珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

四国、剣山

2015-04-30 01:08:34 | その他
連休前の最後の土日、登山とオーディオ訪問のカップリング企画 in 四国を敢行しました。西日本の標高1位と2位の山は、四国にあります。昨年秋に登った兵庫の氷ノ山からは素晴らしい景色を楽しめましたが、四国の2峰を見つけたのは望外の喜びでした。遠かった四国の山が、私の中で俄かにクローズアップされた瞬間でもありました。2Hさんが岡山在住の際、サウンド交流の調整したことがあったのですが、日程が合いませんでした。その後高知へ引っ越しされた2Hさんに再度連絡し、剣山(西日本2位、百名山)登山後、高知入りする段取りとなりました。そして私自身、四国初上陸となりました。

金曜日の夜、仕事を終えてから高速バスで舞子から徳島へ移動、JR穴吹駅近くのビジネスホテルに宿泊しました。早朝の吉野川です。さすが四国、大きな川ながら水が澄んでいます。前日夜は人気もなく淋しかったのですが、翌朝の晴天下では清々しさ一杯でした。今日の山は充実すること間違いありません。


昨年12月の徳島の大雪、山村の孤立は記憶に新しいところかと思います。ちょうど剣山の麓に当たる地域でした。JR穴吹駅から登山口の見ノ越までは長丁場のバス旅となりました。片道寺2時間で、帰りも同じコースですから、結局この日は4時間バスに揺られたことになります。


見ノ越からリフトが出ているため、剣山は初心者でも容易に登れます。私はお隣の次郎笈(じろうぎゅう)に登り剣山を目指す、少々欲張ったコースにしてみました。ただし帰りのバスが1本しかなく、逃すわけにはいきません。最悪の場合は下りだけリフトも使うことも視野に入れて登り始めました。


剣山の向こうに次郎笈が見えてきました。登りの負荷を忘れる瞬間です。足取りにも力が入ります。


稜線に出ました。ハイマツこそ生えてませんが、代わりにクマザサがアルペンムードを醸し出していました。この山域は春もいいですが、秋もきっと素晴らしい光景になるでしょうね。正面の山が次郎笈です。


次郎笈の頂上です。360度の大展望を楽しむことができました。野球で有名な池田高校の山岳部の面々も一緒でしたが、体力有り余る高校生に引率の先生も大変そうでした。先日の柳川高校もそうですが、土地々々の有名校に接するのも旅の1シーンになります。


次郎笈の西にある三角に尖った山は三嶺という、これまた素晴らしい山です。その向こうに愛媛の石鎚山(西日本1位、百名山)が見える筈なのですが、春霞みのせいか明確に確認できませんでした。展望においては春は分が悪く、秋冬のようにはいきません。


鞍部まで下って、次に向かうのは本日のメイン、剣山です。


中高年ばかりが山を占拠していた時代は去ったようです。先の伊吹山もそうですが、若い男女の姿が目立ちました。中には単身で来られる外国人女性も。すれ違い際に国を尋ねたらドイツから来たと答えてくれました。この時期は紫外線が気になりますね。


剣山の登り返しはさほどでもなく、あっさりと1955mのピークに到達しました。


夏の予感に、


冬の名残り。半年間を凝縮したような光景を1日で味わえるのも山の魅力です。本当は景色をゆっくり見ながら歩きたかったのですが、帰りのバスの発車時刻が近づいています。道の間違いは致命的ですので、緊張感を持ちつつ下山を急ぎました。結局、バス発車の15分前に見ノ越に戻れました。


派手さや標高では石鎚山には一歩譲りますが、剣山は素晴らしい山でした。ワンマン電車で穴吹から阿波池田に出て、岡山から来た特急「南風」に乗り換えます。各駅停車のぶらり旅もいいのですが、さすがに高知は遠すぎます。ここは時間を買わせていただきました。


買った時間は有効に使います。高知駅前のホテルに重たい荷物は置いて、駅近くの和食屋さん(兼居酒屋)で夕飯です。疲れをとるべく、まずは一杯です。久礼という高知西部のお酒を冷やでいただきました。しっかり、もずく酢も頼んで肝臓のケアも忘れずに。


