珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

初期、Rainbow

2015-01-18 22:38:11 | ハードロック/メタル
久々に音楽の話題です。ジャンル別の楽曲の紹介、9週目に入りました。中学後半になって聴くようになったRainbowの初期のアルバム3枚を取り上げます。高校受験の年、大きなニュースではJohn LennonやJohn Bonhamの訃報がありました。洋楽を聴く割合が邦楽を上回るようになった頃です。何だかんだ言って入試が迫ってもFM放送を中心に音楽からは離れませんでした。昔から、ながら聴きは好まないので、一応メリハリをつけてましたが・・・。Deep PurpleやLed Zepplinの威光はまだ健在でしたが、リアルで旬なバンドとしてRitchie Blackmore率いるRainbowへの関心が高まりました。

御大との相性やら音楽の志向の違いやらで、Rainbowは頻繁にメンバーが入れ替わりました。それに伴い楽曲の志向も変化したので、戸惑ったファンは多かったと思います。ベストメンバーは?と問われると、ヴォーカルにRonnie James Dio、ドラムにCozy Powellを迎えた第2期を挙げます。これは多くのファンも同様だろうと思います。ちょうどJohn Bonhamが亡くなったこともあり、Cozy Powellの注目度が高まっていた時期です。もっとも、そのCozy Powellも80年にはRainboiwを脱退、既にRonnie James Dioも辞めてましたから、もはや旬のではなかったのですが、2nd、3rdアルバムのインパクトは大きかったです。

取り分け惹きこまれた曲が2ndアルバム『Rainbow rising』に入っている「Stargazer」でした。8分半のドラマティックな展開に、中学生ながら痺れたのを思い出します。いわゆる3巨頭の個性がぶつかり合った作品で、Cozyの冒頭のドラムス、Ronnieの熱唱、インドめいたRitchieのソロ、エンディングのストリングス・・・スケールの大きさに、Purpleの名曲「Burn」超え、を感じたものです。レコードB面でこの曲に続くのが「A Light in the Black」です。やはり8分超の大作ですが、スピード感と様式美は「Stargazer」以上。結局のB面はこの2曲のみですが、もう十分お腹一杯です。


3rdアルバム『Long Live Rock 'n' Roll』(邦題はバビロンの城門)です。少し前に100%ピュアLP(透明な盤)でも復刻されました。代表作はやはり前作と同路線の「Kill the king」「Gates of Babylon」ですが、この後のRainbowの路線を感じさせる、米国志向の曲もちらほら。エンディングのバラード「Rainbow Eyes」はフルートが沁みる聴かせる曲です。アルバムのハイライトは何と言っても「Kill the king」でのギターソロでしょうね。凄味という点ではPurple時代を通じても一番ではないでしょうか。残念ながらRainbowの中世志向もここで曲がり角となり、方向性の違いからRonnieが去ることになります。


1stアルバムは私にとっては完全な後追いで、オーディオ熱が上がってからの購入です。ベスト盤に選ばれている曲は知っていましたが、全般に好曲が揃っています。元々はDeep Purple在籍中のRitchieが空いた時間を利用してレコーディングしたのがきっかけだそうです。バンドのロゴが定まってませんし、Ritchie Blackmore'sとありますね。ドラムがCozy Powellでない分、押し出し感は上記2枚ほどありません。何となくDeep Purple 3期の雰囲気も感じますが、「Sixteenth Century Greensleeves」や「The Temple of the King 」のように、その後の路線の芽生えもあります。


高校受験が終わった3月の春休み、新生Rainbowのシングル「I Surrender」をFM放送で聴く機会がありました。Ritchie節は部分部分で感じられましたが、あまりにPOPS化していて、これには大いに戸惑いました。結局、Rainbowを積極的に聴いていたのでは高校1年の終わりくらいまでで、私の中ではJudus PriestやScorpionsのウェイトが増していくこととなりました。
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Judas Priest 初期~中期

2013-11-24 11:04:26 | ハードロック/メタル
音楽の話題、8周目に入りました。こうして7ジャンルを均等に記事にしていますが、ネタが尽きない雑食ぶりには自分でも呆れてしまいます。今回はハードロック/メタル編で、Judas Priest第2弾です。今からちょうど30年前はまさに大学受験の真っ最中でしたが、困ったことに84年の正月早々にJudas Priestの新アルバムがリリースされました。結局、我慢できず聴いてしまったのを思い出します。ただし、ながら聴きではなく、聴く時間と勉強する時間は分けていました。今でも文章(ブログもです)を書く時は、音楽がない方がいいです。逆にネットをウロウロする際はOKです。音楽を聴く脳と干渉する、しないがあるようです。

