7月1日の土曜日、ハンコックさんのお宅を再訪しました。今回もtaoさんを交えたOlacle Delphiの会でした。先月の拙宅オフの感想戦で話が決まり、2週間のインターバルを経ての開催となりました。今回の趣旨はオフ会というより音楽を聴く会でした。しかもデジタル一切無しのオールアナログのプログラムです。冒頭よりアルコールが入ったこともあり、いわゆるオフ会用の耳は外しました。ハンコックさんがお持ちのJAZZのオリジナル盤を中心に、taoさん、私が持ち込んだレコードを、4時間半に亘って聴かせていただきました。
鑑賞モードとは言え、所々でオーディオ的な聴き方もしてしまいました。
5月末の訪問時はかなり、低音の印象が強かったのですが、見通しの良さ、透明感のようなものが増しているように思いました。DMA-80 の効果と思われる、輪郭のしっかりした、スピード感ある低音は健在です。オーディオ機器の配置が換わっていました。ラックの水平、足元など見直されたようです。フォノイコライザーもウエスギではなく、レビンソンのプリ内蔵に変更されていました。1か月の間にもいろいろと上も目指されていることが分かりました。
ハンコックさんの主戦場はジャズ、それもオリジナル盤(相当含む)に拘られています。希少な上に音がいいので、レコードの値段はかなり上がっています。残念ながら購入しているのは海外のようで、日本からはレコードが減っているとのこと。出回る機会が少ないので、狙っていた盤が店頭に並ぶと高揚してしまい、勝負に出たくなるそうです。当方の主戦場である70年代の邦楽も、昨今の世界的な評価を受けて安くはないですが、気合の入り方が違いますね。1枚1枚への思い入れが強くなるのは、当然です。
ウィントン・ケリー、ジェリー・マリガン、ヘレン・メリル等、名の通ったアーティストの貴重な盤を、次々かけていただきました。モノラルの音源でもステレオの如く音が広がるのが心地よかったです。個々の楽器の個性もよく出ていたように思います。難しかったトランペットのミュートが鳴らせているとのことでした。ここ数か月のシステム更新と調整の賜物ですね。途中、クラシック、Jポップに寄った後、ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン、サッド・ジョーンズでジャズを締めていただきました。
ハンコックさんのお宅でクラシックのレコードを聴いた記憶があまりないのですが、3枚紹介いただきました。クロード・カーンはフランスのピアニストです。曲はショパンでしたが、フランス的な音とのことでした。5月のHさん宅で聴かせていただいたヴィヴァルディの協奏曲、五嶋みどりのヴァイオリン協奏(パガニーニ)をかけていただきました。前回訪問でも感じましたが、空間が表現されていました。
当方向け選曲です。渡辺真知子の「かめもが翔んだ日」がヒットしたのは、ちょうど45年前のこの時期でした。年を取るわけです(苦笑)。石川ひとみ「まちぶせ」、八神純子「みずいろの雨」も一瞬で当時にワープできる曲です。あらためてEP盤の鮮度の良さを実感しました。
taoさんの持ち込まれたレコードです。クラシックは、ヘンリク・シェリング によるヴァイオリン協奏曲(プロコフィエフ)、チョン・キョンファ&ルプーのヴァイオリンソナタ(ドビュッシー)でした。後者はフランクの方をデジタルで時々聴いていますが、今度、ドビュッシーの方も聴いてみようと思います。会全体の締めは、英国のフォークロックバンド、フェアポート・コンベンションでした。私自身はリアルな活躍を存じ上げませんでしたが、こちらも別の意味で懐かしさを感じさせる楽曲でした。
ハンコックさん、taoさん、Delphiの会を設定いただきありがとうございました。音楽鑑賞にフォーカスする会は、純粋に楽しいですね。それぞれテリトリーが異なるので、まだ知らぬ曲に出合える楽しさもあります。持ち回りで会を持てればと思います。よろしくお願いします。