メインは鰹のたたき定食にしました。鰹の大きさとお薬味の充実ぶり、やはり本場は違います。生姜は勿論、ニンニク、みょうが、大葉、玉ねぎ、カイワレ、海藻類・・・満載です。鰹は運が悪いと当たるそうですから、先人の知恵なのでしょう。関東では生姜にせいぜい大葉くらいです。


秋にはもう一方の百名山、石鎚山を登ってみたいですね。アプローチは愛媛の西条です。しまなみ海道(尾道~今治)を自転車で渡り、その勢いで登山という青写真を描いています。さすがに登山の恰好や重荷は自転車にマッチしません。事前に登山道具は拠点のホテルに送っておくのが無難でしょう。
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春の伊吹山

2015-04-23 06:49:03 | その他
ミネルヴァさんとのサウンド交流の翌日の12日、伊吹山に登ってきました。伊吹山は日本百名山に入っている独立峰で滋賀県に位置しますが、名古屋からも遠望できます。私がこの山の存在を知ったのは、新幹線が博多に開通した40年前になります。車窓からの姿を前に、父親から伊吹山の名前を教えてもらったことを、憶えています。その後、日本中の山に登っていますが、横浜に住んでいると関西の山に登る機会は限られます。ミネルヴァさん宅訪問が決まってから、天候次第で伊吹山登山を考えていました。幸い、晴れ間が広がり、登山日和となりました。

大津駅を早朝出発し、米原の先、近江長岡を目指しました。近江長岡駅からの伊吹山です。ここまで来るともう関ケ原が目前です。


アップダウンの少ない、登り一本調子の登山道でした。丹沢の大倉尾根を思い出しました。仕事用のノートPC類も背負ったので、いいトレーニングになりました(汗)。冬季は雪国と化すこの地域ですが、さすがに下界に雪はありません。頂上付近にわずかに残雪が見えます。


高度を上げると眼下に琵琶湖が見え始めました。山からの琵琶湖の眺めは、伊吹山ならでは楽しみの一つです。山頂まで終始琵琶湖を見下ろしながらの歩程となりました。


樹林がほとんどないのもこの山の特徴で、見晴らしがよかったです。眼下の平坦部を新幹線や東海道本線、名神高速道路が通っています。


頂上付近です。わずかに残る残雪の上を歩きます。


頂上に出て初めて見える展望もありました。北陸方面の山々です。能郷白山(福井)や本家加賀の白山も見ていました。もっと天候がよければ北アルプスや御岳山、乗鞍岳も見えたはずです。


伊吹山のピークです。オーディオ訪問に絡めた百名山登山、実は最初の試みでした。いいペースで登ったため、午後の時間に余裕が生まれました。前日断念した立木音楽堂を目指すことにしました。ガストロノームで購入したあんパンを頬張り、下山を急ぎます。


登山口発、近江長岡駅行きのバスまで2時間ほど余裕があったため、テクテクと歩くことにします。どこかで見たことのあるシーンです。NHK-BSの自転車旅の番組で、火野正平さんがこの付近を訪れる回がありました。結構な坂を登らないとここまでは来れません、大変だったでしょう。


大津でも遅めの桜を見ましたが、さらに奥まった伊吹山の麓の桜は、散り始め、といった感じでした。この時期の山は、ビデオテープを巻き戻したような光景に出合えるので、気に入っています。


レンギョウも、そんな巻き戻しの一例です。


近江長岡駅には午後2時前には戻れました。東海道本線で石山駅で下車、バスで立木音楽堂方面へ向かいます。弘法大師ゆかりの立木観音の辺りは、ちょっとした渓谷です。琵琶湖直後ではゆったり流れていた瀬田川ですが、ガラリと表情を変えます。


立木観音からは結構な距離を歩きました。鹿跳橋あたりまではバスが頻繁に通っているのですが、そこから先は急に減ります。行かれる方はマイカーがお勧めです。閉店前の1時間でしたでのお客さんは誰もおらず、特等席を確保です。薄日に輝く瀬田川を見ながらしばし休憩です。


