珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

ルームアコースティック(1)

2012-07-28 23:25:03 | オーディオ
猛暑続きで真空管アンプの出番は減っています。ロンドン五輪も始りましたし、オーディオは少し控えめにといった状況です。でもオーディオ欲をかきたてるニュースもあります。e-onkyoからワーナーミュージックのハイレゾ音源がDRM(デジタル著作権管理)フリーで販売されるようになりました。これまで聴きたいアーティストの作品が少なく、おまけにDRM付きで再生環境にも制限があったので関心は低かったです。個人的にはトリガーになる出来事かもしれません。

さて、アナログ導入も落ち着き、次は何をと考えていたわけですが、一つは2ndシステムのVoyage MPD化でこれまでに何度か紹介してきました。もう一つは、ルームアコースティックの調整です。今年後半のテーマと言えます。といっても、あまりゴツゴツとその手のアクセサリーを林の如く立てるのは、自分の好みに合いません。それ以前の、ごく基本的なところで取り組んでいることを、何回かに分けて紹介します。

当ブログをご覧の方ならご存じかと思いますが、メインシステムのある部屋はフローリングの部屋です。何もしないと、いわゆる”ライブ”となり、素のままではオーディオ用には向かないとされています。実際、
・会話が妙に響いて不自然
・手を叩くと、パンではなくビンと鳴る
・本のページをめくる音も気になる
といった状況でしたから、何とかしなければと思っていました。

実は5月の連休に、対策としてラグを敷いています。普段はこちら側の写真は掲載していませんが、こんな雰囲気になっています。これまでは音楽を聴くときに大きめの毛布を持ち出して床に広げていましたが、面積が不足していたこと、そして敷く手間がかかることから、恒久的に置けるラグがあればいいと思っていました。装置側で過度に吸音するのは避けたいので、ラグはあくまでリスニング側に配置します。平行法においては反射音の扱いは大切です。


素材は化学繊維ではなく、天然ウールにしました。吸音効果に優れるようです。比較して試したわけではありませんが。


ラグの効果をまとめます。
・会話の不自然さはかなり解消されましたが、まだライブ感が残っています。
・少なくともリスニングポイント付近で手を叩く分には、ビンからパンになりました。
・本のページをめくる音も違和感が無くなりました。

まだライブさが優っている印象ですが、追い込む余地が残っていると思って、取りあえず一段落です。次回は、左右の非対称性対策について、ご紹介します。
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JAVS X-DDC

2012-07-22 15:07:36 | オーディオ
電源が入らなくなったチャイナDAC SD-1955が約1カ月ぶりに戻ってきました。これで2ndシステム復活です。夏場は真空管の出番はどうしても減りますから、2ndシステムの有り、無しの差は大きいです。修理に2カ月覚悟していましたので、早期の復活は嬉しい誤算です。今度故障するようだと修理は有償ですから、機種変更となるでしょう。常時電源オンで使い、再発なきことを願うばかりです。

さて6月に2ndシステムのVoyage MPD化を紹介しましたが、その際導入したUSB-DDC JAVS X-DDCのその後です。説明書には200時間のエージングが必要とあります。アンプ並みですね。まだまだそこまで使い込んでいませんが、だいぶ音がほぐれてきました。当初気にしていた煩さが消えて、低音の躍動感も出ています。まだ伸びしろがあるので、これならメインシステムに導入して使う頻度を上げるのがいいと判断しました。


X-DDCはパスパワーでも動作しますが、外部電源が使えるのがポイントです。今は、ヤマハのPA-6でDC12Vを供給しています。将来的にはここにアナログ電源+アイソレーショントランスを充てたいところです。DC9VでもいけるのでQA-550用に用意したMusic Booster(エネループ)も使えます。この辺りはPCオーディオならではの楽しみです。中村製作所のアイソレーショントランスNSIT-70R(初代)はPA-6とトランスで重なるのでD-07の足元に回しました。


2年前にPCオーディオを始めた頃、USB-DDCの存在意義がピンとこなかったのですが、実績あるSPDIFを活かせるのが魅力です。先のステレオサウンドの新製品レビューでは、入力をSPDIF一本に絞った高級DACが出ていました。古めの、USB入力の無い単体DACをお持ちの方も多いでしょう。PC側クロックの影響を受けないアシンクロナス転送も浸透し、価格もリーズナブルです。PCオーディオに躊躇しているオーディオファンにとって、USB-DDCはとっかかりになると思います。
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庭の花木より(2)

2012-07-18 23:34:05 | その他
元Deep PurpleのJon Lordの訃報を聞きました。私にとってロックを誘ってくれたバンドのキーボード奏者です。ロックに鍵楽器の組み合わせはとても新鮮でした。まず思い出されるのは「Child in time」の出だしですが、「Burn」のソロにもえらく痺れました。こうして巨星が堕ちるのは寂しいですが、あれから数十年たってもジャンルを超えて音楽好きでいられるのも、彼らの影響大です。ご冥福を祈ると共にただただ感謝です。

さて、今回は5月から7月にかけて庭をにぎわした花々を紹介します。奇しくも紫とその補色である黄色の花々となりました。

ヤマアジサイ(左)とシモツケソウ(右)です。アジサイは、いわゆるアジサイより素朴なヤマアジサイの方が好みです。


フェイジョアです。南アメリカ原産で果樹ですが、花木としても楽しめます。


庭木の足元に配置しているのがビョウヤナギです。


こちらは中くらいの背のキンシバイです。ビョウヤナギは洋、キンシバイは和の雰囲気です。


7月に入るとブッドレアの紫が映えます。この花木も放置すると暴れるので毎年の剪定は欠かせません。見るといつも蜂を呼んでいます。


最後は番外編で、花ではなく実です。春の記事で紹介しそびれたジューンベリーです。毎年甘酸っぱい実をつけてくれます。大抵は鳥にとられるのですが・・・。


庭の花は7月で一段落です。暑い夏を越した後は、紅葉が楽しみです。オーディオショウの頃に、それらを紹介できればと思います。一年の早さを実感します。
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音楽がらみの書籍から

