珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

チューバホーンさんを訪ねて

2019-08-24 22:07:35 | オフ会
お盆を過ぎて、横浜方面も涼しさが出てきました。夜間はできれば冷房ではなく夜風で涼しさを感じたいものです。ポツポツとそんな日が増えてきました。長かった夏休みも終わり、この一週間は仕事モードへの切り替えでした。5日間通して働くと、さすがにボケた頭もリセットされます。なんとか日常復帰した次第です。まだ残暑は続きますが、蝉の声が弱まり秋らしさも見えてくると、オーディオシーズンの開幕です。オーディオはインドア趣味ですが、なぜか季節感があります。

まだ酷暑が続いていたお盆明けの17日、チューバホーンさん宅での定点オフに行ってきました。パグ太郎さんを交えた、早春の杉並オフ以来です。いつもご一緒しているOさんは、夏風邪の為か、体調を崩され急遽不参加となりました(また次回、お願いいたします)。例によってボディの方もメンテいただきました。施術中のBGMは昭和歌謡だったりするのですが、この日は夏の甲子園の実況でした。ちょうど星稜と智弁和歌山の延長14回の熱戦でした。タイブレークあり、休養日ありと甲子園も時代と共に変わっています。


チューバホーンさんはプリ、パワーそれぞれ2機種持たれています。プリがマランツ7と是枝アンプ、パワーがSD05とクォードです。組み合わせは4パターン考えられるのですが、これまではマランツ7+クォード、是枝アンプ+SD05の組み合わせがほとんどだったと思います。音楽のジャンルに応じての使い分けですが、珍しく是枝アンプとクォードのカップリングでした。Oさんのリクエストがあった模様です。上流はいつものように、CECのトランスポートに+OさんDACです。


SPの足元は、私の最近の関心事の一つです。ランカスターの足元のボードは、オーディオ製品ではなく、お知り合いの方に作っていただいたそうです。当日、その方の手による、黒檀スペーサー8個を入手させていただきました。拙宅ではコルクテープを薄皮一枚挟んでほぼ直置きの状況が半年以上続きました。3点受けか4点受けか、コルクを挟むか挟まないか、等いろいろと遊べそうです。私は、弄ったら半年程度は放置するポリシー?ですが、そろそろ弄る時期です。後日、レポートします。


結果的にゲストが私のみとなったこともあり、POPS、ロック、ジャズが中心となりました。テレサテンのライブはCD2種類の聴き比べからスタートです。後発のリマスタリングの方は立体感やライブ感が削がれる印象です。矢野顕子と上原ひろみのライブは演奏そのもの×オーディオ再生の2面で楽しめます。この日の再生で、システムに最もフィットしていると感じたのがイーグルスです。「New Kid in Town」は、部屋中に広がりつつも、押出感十分でした。交差法のロックいいですね。


この日は持ち込み音源中心で、というメールを事前にいただいていました。通常のオフ会より多めにCDを持っていきました。テレサテンのお返しは、80年代後半の「別れの予感」です。拙宅でも岩崎宏美のカバーと併せてよく聴いています。カーペンターズ「Desperado」はイーグルスつながりです。他、Earth, Wind & Fire、三田寛子と、取り留めのない組み合わせで、かけていただきました。先日のライブに行ったばかりの前橋さんは、無伴奏ヴァイオリンソナタ、パルティータ第2番の冒頭をお願いしました。


前回が是枝アンプとSD05の組み合わせでしたので、温度感は上がった印象をです。クラシックよりカジュアル志向に感じました。クォードの個性が乗ったということでしょうか。或いは、2月と8月のコンディション差もあったかも知れません。この辺りは、Oさんのご感想も伺いたかったところです。プリとパワーの配分違いのデモも面白かったです。音楽の表情が変わりますね。パワーアンプのボリュームスルーを使わない実験、やってみようと思います。アドバイスありがとうございました。