山の疲れを癒すなら甘いケーキは向いていますね。美味しいコーヒーと一緒にいただきました。


加えて音楽も。タイミングよくシャコンヌが流れてきました。SONY製のスピーカーがさりげなく置かれていました。オーディオ機器を詮索するのは、ここでは止めておきましょう。


石山駅から瀬田の唐橋が近いことが分かり、寄ってみました。たまたま最近読んだ本で、この橋は信長が作らせたと知りました。色は黄土色でしたが、個人的にはえんじ色がいいと思うのですが・・・。唐橋を往復した後、石山駅から新快速に乗り兵庫へと戻りました。


オーディオ訪問、滋賀豚、音楽堂、三井寺、琵琶湖、伊吹山、瀬田川と滋賀滞在を楽しんだ2日間となりました。遠くないうちに比叡山越えをやってみたいです。
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ミネルヴァさんを訪ねて

2015-04-19 09:34:50 | オフ会
11日の土曜日、滋賀にお住いのミネルヴァさんを訪問しました。ミネルヴァさんがPhilewebの記事で紹介されていた京都のジャズ喫茶「Murra」に行ってから早くも2か月が過ぎました。もう随分昔のことのように感じます。新幹線で頻繁に通過する滋賀県ですが、米原駅での乗り換えくらいで滞在したことがありません。今回は三井寺の桜や伊吹山登山も絡めて滋賀三昧を決め込みました。滋賀と言えば何と言っても琵琶湖ですが、滋賀県の1/2から1/3くらい占めるイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?ミネルヴァさんから実際は1/6と聞いて驚きました。シンボルだけに強調されるのでしょうね。

琵琶湖見物を兼ねて近江大橋と瀬田の唐橋を車で通っていただいた後、「立木音楽堂」へ向かいました。こちらもミネルヴァさんが日記に上げられていて前から気になっていました。土日だけオープンのクラシックが流れる喫茶店です。月に1回、クラシックコンサートも行われるようです。以前、ミネルヴァさんが訪問された際はお客様も少なかったのですが、この日は女性客中心にご覧の満席でした。しかもランチは全て捌けたとのことで、断念です。ガラス越しに見える瀬田川はゆったり流れていますが、少し上流に位置する弘法大師ゆかりの立木観音の付近は、迫力ある急流となっています。


急遽、ミネルヴァさん宅近くのベーカリー&レストラン「ガストロノーム」へ変更しました。滋賀では近江牛が有名ですが、こちらは滋賀豚です。新鮮な野菜や併設するベーカリーの焼き立てのパンと共に、美味しくいただきました。この間、ミネルヴァさんの長いオーディオ経歴を伺いました。


高台の住宅街にあるお宅に移動し、サウンド交流スタートです。システム全体の様子を写したかったのですが、SP間隔を目一杯確保されていて固定焦点レンズでは切り取れませんでした。お部屋は6畳で、短辺配置です。いわゆる正三角形配置でレーザーセッターを使って30度内振りにされています。スクリーンはプロジェクター用ですが、同時に奥のガラス窓の反射対策も兼ねています。


お使いのSPはKEFのトールボーイiQ70です。KEFはネームヴァリューの割に販売しているお店が少ないといった話が出ました。滋賀県の唯一の取り扱い店での試聴が購入の決めただったそうです。同じKEFのグレードの高いSPが本命だったのですが、明らかにiQ70の音がいいとなり、購入を決められました。背後は自作の棒アクセサリーで、本家の寸法を参考に2/3サイズを作られました。


送り出し側です。CDフォーマットの2Ch再生であれば、ネットワークプレイヤーを兼ねるパイオニアのAVアンプSC-LX88で足ります。マランツSA13S1は決して安いSACD/CDプレイヤーではありませんが、出番がほとんど無くなったそうです。ファイル再生により、かつてアナログで聴いていた音が戻ってきたとか。お持ちのCD約600枚のリッピングをようやく終えたと聞き、ファイル再生への意気込みを感じました。


