珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

Blue Skies

2011-02-26 09:16:18 | ジャズ
先日の Halie Loren の話題でも触れた「Blue Skies」を紹介します。元はミュージカルの曲ですが、Jazz でもよく取り上げられています。現在、この曲を含むアルバムを4枚所有していますが4者4様です。おそらく他のシンガー、演奏者でも違った「Blue Skies」が楽しめることでしょう。メロディも詩もわかりやすいシンプルな曲ですが、何度聴いても飽きません。アレンジや間奏もそれぞれに味があります。

まずは、ライブの余韻も残っている Halie Loren です。アルバム『青い影』の3曲目に入っています。最初は表題曲狙いで買ったのですが、単曲ではこれが一番気に入りました。明るいピアノのイントロに、やや霞みがかった歌声・・・。ライブでもセットリストに入っていました。好きな曲のイントロがライブでかかると、それだけで拍手しますね。まだ知ってから半年ですから、彗星のように出てきたシンガーです。


続いて、こちらも定評のある女性シンガー、Eva Cassidy の『Live at Blues Alley』です。残念ながら短命だった彼女は33歳の若さでこの世を去っています。正確には彼女は Jazz シンガーではありませんが、このライブ盤では有名な曲含めてJazzを楽しめます。全般を通じてエネルギー感溢れる、張りのある声に圧倒されます。もちろん「Blue Skies」も快調で、間奏のピアノがそれに輪をかけます。


こちらはカントリーの大御所 Willie Nelson のスタンダード集です。渋い「Blue Skies」です。語りかけるような歌い出し、間奏のフォークギター、バックのハーモニカと、浸れる要素満載です。昨秋ステレオサウンドから出されたリファレンスレコードにも表題曲「Stardust」が入っていました。最近では Norah Jones とのコラボもあります。長らく「USA for Africa」だけの接点でしたが、風向きが変わってきました。


最後は、Stan Getz のアルバム『Blue Skies』です。82年の録音ですから晩年の部類に入ります。何とも落ち着いた余裕のある音色は、年季を重ねた Stan Getz の成せる業でしょうか。スローテンポな「Blue Skies」からイメージするのは、青空というより夜空なんですが。アルバム全般に感じるのは、共演アーティストのさりげない演奏の良さです。特に Jim McNeely のピアノが沁みます。


実際の青空にも様々な表情がありますし、また同じ青空に対しても感じ方は人によって様々です。さらに言えば、個人においてすら気分次第で感じ方も変わりますね。太田裕美の曲に「青空を見てため息をつく」的な言い回しがありました。未知の「Blue Skies」との出会いも楽しみですが、5年後、10年後に今回取り上げた曲がどんな風に聴こえるのか、も楽しみです。
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Halie Loren @ Cotton Club

2011-02-19 09:14:15 | ライブ
注目しているジャズシンガーの一人、Halie Loren のライブが丸の内の Cotton Club で行われました。北陸方面への出張からの直行だったので慌しい1日でした。

この日の北陸方面は好天に恵まれて穏やかな1日でした。こちらの写真は、泊まったホテルからの朝の眺めです。背景にあるのは北アルプスの立山連峰です。朝焼けの北アルプスは、関東にいるとなかなかお目にかかれない光景です。


富山空港には展望台があり、そこからの立山連峰の眺めも素晴らしいです。チェックインまで間がありましたので、有料(100円)でしたが展望台で写真を撮りました。陽が長くなっていることを実感します。左のやや黒い三角形の山が剣岳、中央の白い山が立山です。男性的な剣岳、女性的な立山と言われますが、雪の付き具合にもそれが表われていますね。


羽田で食事後、Cotton Club へ向かいました。昨年秋のミニライブは後日知ったので行けませんでしたが、早い機会にライブが開催されてよかったです。アルバムからのピックアップが中心で、オリジナル、スタンダード、さらにいとしのエリー(一部日本語)と、楽しめる構成でした。個人的なツボ「Blue Skies」「Perhaps, Perhaps, Perhaps」も入っていて大満足です。


この日歌った「Thristy」 (アルバム『After Dark』に収録)は、17歳の時、家族で砂漠をドライブしている最中に作った曲だそうです。ピアノの弾き語りを披露するなど多才ぶりも窺えました。美貌はもちろんですが、曲の合間のトークから伝わる明るい性格も、ライブの雰囲気づくりに一役かっていました。バックやゲストのミュージシャンも和やかな雰囲気で彼女を盛りたてていて心地よかったです。


Halie Loren のアルバムは2枚所有しています。機会をあらためて、紹介したいと思います。ちなみに彼女の出身地はアラスカです。アラスカと言えば、マッキンリー(北米最高峰の山)をイメージします。この日は、雪山つながりの、充実した非日常となったわけです。
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デジタルファイル再生、試聴会

2011-02-11 06:10:13 | その他
6日の日曜日、ダイナミックオーディオで開催された試聴会「デジタルプレーヤーの今後を探る」に参加してきました。デジタルファイル再生は、当面の関心事ですので、この手の会には、なるべく参加しようと思っています。欧米ではUSB入力の無いCDプレイヤーの売れ行きは激減とのことでした。日本もいずれそうなるのでしょうか?今回の参加者の多くが、PCオーディオは未導入でした。年末のラトック主催の会では、全く逆の状況でしたので、少々意外な感じでした。