最後は感想戦です。先の杉並オフで西荻をリクエストしていたこともあって、チューバホーンさんから、酒房「高井」を紹介いただきました。西荻は、沿線の中ではお洒落で優しい街のイメージがあります。まだ明るいうちから、生ビール、冷酒、美味しい料理と共にオーディオ談義を続けました。途中、チューバホーンさんとママさんがラジオの話で盛り上がってましたが、いきさつは、分からず・・・。ともあれ、雰囲気の良いお店に乾杯です。家が近かったら通いたくなるお店でした。


「高井」の後のもう1軒は、いわゆる焼き鳥やさんの「戎」でした。私の中では高円寺のイメージに近いお店です。先ほどの「高井」からは歩いてすぐです。西荻の幅の広さを実感しました。結局、21時近くまで飲んで、散会となりました。チューバホーンさん、暑い1日でしたが、楽しくてあっという間でした。また、時間が経過したところで、よろしくお願いします。早速使い始めた黒檀もいい感じです!


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50年の時を越えて

2019-08-18 10:45:01 | その他
前回の槍ヶ岳登山記にGRFさんよりコメントいただきました。GRFさんが50年以上も前に槍ヶ岳に登られた様子が、2007年のブログに記載されています。私がGRFさんのブログを読むようになったのは、2010年頃だったと記憶しています。オーディオの日記の合間に、その他の話題もあり、併せて興味深く読ませていただいていました。学生時代の登山に関する思い出もその一つです。以前、写真の転用の許可をいただいてましたので、50年を隔てた、アルプスのbefore、afterを比較してみたいと思います。

槍ヶ岳に登る途中のからのショットでしょうか?大喰岳、中岳、南岳と続く稜線の先に穂高の最高峰、奥穂高岳が見えます。(before)


先日の、槍ヶ岳頂上からの眺めです。稜線付近の雪の付き方も何となく似ていますね。豪雪地帯であることは変わりませんし、山の地形も変わらないので当然かも知れません。(after)


50年前の東鎌尾根(東側から槍ヶ岳を目指すルート)です。右側に見える雪渓を抱えた沢が、槍沢になります。ルート上には、今回我々が泊まった、ヒュッテ大槍が確認できるではありませんか!(before)


槍の肩から見下ろす槍沢です。赤い屋根が目立つ小屋は殺生ヒュッテです。ヒュッテ大槍は、左上方の山の頂にあります。(after)


常念岳から蝶ヶ岳に続く稜線です。夏山ならではの、雲の湧き具合です。(before)


形が美しいと称される常念岳をズームで。私が最初に北アルプスで登った懐かしい山です。あれから、もう35年も経過しました。(after)


先日、ヒュッテ大槍に泊まった際の夕食のシーンより。通常の夕食にグラスワインにパスタ付でした。30年前、山小屋の食事はとても質素だったはず。隔世の感があります。半世紀前となれば尚更のことでしょう。(こちらはafterのみ)


最後に、GRFさんの記事で驚いた事がもう一つ。使われているカメラがオリンパスペン、ということでした。私もオリンパスペン(勿論デジタルです)を、オフ会や登山に持ち出しています。当時はデジタルで無尽蔵に撮るなんて想像できなかったと思われます。その分、1枚1枚の撮像が真剣だったのでしょうね。50年経っていますので、当然、モノは進化しますが、写真から浮かび上がってくる夏山の雰囲気に、何ら遜色を感じません。オーディオの再生にも通ずることなのかも知れません。
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33年ぶりの槍ヶ岳

2019-08-10 18:21:47 | その他
今年は例年より長めの夏季休暇を取っています。8月に入って早々、北アルプスの槍ヶ岳に登ってきました。前回は学生時代で、実に33年ぶりの登頂となりました。今回のパーティーはサークルのOB/OGに加え、ご家族、ご友人を交えた6名編成です。幸い、梅雨明け10日の好天に恵まれ、夏山を満喫することができました。結局、平成は、槍の穂先を他の山から見るだけで終わりました。33年と言えばかなりの年月です。就職、結婚、子育て・・・時間の経過も背負って登ってきました。

5日に上高地入りし、横尾まで移動しました。横尾山荘は以前より拡張されていて、何と入浴が可能でした。30年前では考えられませんでした。翌6日、大抵の登山客が穂高を目指す中、我々は槍方面へ向かいました。