今回の訪問の楽しみの一つがウェルフロートの実聴でした。CEC仕様で高さ調節機能付です。ただしミネルヴァさんからすると、高さ調整はしない、つまりジークレフ仕様通りの使い方が、音は好ましいようです。ジョーシンで購入された薄い粘着性シートを介して、直置きです。ダンピング、締まり、解像度など低音の改善効果は顕著とのことです。


取り組みも、機器もオーソドックスというのが私の印象ですが、怪しさ満載の機器がありました。シューマン共鳴波の発生装置です。それも2台で、さらに効果を高めるべく水晶玉が載っています。ミネルヴァさんによると、何となく感じる差であり、人によっては全く感じないようです。私も試させていただきましたが、オンにすると音が伸び、余韻が残る印象を受けました(怪!)。鑑賞はオンで行いました。


ジャンルを跨いで聴かせていただきましたが、結果的には女性ヴォーカルが多かったように思います。ジャズヴォーカルでは渡邊美和、クラシックではコンドラシンの「ショスタコビッチ5番」、ヒラリーハーンの「シベリウス、ヴァイオリン協奏曲」が印象に残りました。ハーンの方は、早速アマゾンで購入し聴き始めました。コンドラシンの方は新盤はなく、高値の全集しかないようです。私が生まれる前のソ連での録音ですが、えも言われぬ高揚を覚えました。曲も素晴らしいし、また一つ音源の幅が広がりました。竹内まりやの「告白」、がっつりした低音が入っていたんですね。家で再確認しました。


Philewebのミネルヴァさんのプロフィールには、機器の買い替えでなくアクセサリによる音質向上を目指す、とあります。実際に取り組みや音に触れて、とてもオーソドックスな印象を受けました。アクセサリに走っている感じを受けません。基本を抑えているからこそ、アクセサリの取捨選択をし易いのでしょうね。やれることを網羅的に取り組む様子を拝見して、KYLYN(キリン)さんを思い出しました。典型的な内振りながら音場の広がりも十分ですし、力感と締まりを伴った低音も見事でした。講演や誌面での話を鵜呑みにせず、耳で確かめられながらシステムを構築されてきたことがよくわかりました。

交流の最後は映像です。ミネルヴァさんのオーディオ機器やラックは黒が多いですね。スクリーン上の画質を損ねないための工夫です。NHK BSで放送された「春の祭典」を見せていただきました。初演時の振付を再現したものだそうです。場所はマリインスキー劇場、指揮はゲルギエフです。プロジェクターの映像は随分進化したようで、感心しました。2月の名古屋オーディオフェスタでもSONYの4Kプロジェクタの画質の驚きました。スクリーンであれば2Ch再生への影響も抑えられますし、両方楽しむファンにとっては必然なのでしょうね。私の方は、なかなか映像のモチベーションが上がらないままです。


最寄り駅で降ろしていただき、JR東海道線で大津方面へ移動しました。ちょうど琵琶湖にかかる鉄橋から比叡山のシルエットが見えました。今度は比叡山越しに京都に下りる(あるいはその逆)も面白そうです。


荷物が重かったので一旦大津のホテルに預けて、桜のライトアップで有名な三井寺に向かいました。三都に比べると内陸に位置する分、大津の桜は遅いです。それでもライトアップ期間の終盤を迎え、桜は散るスピードを上げていました。ただ、ライトアップだと意外に葉が気になりません。


桜に混ざってちゃっかりモミジの新緑もライトアップされてました。これも綺麗でした。


三重塔です。刻々と照明の仕方を変える工夫がされていました。ちょうど全面が点灯された瞬間です。それにしてもカップルさんばかりで驚きました。寒さも吹き飛んだというわけです。翌日は伊吹山登山で朝が早いので、気持ち駆け足で回り、退出です。


ミネルヴァさん、長居させていただきありがとうございました。長年の蓄積、継続は力といったことを意識する1日となりました。ここ4、5年俄かにオーディオ熱を上げた私には持ち得ませんが、残りのオーディオ生活では大事にしたい視点です。途中、奥様も交えたケーキタイムも楽しかったです。白ねこさんは2階に隠れてしまったようで、残念でしたが。最初の滋賀滞在がオーディオというのも縁ですし、数少ない?技術系としても今後もよろしくお願いします。上京の際は、拙宅でも音楽を聴いていただければと思います。こちらは映像無しですが、別アプローチのファイル再生をやっております。
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サウンド交流in九州、せんべいさん、はやぶささん、amabukidさん訪問

