1月23日、横浜市青葉区のフィリアホールで開かれた、Krystian Zimermanさんのピアノリサイタルに家内を誘って行ってきました。元々は昨年の11月22日開催だったのですが、ご本人の腰痛の為、本年まで延期になっていました。12月開催分は予定通り行われたようで、結果的にフィリアホールでの開催が一連のリサイタルの締めとなりました。思い切り地元である青葉台に、このような大ピアニストが来ること自体、貴重なことです。少し値は張りましたが、そして演奏時間は短かったのですが、その分、濃い時間を過ごすことができました。中止でなく延期で済んだことに感謝しています。
今回の日本公演で取り上げられた曲は、Beethovenの後期3大ピアノソナタ30番、31番、32番です。といっても、私の手元には音源が無かったので、まずは内田光子さんの作品を購入して予習を重ねました。延期になったこともあり、時間的な余裕も生まれました。せっかくなので、有名な初期~中期のピアノソナタと比較することで、該当の曲のイメージを膨らませました。少ないながらZimermanさん自身の音源も聴きました。Chopinのバラードはpat_mthny7205さん宅で、いの一番に聴かせていただき、すぐに買った一枚です。Kyung-Wha Chungさんのボックスセットの中にも共演の作品がありました。
平日だったこともあり、仕事から駆け付けた方も多かったようです。私も早めに退社して青葉台へ向かいました。地域柄か主婦層も目立ちました。近くの寿司屋で小腹を満たして、開場を待ちます。
席は右の前方です。延期となっても席に変更はありませんでした。ちょうど写真の角度から見る感じですから、演奏中の表情も見ながらの鑑賞となりました。スタンウェイのピアノが映えます。
プログラムです。以前はBeethoven、それほど聴く頻度は高くなかったのですが、最近は手のひらを返したように聴いています。これもオーディオの恩恵です。交響曲もいいですが、ピアノソナタ、ピアノ協奏曲、チェロソナタ(ピアノも半分主役)等ピアノが絡む曲が特に気にっています。今回のリサイタルをきっかけに、後期3大ソナタも、仲間に加わったというわけです。有料のプログラム(右)の方に、Zimermanさん自身の年齢とBeethovenの晩年の年齢の符号のことが書かれています。ご自身曰く、機が熟したそうです。あと10年ほどすると私もそんな年齢にはなりますが。
Zimermanさん、予想していたイメージより少々ふっくらした印象でした。ご自慢の?白髪を掻き上げて演奏に入ります。最初の30番からグッと引きこまれることとなりました。これまでクラシックのピアノを聴く機会は何度もありましたが、これほどまでに音の重みを意識したことはありませんでした。低音に限らず、高音にもそれを感じるのが不思議です。一方で、キレや瑞々しさが共存していていますから、とても説得力のある音です。勿論、音だけを追うのはいけませんね。この点は心配無用でした。曲自体は聴き込んでいたこともあり、内田さんとの表現の違いなどに驚きつつ、頷きながら曲を追いました。
やっぱりオーディオではこんな音は出ないだろうと、思います。直に聴いているという興奮、高揚を割り引いてもそう思います。それでも、こういった体験をオーディオに活かすことはできそうです。オーディオの取り組みがコップの中の何とかにならない為にも、この日の音を経験値にしなければなりません。「音を良くしたいなら、生演奏を聴け」の意味、おぼろげですが分かってきたような気がします。全ての演奏が終わった後、長い拍手にZimermanさん何度も挨拶をされていました。やがて照明が明るくなりアンコールはありませんでしたが、ピアノソナタそのものに満足した人は多かったはずです。
腰痛に始まった日本公演お疲れ様、そんな想いも込めて拍手をさせていただきました。
今回の日本公演で取り上げられた曲は、Beethovenの後期3大ピアノソナタ30番、31番、32番です。といっても、私の手元には音源が無かったので、まずは内田光子さんの作品を購入して予習を重ねました。延期になったこともあり、時間的な余裕も生まれました。せっかくなので、有名な初期~中期のピアノソナタと比較することで、該当の曲のイメージを膨らませました。少ないながらZimermanさん自身の音源も聴きました。Chopinのバラードはpat_mthny7205さん宅で、いの一番に聴かせていただき、すぐに買った一枚です。Kyung-Wha Chungさんのボックスセットの中にも共演の作品がありました。
平日だったこともあり、仕事から駆け付けた方も多かったようです。私も早めに退社して青葉台へ向かいました。地域柄か主婦層も目立ちました。近くの寿司屋で小腹を満たして、開場を待ちます。
席は右の前方です。延期となっても席に変更はありませんでした。ちょうど写真の角度から見る感じですから、演奏中の表情も見ながらの鑑賞となりました。スタンウェイのピアノが映えます。
プログラムです。以前はBeethoven、それほど聴く頻度は高くなかったのですが、最近は手のひらを返したように聴いています。これもオーディオの恩恵です。交響曲もいいですが、ピアノソナタ、ピアノ協奏曲、チェロソナタ(ピアノも半分主役)等ピアノが絡む曲が特に気にっています。今回のリサイタルをきっかけに、後期3大ソナタも、仲間に加わったというわけです。有料のプログラム(右)の方に、Zimermanさん自身の年齢とBeethovenの晩年の年齢の符号のことが書かれています。ご自身曰く、機が熟したそうです。あと10年ほどすると私もそんな年齢にはなりますが。
Zimermanさん、予想していたイメージより少々ふっくらした印象でした。ご自慢の?白髪を掻き上げて演奏に入ります。最初の30番からグッと引きこまれることとなりました。これまでクラシックのピアノを聴く機会は何度もありましたが、これほどまでに音の重みを意識したことはありませんでした。低音に限らず、高音にもそれを感じるのが不思議です。一方で、キレや瑞々しさが共存していていますから、とても説得力のある音です。勿論、音だけを追うのはいけませんね。この点は心配無用でした。曲自体は聴き込んでいたこともあり、内田さんとの表現の違いなどに驚きつつ、頷きながら曲を追いました。
やっぱりオーディオではこんな音は出ないだろうと、思います。直に聴いているという興奮、高揚を割り引いてもそう思います。それでも、こういった体験をオーディオに活かすことはできそうです。オーディオの取り組みがコップの中の何とかにならない為にも、この日の音を経験値にしなければなりません。「音を良くしたいなら、生演奏を聴け」の意味、おぼろげですが分かってきたような気がします。全ての演奏が終わった後、長い拍手にZimermanさん何度も挨拶をされていました。やがて照明が明るくなりアンコールはありませんでしたが、ピアノソナタそのものに満足した人は多かったはずです。
腰痛に始まった日本公演お疲れ様、そんな想いも込めて拍手をさせていただきました。