横尾からしばらく進むと、一瞬、槍ヶ岳を望めるポイントがあります。富士山もそうですが、シンボリックな山容には、惹きつけられるものがあります。登りが本格化するのはまだ先です。先を急ぎます。


今回は槍沢沿いに登るルートです。学生時代は槍ヶ岳まで縦走した後、専らこの沢を下っていました。沢が大きく曲がる辺りから、グンと勾配がキツくなります。雪渓がアルペンムードを醸し出しています。


天狗池方面へ向かう分岐です。ここから一踏ん張り、二踏ん張りして、この日の宿、ヒュッテ大槍を目指します。ヒュッテの夕飯は豪華でワイン付きで、生ビールも3種類。そうそう、5年前の船窪小屋の食事も充実していました。


翌日はいよいよ槍へアタックです。ヒュッテ大槍から朝焼けの槍を望みます。夏山は朝が勝負です。この日は、4時半に朝食を摂りました。結局、入山中の4日間、日常との時差3時間の生活が続きました。


槍の肩に荷物を置いて、空身で山頂を目指しました。難所にはハシゴがかけられています。槍を巻くようにして登り詰めます。33年ぶりの頂、感慨もひとしおでした。メンバーの一人は当時持ち帰った槍の石を、無事、戻せました。


半時計周りに山々を紹介していきます。まずは富士山と南アルプスです。距離があるので小さいですが富士山は一目瞭然ですね。他、北岳、甲斐駒ヶ岳、塩見岳、悪沢岳、赤石岳、聖岳等が確認できます。


後立山連峰の山々です。残雪の雨飾山(途中で引き返し)の際、信濃大町や雨飾荘から見た後立山連峰の姿は記憶に新しいです。


北アルプスの最奥部です。鷲羽岳、水晶岳に、薬師岳と百名山が重なります。この山域には秘境、雲ノ平もあり、楽園のような風情です。


新穂高温泉から聳え立つ笠ヶ岳です。2年前の高山市からのアルプス遠望を思い出しました。後方には加賀の名峰、白山も見えます。


南側は、まず穂高連峰です。その右側に、焼岳、乗鞍岳、御嶽山が、左側には中央アルプスが続きます。上空の雲にも何となく秋の気配が・・・。


他にも八ヶ岳、妙高・火打、雨飾山、浅間山(この日、噴火しました)、常念岳、燕岳など、著名な山々を見ることができました。台風をブロックしてくれた太平洋高気圧に感謝です。一行は槍ヶ岳を後にして、大喰岳、中岳、南岳と続く3000mの稜線を進みました。ここから先、穂高までは大キレットが難関となりますが、将来の宿題としておきます。この後、天気が急変し、天狗池方面へ下る際に、強烈な夕立に見舞われました。「女ごころと秋の空」とよく言いますが、秋の空以上に変わり易いのが山の空です。


幸い、南岳ではライチョウの親子に巡り合えました。中央アルプスのライチョウは残念な状況になったとのニュースもありました。天狗原でサルを見かけたのですが、ライチョウにとっては天敵のようです。


最終日は槍沢ロッジから上高地へ下山です。前日の雨をたっぷり含んだ登山靴を早く脱ぎたく、皆で先を急ぎました。途中、徳沢園にてソフトクリームを頬張りました。徳沢や小梨平は、サークルの夏合宿が思い出される懐かしい場所です。


山旅の終点、上高地です。梓川の清らかな流れに、穂高岳の吊尾根、そして真っ青な空。言葉は要りません。バスターミナル近くの食堂にて、ざるそば・うな丼を食し、帰りがけに乗鞍高原の温泉で汗を流して、帰路に就きました。


この30年で北アルプスの様子は随分と変わりました。まずは山小屋の充実ぶりに驚きました。食事然り、お風呂然りです(その分、値段も立派になりましたけど)。見晴らしの効くところでは携帯電話が使えました。標高3000mから当たり前のようにブログのコメントを書き込めました。携帯電話は万が一の際の連絡手段にもなるので、これは良い変化です。登山客の層が老若男女広がり、入山者も増えました。オーディオとは対照的です(笑)。その分、自然環境をキープする意識を皆が持たねばならない、ということです。