2015-04-16 06:34:28 | オフ会
九州滞在の最終日の5日、Philewebつながりで、せんべいさん、はやぶささん、amabukidさんのお宅を訪問してきました。はやぶささんには1月の関東新年会にて電話で話して以降、準備段階からお世話になりました。1日間で3邸訪問+飲み会で進行も大変だったかと思います。おかげさまで充実した1日となりました。途中からお若い理論派、てつ@福岡さんも合流、30代前半から50代後半までワイドレンジなメンバーとなりました。年齢、職業が違うのは勿論ですが、初めて会った方でもフランクに話せるのは、趣味のみを介しての集まりだからですね。

こちらは前日土曜日の西鉄柳川駅です。リニューアルされる前の姿を知らないのですが、随分と変わったそうです。はやぶさんさんとは10時に待ち合わせです。当初は午前中にはやぶささん、午後にamabukidさん訪問の予定だったのですが、せんべいさんからのお誘いが入り、まずは八女方面へ向かうこととなりました。途中、九州新幹線の筑後船小屋駅の突然の出現に驚きました。


後ろのスケジュールの関係で、せんべい邸は30分ほどの滞在となりましたが、個性的な音を聴かせていただきました。ステレオ再生ですが両SPを接近させ中央付近に配置しています。当日逆オルソン式というキーワードは出ませんでしたが、類似の方式かと思われます。指向性の強い高域側のユニットをリスナーへ向けている点が工夫でしょうか?位相情報のクロストークを極力抑えるセッティングと理解しています。せんべいさん曰く、両耳強度差より両耳時間差を重視した再生とのこと。スタジオ録音のような位相情報がない音源は、どう聴こえるのか、興味が尽きません。※後日せんべいさんとメッセージのやりとりがありました。ルーツは長岡さんのMXスピーカーだそうです。


最上流はアキュフェーズのSCAD/CDプレイヤーDP-550、プリアンプC-2420です。


SONYのパワーアンプの名機TA-N1です。床のあちこちにランダムに配置された金属プレートは、鳴きを抑えるためだそうです。


サブウーファーを追加し、さらに完成度が高まったそうです。長年せんべいさんと付き合いのあるはやぶささんも、同じ印象を持ったようです。


真ん中に置かれたSPと広大な音場のギャップにまず驚きました。時間も限られていたのでせんべいさんのお勧めの音源を聴かせていただきました。ギターデュオ、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラのライブと、教会で録音されたパイプオルガンによる「トッカータとフーガ」です。それぞれライブハウスや教会にワープする感覚がありました。ヴォーカルものはSPよりずっと奥の後ろ壁辺りに定位します。私が好む、音場表現ですね。サブウーファーの効果だと思いますが、低音の下支えも見事でした。せんべいさん、急遽のお招きありがとうございました。

続いて久留米方面の、はやぶさ邸へ移動です。ここからは、てつ@福岡さんが合流しました。

はやぶさんさんは長年ATCのスピーカーを愛用されていて、メインシステムはフロアスタンディング型のSCM-100TSLです。オフ会でATCを聴くのはじょんびさん訪問以来でしょうか。導入以降、SPの配置が左右逆だったため、このオフ会前に入れ替えたそうです。ユニットがより内側に来て、音の密度は上がった模様です。鳴らしにくいと言われるATCを、ご自身の好みの音で聴くためにはやぶささんが選んだアンプがセパレート式のビオラです。お部屋は7、8畳でしょうか。拙宅同様に長辺配置のニアフィールドリスニングです。


ビオラのパワーアンプBLAVOです。モノラル×2ではなく、片方は電源80kg以上です。ここまで弩級のアンプはなかなかお目にかかかれません。


送り出しはリンデマンのSACD/CDプレイヤー822です。中央がビオラのプリアンプCADENZA、左はゴールドムンドのDAC、21Dです。この日はほとんど822単体での再生となりました。


