは観光に切り替えるか否かでした。朝から微妙な雨でしたが予報が曇りだったこともあり、「行きましょう」となりました。結果的には雨は止まず、修行のような山行となってしまいましたが、これも年数が経つといい思い出になることでしょう。4年ほど前も羅臼岳を目指して知床入りしたのですが、やはり雨で遊覧船に切り替えました。こればかりは巡り合わせですから仕方ありません。

前日、女満別空港から北海道に入り、宿泊先のウトロに向かいました。ウトロに入る手前にオシンコシンの滝があります。この滝も4年ぶりです。滝がそのままオホーツク海に注ぐ光景はあちこちにあって、さすが知床、ダイナミックです。


いきなり頂上の写真になりますが、登っている最中は雨が途切れず、とてもカメラを出す状況ではありませんでした。証拠写真というわけではありませんが、頂上でのワンショットです。ピークに到達することだけが登山の目的でないことはわかっているのですが、雨の登りの代償として登頂がないと納まりません。山頂はご覧のガス一色で風も強く早々に退散となりました。晴れていれば知床連山や昨年登った斜里岳も見渡せたことでしょう。結局、楽しみにしていた国後島も次の機会にお預けとなってしまいました。以下の山の写真はいずれも下山途中のシーンからです。


景色がなくとも花は楽しめます。北海道の山は標高が低くとも森林限界超えるため、高山植物も楽しめます。花のピークは過ぎたようですが、雨にマケズといった趣で咲いていました。これはイワブクロという花のようです。


後で調べてみたのですが、ウコンウツギという花でした。


残念ながら、こちらは名前わからずです。


知床にいてもニュースで全国の猛暑ぶりは伝わってきます。場所によっては40℃越えもあったようですが、さすがに道東は涼しく25℃を下回っていました。8月でも沢には雪渓が余裕で残っていました。途中、2度ほど雪の上を横切るシーンがありました。これほどわかりやすい避暑はないでしょう。


上は雨でも、下るに連れて晴れてくる・・・これもありがちなことです。この日も徐々に薄日が感じられるようになり、下山口に近づく頃には晴れ間がのぞいていました。晴れの日は意識しませんが、この日は待ちに待った日差しでした。白樺も映えます。


眼下に広がるのは知床の森、更にその奥はオホーツク海です。


下山後はウトロ内の温泉で汗を流し、最終便に間に合うように女満別空港へリターンです。途中、斜里の道の駅に寄って夕食にしました。海鮮系は前日に堪能しましたので、ここ全員は「豚丼」に。本家は十勝のようですが、あちこちにタイプの異なる「豚丼」があります。そう言えば、昨年も美幌のそばやで生姜焼きを使った「豚丼」を楽しみました。


北海道のとの落差に余計、暑さを感じながら、記事をまとめてみました。

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ルームアコースティック(3)

2013-08-04 08:18:10 | オーディオ
ようやく蝉が鳴き始めましたね。来週一杯仕事で、その後9日間の夏休みです。本当はもう少し長く休みたいところですが、9連休取れるだけでも感謝せねばなりません。

今回は、久しぶりにルームアコースティックの話題です。約1年ほど前ですが、メインシステムのある部屋はフローリングで、ライブに寄っていることを記事にしました。対策としてリスニング側にウールのラグを敷きましたが、それでもまだライブさが残っている状態でした。ライブ→デッドの方向は、その逆よりは対策し易いので楽観していたのですが、曲によっては煩さも感じていました。何らかのチューニング材を導入して、少々落ち着かせようと考えていました。人の動線を邪魔しないこと、デザインがすっきりしていることを考慮し、ヤマハの調音パネルACP-2に決めました。

予算の関係でまずは1枚からの購入とし、実は昨年のうちに購入済でした。これは個人の好みの問題ですが、鎧のようなチューニング材をオーディオ装置の回りに配置するのは避けたいところです。アクセサリーには音をさりげなく整える一方、目立ない存在であって欲しいと思うのです。ACP-2には3色ありますがSPやラックさらには部屋の部材との相性のいい、ブラウンを選びました。ホワイトだとパネル自体の価格も下がるのですが、機器や部屋から浮いてしまうでしょう。1枚だと置ける場所はセンター前方か後方かに限られます。前方だと音を集めすぎた感があり、消去法で背後に置いていました。


こちらは2枚目を購入した後の配置です。両SPの背後に置くという、このパネルの最もスタンダードな使い方です。選択しとして前方、後方の両センターに置くこと考えられますが、音の広がりを失っては拙いので前方に2枚としました。このパネルは音の吸収+拡散で調音するタイプです。もともとオーディオ装置側はフローリングむき出しでしたので、ライブさを抑えるなら装置側に2枚置くのが理にかなっています。デッド側に1枚置く従来の配置はほとんど気休めだったのでしょう。この配置になると音への影響は大きいです。しっとり感が出てまずは作戦成功といったところです。


左側SPの後方の様子です。壁コンセントの位置と干渉するので、SPの真後ろではなくやや外側に移動した位置においています。


右側SPの後方の様子です。左右対称性は維持したいので、やはりやや外側に置きました。


昨日もこのパネル配置で音楽を聴きました。慣れ親しんだ曲でも雰囲気が変わるので、飽きずに聴けます。雑味が無くなる方向で、やはりライブさを抑える方向に効いたようです。ヤマハはオーディオ装置も造っていますが、楽器も同様です。同社のページを見る限り、このパネルはオーディオファンより、むしろ部屋で楽器を弾く人向けの商品のような印象を受けます。音色の再現はオーディオでも大事ですが、この観点でも改善されていると一石二鳥です。壁に立てかけるというイージーな設置をしていますが、しばらくはパネルを動かしたり、あるいは外したりして、その素性を掴もうと思っています。
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