試聴は曲を Jennifer Warnes とEaglesにほぼ固定して、USB-DACやネットワークプレイヤーを変えながら聴く形式でした。休憩無しで2時間連続でしたので、終盤は集中力が低下気味。それでも、最新のデジタルファイル再生機器の音を楽しめて、中身の濃い試聴となりました。USB-DACは価格に応じて音のグレードが上がる傾向です。Ayre QB9 のすっきり感、Chord QDB76 の厚みのあるエネルギー感が印象に残りました。期待していた dCS Debussy DAC は不調で登板せず。次の機会を待ちましょう。

配線を取っ換え引っ換えの試聴会でしたので、音が鳴らないこともしばしば・・・。ショップの方が、そんな時に気を利かして行ったブラインドテストが興味深かったです。FLACとWAVファイルの比較だったのですが、会場のほとんどの皆さんはWAV支持でした。ブラインドなのでもっとばらけるとも思いましたが、案外、明確に分かれたので驚きでした。もちろん、これでWAVがFLACに優れると決め付けるのは早計です。再生ソフトや曲、ハード、部屋によって結果が異なるでしょうし、聴いた順番の影響(後に聞いた方の印象が残りますね)もあるかも知れません。

PCオーディオの場合、ファイルフォーマットに限らずPCの置き方、背景画面の色、LANケーブルなど様々な要素で音が変わるとのことです。大事なことは理屈に左右されず、自身の耳で良し悪しを判断して取捨することだと思います。先ほどのファイルフォーマットにしても、何度聴いてもFLACが良いという方がいればFLACを採用すればいいでしょう。50歩100歩なら、記憶容量を考えてFLACにする、大容量のNASがあるのでWAVにする・・・といった具合にです。PCオーディオの調整は、アナログプレーヤーの調整に似ているといった話が出ました。調整をPCオーディオの楽しみの一つと捉えるのもありだと思いました。

さて、肝心のデジタルプレーヤーの今後ですが、ショップの方でもまだ明確なものは掴めていないとのことでした。おそらくメーカー側も様々なシナリオを持って開発していることでしょう。デジタルファイル再生は、大きくは1)USB-DAC系、2)ネットワークプレイヤー系に分かれます。マーケットの広さは1)です。何しろデスクトップ、ノート、タブレットとPCは至るところにあります。そして iPod や iTunes で音楽を聴くオーディオファン予備軍がいます。個人的には1)で市場競争が進み、良質なDACがリーズナブルに購入できる状況を望んでいます。しばらくはD-07で音を追求しつつ、市場動向を見物しようと思います。
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GRFさん、ご来訪

2011-02-04 23:13:49 | オフ会
セッティングについてメールで相談していた GRFさんと、ようやく日程調整がつき、交流させていただきました。前日まで海外出張という、お忙しい中での、ご訪問ありがとうございました。正直、聴いていただくレベルにあるのか、不安でもあったのですが、「ほぼ合っていますね・・・」の一声にホッとした次第です。最適なスピーカー位置を探すべく、小型スピーカー ALR/Jordan Classic 1をリビングのシステムから外していたのですが、出番はありませんでした。

セッティングの実験の時間が浮いたので、後は、GRFさんの装置を使ってクラシックを中心に音楽を聴かせていただきました。手前にある機器は現在生産終了となっている SONY製のハードディスクレコーダー NAC-HD1(クロックを改造)で、デジタルファイルからの再生が可能です。Linn がDSを世に出した2007年に SONY もこのような製品を出していたのは驚きです。日本のメーカーがもっとデジタルファイル再生に力を入れれば、オーディオ業界も活性化すると思うのですが・・・。


さて、NAC-HD1の音です。スケール感に富んだ、おおらかな音と言ったらいいでしょうか。左右の広がりだけでなく奥行きも増した印象です。2年前にオーディオ熱が高まって以降、クラシックを聴く頻度は増えていますが、他のジャンルの楽曲に比べて難しさも感じていました。ところが、聴く曲聴く曲が楽々と鳴るので、何か狐につままれたような感覚でした。GRFさんは、クロックの重要性を挙げられていました。改めてメインシステムの課題=”ソース信号の良質化”が浮き彫りになった気がします。

ただ、嬉しかったのは、V40SE や Beethoven Baby Grand の潜在力を、音で実感できたことです。それを引き出すのが、今後の楽しみになりそうです。小説や映画は結末を知ると面白さは半減しますが、このような交流を通じて、
・何が足りているのか、何が足りていないのか、
・次に到達すべきステージはどこか、
を知ることは、とても有意義だと感じました。もちろん試行錯誤もオーディオの楽しみの一つですが、無駄に時間を使う、無駄にお金を使うことは避けたいものです。

GRFさんのブログでは、オーディオ以外にも、出張や旅行先の写真がアップされていて、時々拝見しています。私も、ちょっとあやかってスナップ写真です。交流の翌朝、新聞を取りに外へ出ると、下弦の月と金星が並んでいました。偶然ですが、この日が見た目に最接近する合だったようです。早朝に下弦の月を見ることは滅多にありませんが、おまけに金星ですからシャッターを切った次第です。そうこうするうちに、東の空が明るんできました。相変わらず東京・横浜は雨が降らない日が続いています。

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