サブシステムもニアフィールドリスニングでATCのSPを使っている点は共通です。SACD/CDプレイヤーはプレイバックデザインのMPS-3です。メインよりもすっきりした音に感じました。


手強いATCのSPをドライブ力あるアンプで鳴らすと、こんな風な音になるんだと頷きながら聴かせていただきました。まさしく濃い音で、油絵を連想しました。ただしタッチが粗いということはなく、822の情報量、解像度はそのまま音に現れています。お部屋に対してSPサイズが大きいので音場の広がりよりは、音の密度感が優先します。音場は正面の棚の辺りに面として形成されます。前述のギターデュオのライブは、直前の席でかぶりつく感じで、せんべい邸とは好対照です。正面の棚への思い入れが強く、オーディオ部屋からは外せない!そうです。愚問、失礼しました。

お昼は、はやぶささん宅で出前をいただきました。地域の名物、うなぎのせいろ蒸しです。残念ながら写真を撮り忘れてしまいましたが、とても美味しかったです。続いて筑後川を越えて佐賀県に入り、この日最後の訪問先amabukid邸を目指します。


amabukidさんのシステムです。LINNにAVALONというハイエンドの組み合わせです。まだ家を建てられて間がなく、オーディオ部屋も慣らし段階とのことでした。新しい部屋に移ってから定在波には苦労されたようです。LINNの新しい対処法もトライ中でした。AVALONはオーディオショウで聴いたことはありますが、訪問先で聴くのは初めてです。8~10畳程のお部屋に、AVALON OPUSは若干の内振りでセッティングされていました。季節的にお仕事が一段落されたamabukidさん、終始穏やかな表情でホスト役を務められていました。


家に上がる前に電源の説明がありました。配管が2本ありますね。オーディオ用の電源を確保されているとのこと。


LINNはトップエンドのKLIMAXシリーズです。こちらはネットワークプレイヤーDS/KにプリアンプKONTROLです。この他にアナログプレイヤーLP12をお使いです。


パワーアンプはSOLO×2です。


整えられた、丁寧な音ですね。聴き疲れしない、長く音楽に浸れそうな音でした。ジャンルを超えて、その印象は変わらなかったのでLINNの音づくりなのでしょう。AVALONの先入観から広大な音場をイメージしてましたが、比較的にコンパクトにまとめられていました。私同様、amabukidさんも雑食派でした。iPadを気軽に操作しての選曲三昧でしたが、女性ヴォーカルを選びがちだったかも知れません。Sissel(多分)の「Here, There And Everywhere」良かったです。追い込むのはこれからと言われるamabukidさん、システムが部屋に馴染むのが楽しみですね。

サウンド交流を終えて、最後は久留米駅に移動、せんべいさん、はやぶささん、amabukidさん、私の4名で感想戦となりました。次の日まで滞在すれば、九州のおいしい幸をつつきながらとなったのでしょうが、翌日から仕事です。オーディオ話を中心に盛り上がった後、一足先に帰路につきました。久留米駅に入るさくら号です。九州新幹線に乗るのは初めてです。車中から、この3日間でお世話になった方々にメールをしました。すると早速、はやぶささんから、2次会に行ったとのレスです。皆さん、上京の際は、是非、横浜にも足を運んで下さい。ありがとうございました。
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6年ぶりに九州へ

2015-04-08 22:53:47 | その他
4月の最初の週末、6年ぶりに九州に行ってきました。学生時代のサークルの集まりが博多であったのですが、それに併せて九州のオーディオファンとの交流を組み合わせました。前の週が仕事で兵庫滞在だったこともあり、旅の始めは姫路です。リニューアルした姫路城、この悪天候にも関わらず多くの人が訪れていました。できれば平日、それも好天時に天守閣まで登ってみたいものです。せっかくの白鷺城も桜も雨に濡れて可哀そうでしたが、ほぼ満開の桜を見届けて西方へ出発です。本記事はオーディオ交流以前の前編です。