次の30年となると、流石に山もオーディオも厳しいです。それでも、両方ともできるだけ長く楽しめるようにと、願っています。
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前橋汀子さん、リサイタル

2019-08-04 17:14:07 | ライブ
梅雨明け以降、横浜方面は猛暑続きです。3日、成瀬のスペース・オーで開かれた前橋汀子さんのリサイタルに行ってきました。バッハ、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータの全曲演奏です。ご一緒はベルウッドさんです。先の赤羽オフ会の2次会で話が繋がり、今回のリサイタルを紹介をいただきました。前橋さんのことは、以前、長谷川陽子さんの授業でも触れたことがあります。オーディオに熱を入れるずっと前に、2枚組のCDを購入していました。


翌日から北アルプスの槍ヶ岳に登る関係で、会場入りする前に、食料品や、EPIガスのカートリッジを調達、その足で会場に向かいました。ベルウッドさんとは先に着いた方が最前列確保、とのやりとりをしていました。かなり早めに着いてしまい、しばし1階のギャラリーで様々な陶器を見なが涼んでいました。5時半には開場となり、何とか私の方で最前列、かぶりつきの位置を確保することができました。普通では味わえないアーティストとの距離感を最大限、味わおうというわけです。


アートスペース・オーは、今回で2回目となります。前回は2年前の児玉麻里さんのベートーヴェンのピアノ・ソナタでした。灯台下暗しで、少しご無沙汰してしまいました。いわゆるホールの音とは真逆で、直接音を浴びるような鑑賞となります。椅子も体育館で使うような折り畳み式です。この日は長丁場が予想されました。ベルウッドさんからは、事前にクッションを持ってくると良いと、アドバイスいただきましたが、これ、正解でした!オーディオ近況や前橋さんネタを話しつつ、主役の登場を待ちました。


無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータを全曲通しで聴くのは初めてです。オーディオだと集中力の問題もあり、馴染みやすい旋律の数曲をつまみ聴きすることとなってしまいます(苦笑)。ヴァイオリンではなくチェロの方では、長谷川陽子さんの浜離宮朝日ホールでのリサイタルが思い出されます。無伴奏チェロ組曲の全曲演奏で、やはり3時間超えの長丁場でした。ただでさえ暑さで参りそうな真夏に、しかも聴衆は至近距離。演奏する前橋さんも大変だったことでしょう。

会場は満席。第一音が出るまではこちらも緊張します。第一印象は、音が近い!。ヴァイオリン演奏を数m先で聴く機会は、極めて稀です。あらためてヴァイオリンが擦って音を出していることを実感しました。その擦れ方も実に様々です。逆に普段オーディオで聴いている音が、如何に整えられているのか、ですね。更に、前橋さんの呻くような生声を聴くことができました。リサイタルのハイライト「シャコンヌ」でしたので、前橋さんも力が入ったものと思います。ハプニングと隣り合わせの感覚は、やはりアートスペース・オーならではです。

長丁場でしたが、終わって見ればあっと言う間でした。途中、意識が薄れる場面もありましたが、いつも耳にしている旋律、そして眼前の真っ赤なドレス姿に前橋さんに、引き戻されました(笑)。バッハは無伴奏が危ないです。前橋さんは初めてお目にかかりましたが、想像通り凛としてチャーミング。年齢は関係無いですね。お隣のベルウッドさんは、何と中学生時分に買ったスコアを片手に演奏に入り込んでいるご様子。普段オーディオでも気になる箇所があるとスコアで確認するとか。耳が良くなるはずです。


終了時点で21時を回っていたこともあり、この日は感想戦は無しで散会となりました。ベルウッドさん、真夏の夜の夢のようなリサイタルを、ありがとうございました。秋には山崎伸子さんの、やはりバッハの無伴奏チェロがあります。バッハの無伴奏は今年のライブのテーマになりそうです。

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