2012-07-15 13:42:31 | その他
本はもっぱら通勤時間を利用して読んでいます。ジャンルも様々で音楽とは無関係のものが多いですが、勿論、音楽に絡むものも読みます。今年前半に読んだものからいくつか紹介します。

音楽と雑音の違い、短調が悲しげに聞こえる理由・・・。普段はあまり意識していませんが、音楽には物理学の側面と心理学の側面があります。英国の物理学者が書いた本ですが、表題の”科楽”からもわかるように、数式無しの砕けた文章で読みやすかったです。一部オーディオに関する項もあり、少々反論したくなるところもありますが、全体として頭の整理になりました。4万分の1秒以下の時間差でずれた音は人間は分離できないそうです。これはオーディオでヒントになるかも。


この本の初版は1981年で、既に第56刷になっているんですね。私の場合、本を買うことは決めていても、何を買うかは書店で決めることが多いです。中古レコードを探すような感覚です。「蒼い時」も適当に文庫本を探していた時に飛び込んできました。LPレコードで曲を聴いた事とシンクロしたのでしょう。21歳の女性アイドルのものとは思えない鋭い文章に、当時はゴーストライター説もあったようです。書かれていることをその後も貫き通しているブレのなさに、感心することしきりです。


これ、中学の頃に読んだものの再読です。かなり年数が経っていてディテールはすっかり忘れていました。その分、新鮮に読めましたが、さすがに水島上等兵の選択は本の前半のうちから予想がつきました。忘れていたディテールの一つが、音楽です。竪琴ですから当然音楽なのですが、洋楽路線の当時の私に「埴生の宿」に関心を持てというのは無理だったようです。今ならクラシック系の合唱に浸りながら聴くのがいいでしょう。年を重ねたわけです。


最後はオーディオ系雑誌です。雑誌買うくらいならLPレコード買おう、とも考えますが、テリトリーの異なる「ステレオサウンド」「アナログ」そして「PCオーディオfan」は定期的に買っています。雑誌には時代の記録としての側面もあります。私にとっては音楽を聴きながら雑誌のページを捲る時間は大切です。ただ、SS誌は以前に比べると薄くなっていますし、文章のインパクトも下がっているように感じます。昔は買って1ヶ月半程度は飽きずに読んでいたのですが。


ここにきて、やっと夏本番を感じさせる暑さが出てきました。真空管の出番は下がりがちなのですが、今はセカンドシステムもDAC修理中で聴くことができません。電車の中だけでなく家でも本を読みなさい、ということでしょうか。
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Earth Wind and Fire

2012-07-08 08:59:19 | フュージョン/Instrumental
フュージョンはジャンル間の融合ですのその境界はどうしても曖昧になってしまいます。Larry Carlton、Lee Ritenour、カシオペアなどは、いわゆるフュージョンなのでしょうが、私の中ではInstrumental含めてジャンルが曖昧なものはフュージョンということで・・・。ソウルやブラックコンテンポラリーも、この部類に入ってきます。さすがにMichael JacksonはPopsかなと思いますが、Quincy Jones はぎりぎりフュージョンでしょうか。今回はEarth Wind & Fierを取り上げます。

70年代後半から80年代はディスコ全盛期で、Popsは勿論周辺領域へもその影響がありました。Earth Wind & Fierの「Let's Groove」やQuincy Jonesの「Ai No Corrida」が流行っていたのは高校1年生当時です。私は既にRock志向が強まっていましたが、こういった曲もしっかり録音してラジカセで聴いていました。「Let's Groove」を含む81年のアルバム『RAISE!』は多彩な構成ですが、EW&F節を堪能できます。このアルバム以降、方向性を失ったのは残念ですが。


Earth Wind & Fireの売りはやはり、Maurice WhiteとPhilip Baileyのツインボーカルですね。どちらかが好きというのでなく両者のコントラストがいいと思います。例えば「Fantasy」のメインはPhilip Baileyですが、途中でMaurice Whiteの太い声が入るところで、グッと重心が下がる辺りです。アルバム『All 'N All』もいい曲が揃っています。バラードが充実しているのもこのアルバムの魅力です。特にPhilip Baileyが歌い上げる「I'll write a song for you」のラストは痺れます。


時代は少し下がりますが、Philip Baileyで記憶に残っていると言えば、Phil Collinsと組んでヒットした「Easy Lover」があります。1985年、まだまだディスコ健在の頃です。当時は音楽を聴く=MTVでプロモーションビデオを見る、みたいな雰囲気がありました。「Easy Lover」のビデオは好きなものの一つでした。途中、Phil Collinsの華麗な?ステップも見れます。Paul McCartneyとMichael Jacksonの「Say Say Say」もそうですが、コラボもののビデオは単純に楽しいです。


社会人以降、往年のヒット曲を含むオリジナルアルバムを買うのが私のCD購入の一つのパターンになっています。アルバム中の他の曲にも当時の息吹を感じます。これにオーディオで聴く楽しみが加わります。曲は懐かしいのですが、音は追い込んでいる過程の進行形のものなので、昔と今がつながる不思議な感覚となるのです。
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