九州は6年ぶりの上陸となります。関門トンネルをくぐり北九州に入ると妙な懐かしさを覚えるのは、小さい頃、夏休みに何度も帰省したからです。新幹線が博多開通してからもう40年になります。光陰矢如しです。初対面の人と会うのは当然緊張しますが、20、30年ぶりの再開も微妙に緊張しますね。広島あたりからそんな感覚がありました。


博多の駅ビルで軽く0次会の後、1次会のお店のある大濠公園へ。遅い日没に九州に来たことを実感します。そう、横浜よりずっと明るいのです。ここで女性4名、男性3名全員集合です。ブランクが長くても、すぐに当時の間合いに戻れることは、何度も経験済みです。


結局、深夜12時までの7時間、あっという間でした。日常の中に、交差点のような時間を持てることにまず感謝せねばなりません。散会後、天神から博多駅まで酔いざましに歩いてみました。懐かしさと楽しさの余り、飲みすぎたようです。ホテルでは、バタンキューでした。


翌日は天候が良ければ脊振山か天山に登るつもりでしたが、悲観的な天気予報を見て登山道具は兵庫に置いてきました。この日のメインは佐賀の古湯温泉です。特急みどり号に乗るホームです。鶏肉を「かしわ」と表現するのは九州に限られないようですが、私の中ではかしわめし、かしわうどんと相まって九州を連想する言葉になっています。


古湯温泉は佐賀からバスで天山方面に向かって1時間弱でした。学生時代に祖母を訪ねた際、レンタカーで訪れたことがあるのですが、当時と現在の姿が一致しません。記憶の薄れだけでなく温泉側の変化もあるのでしょう。ぬる湯であったことだけは憶えていました。選択肢はいろいろとあったのですが、鶴霊泉で汗を流すことにしました。


十分に温まったあとは川沿いを散歩です。古湯温泉は斉藤茂吉が療養した場所でもあるそうです。該当する旅館の裏庭が自由に出入りできるようになっていました。こちらがその歌碑です。


四半世紀ぶりの古湯温泉を楽しんだ後、再びバスで佐賀駅に戻りました。翌5日は、さが桜マラソンが開催されるようでした。コンコースにインフォメーションセンターが設置されていました。佐賀からはこの日の宿泊先、柳川を目指します。これまで意識しなかったのですが、佐賀と柳川は結構近く、西鉄バスが行き来しています。


前日一緒に飲んだメンバーの一人と、今度は柳川にて夕飯をとりました。うなぎのせいろ蒸しという選択もあったのですが、郷土料理店を紹介いただきました。大学、学科が同じその友人は、某一流自動車メーカーを辞めて家の事業を継いでいます。結構な社員さんもいるようでした。九州は何といっても魚介類がおいしいです。喜多屋という福岡のお酒と一緒にいただきました。


翌日の日曜日、Philewebのみなさんと交流する前、柳川の中心部を散歩しました。柳川は水路が入り組んでいて、ストレートに中心部に進めません。落とすのが難しかったお城の名残ですね。雨が時折降る状況でしたが、その分人も少なく柳川の風情を楽しむことができました。柳と水郷の相性は抜群です。雨の日は意外に写真に向いていることがわかります。


柳川城址付近の散歩道です。この道路の右側がテニスや野球で有名な柳川高校です。ちょうどグランド脇を通りかかったら、野球部員さんから気持ちよく挨拶をいただきました。観光客も多いので部員さんへの躾もしっかりしているのでしょう。


残念ながら柳川の桜はもう終盤でした。その分、桜の絨毯となりましたが、やはり咲いていて欲しかったです。紅葉も新緑がかなり出ていましたから、東京や横浜との季節差も感じました。


有名な雛祭りがちょうど終わったタイミングでしたので、何となく祭りの後の寂しさが町に漂っていました。ここは北原白秋の生家も近く、観光では一番賑わうところです。


その北原白秋の生家です。茂吉、白秋と来ましたので、昔習った詩歌でも復習してみるのもいいかも知れません。2時間ほどの散歩の途中、銘菓「越山もち」をお土産に買ってホテルに戻りました。九州滞在の最終日は、はやぶさんさんに段取りいただき、九州オーディオファン(Philewebメンバー)との交流です。肝臓の負担が気になるところですが、長い1日になりそうです。

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