お盆休みを利用して、友人と二人で、北アルプスの立山、奥大日岳に登ってきました。台風7号の影響が心配されましたが、予想より西寄りを進んだこと、日程を1日後ろにシフトしたことから、無事登ることができました。特に最終日の天候が良かったので、日程変更が功を奏しました。立山は日本を代表する霊峰で、富士山、白山(加賀)と併せて三大霊峰と称されます。長年、山をやってますが、漸く初登頂となりました。登山の起点となる室堂には、松本、新平湯温泉経由でアクセスしました。
3日間お世話になった雷鳥荘です。山小屋ながら、温泉があり、普通にお風呂に入れる夢のような施設でした。電気が通っていて、コンセントや照明も充実してました。歩き終えた後に、温泉で体を癒し、風呂上がりのビールにありつける山小屋はそうそうありません。
翌2日目は立山を目指しました。室堂平にはみくりが池を始め、池が点在しています。その池に映る逆さ立山です。同じ北アルプスでは、鏡平の逆さ槍、八方池の逆さ白馬三山が有名です。
一ノ越山荘までの登りは、塗装された遊歩道でした。整備された道は確かに歩き易いのですが、ちょっと手厚過ぎるとも思いました。ここから立山の頂上まで300mの急登です。
立山の主峰、雄山に到着です。標高は3003mです。山頂の神社で、神主さんに祈祷をやっていただきました。天候が怪しくなってきたので、先を急ぎます。
雄山を後にして、大汝山~富士ノ折立~真砂岳~別山と稜線を歩きました。時々ガスが晴れて眼下の雷鳥沢を見通せる瞬間もあったのですが、真砂岳でポツポツと降り始め、雨具の出動となりました。別山以降は、本格的な雨となり、雷鳥沢までの約600mの下りは、ほぼ土砂降りでした。雷鳥荘に到着し、雨中の苦行から解放されれホッとしました。雷鳥荘は乾燥室が充実していて、衣類や靴は翌日までにはすっかり渇きました。感謝!
最終日は朝から好天で、アルプス風情を満喫することができました。この日のメインは、二百名山にも選ばれている奥大日岳です。雷鳥荘から往復します。
室堂平の標高は2400mで、気温は10℃台でした。天空の避暑地です。上空の雲には秋の気配も感じられました。後1か月も経過すると辺りは紅葉となるでしょう。
奥大日岳へ向かう稜線歩きは気持ち良かったです。高度を上げるにつれ北アルプスの名峰が見えてきました。スケール感溢れるお隣の山は、薬師岳です。
奥大日岳に登頂です。山頂から360°のパノラマを楽しみました。山頂はさほど広くありませんでした。渋滞にならないよう、そこそこで引き返すこととしました。
立山の魅力は、3000m級の高さながら、海が近いことです。富山湾越に見る冬の立山連峰の美しさは格別ですが、逆に山からも富山平野、富山湾、さらに能登半島を見渡せます。
北アルプスには属しませんが、2018年に登った毛勝山です。1日で2000mアップ、ダウンするキツイ山行でした。毛勝山の左奥に微かですが、能登半島の先端(おそらく珠洲市)が見えています。
そして剱岳です。この山を見ずして、横浜に戻ることはできません。生で見ると、独特のオーラのようなものを感じます。経験値を積んで、いつかは登ってみたい山です。
一方の立山です。男性的な劔岳に対して、女性的とも表現される優しい佇まいです。今回の山旅で、また一つ日本百名山の登頂が叶いました。
この日、剱岳に対して何回シャッターを押したでしょうか。雷鳥沢に戻る稜線歩きから、いよいよ剱岳の見納めです。
お昼は、当初のカップラーメンを止めて、みくりが池温泉のレストランでとることとしました。私が選んだ白エビコロッケ定食、正解でした。写真はみくりが池です。
3000mの夏休み、しっかりとらせていただきました。確かにアルプスでしか味わえない雰囲気があり、あらためて特別な山域だと思いました。大山や丹沢でのトレーニングが効いたのか、キツさは想定内でした。下山後しばらく残る筋肉痛も、ほとんどありませんでした。山は、すっかりコロナ前の状況に戻ったようです。小屋のスタッフはマスクをしてましたが、多くの登山客は私含めてマスク無しでした。日常が戻ったことは素直に嬉しいです。北アルプスには未踏の名峰も多く、次の機会を楽しみにしています。