今回紹介する70年代後期の作品です。リアルタイムでは聴いておらず、高校当時、後追いでレコードを買ったり、借りたりしていました。CDは専ら社会人になってからの購入です。


Judas Priestは3作目の『Sin After Sin』でいよいよメジャーレーベル移籍を果たしました。内容的に前作『Sad Wings of Destiny』との連続性を感じますが、明らかにサウンドが洗練されています。背景にDeep PurpleのベーシストRoger Gloverによるプロデュースや録音環境の違いがあると思います。洗練の結果、作品自体に纏まりがありますが、ロックにしては大人しい印象を受けます。それでもA面「Sinner」~「Diamonds and Rust」~「Star Breaker」あたりのスピード感は見事。ところで「Diamonds and Rust」は女性フォークシンガーJoan Baezの作品だったのですね。知りませんでした(汗)。


78年の『Stained Class』から中世調だったロゴがギザギザの直線的なロゴに変わります。ロックかメタルか線引きには意味はありませんが、この作品からメタルの要素が増えてきたように思います。前作にはない重厚さがあります。一方でメロディの美しい曲もあって、リフとのコントラストに高校生ながら痺れたのを憶えています。よく引き合いに出される様式美(これ自体も曖昧ですが)溢れる作品だと勝手に解釈していました。「Exciter」の中間部、「Beyond the Realms of Death」のアコギのイントロに、エレキのソロ。Judas Priestには何故二人のギタリストが必要なのか?回答のような気がします。


『Killing Machine』も78年の作品ですから当時のJudas Priestの充実ぶりが窺えます。全体的に曲が短くなっています。次作の『Britsh Steel』へ向けて、様式美をそぎ落としていく過程であることが分ります。とは言え代表曲「Hell Bent for Leather」には美の部分が残っていて、後半部でヴォーカルにギターが重なる部分に、何となしにMozartの40番の再現部を連想します。美という点では、バラード「Before the Done」も聴き込みました。Fleetwood Macのカヴァー「The Green Manalishi」は米盤に追加された好曲ですが、手持ちのアナログ盤には入っていません。ライブ盤の出来が素晴らしいので改めて紹介します。


さて、長らくツインギターの一翼を担ったK. K. Downingは残念ながら2011年に脱退しました。新しいギタリストを入れてツインギターは継続しているようです。ただし、長過ぎる年月が流れました。Judas Priestと共に記憶に留まるギタリストがGlenn TiptonとK. K. Downingであることに多くのファンは異論ないと思います。
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初期のSCORPIONS

2012-12-16 14:39:40 | ハードロック/メタル
The BeatlesやLED ZEPPELINのLP購入もあって英国ロックを聴く頻度が上がっていますが、今回は懐かしいジャーマンロックの話題です。中学後半からDeep PurpleやZEPを聴くようなりましたが、既にPurpleからはRitchie Blackmoreが抜けていましたし、ZEPのドラマーJohn Bonhamが亡くなったのも私が中学3年当時です。どうしても旬なバンドに目が移り、行き着いたのがJudas PriestとScorpionsでした。1982年の厚生年金会館(今はもう無くなりました)のScorpionsのライブにも行きました。初めて聴いたアルバムは代表作の『Blackout』でしたが、それ以前のアルバムを遡って聴いていました。

学生時代の私にとって、Scorpionsは実は『Blackout』までで、次のアルバム『LOVE AT FIRST STING』を聴いたのはオーディオ熱が上がった最近のことです。従ってアメリカナイズされる前のドヨーンとした重いサウンド=Scorpionsの図式が形成されています。ロックはイギリスもしくはアメリカのものという意識があった私にとって、ドイツのロックを聴くことの不思議さを感じていましたが、徐々にScorpionsの世界にのめり込んでいきました。当時聴いた初期のアルバム3枚を紹介します。

初期の代表作と言えば『Vergin Killer』が挙げられるでしょうか。Scorpionsのジャケットは何かと問題があって欧米では差し替えが当たり前?になっていたようですが、ガードが緩い日本ではそのまま採用されていました。記憶がおぼろげになっているのですが、レンタルレコードで恥ずかしい思いをしながら借りたのでしょう。本作はA面に比べてB面が今一つの感じが拭えませんし、表題作も影が薄いです。それでも冒頭の「Pictured Life」「Catch your train」の疾走感、「In your park」「Yellow Raven」のしっとり感は私の好きなScorpionsの側面です。さすがに現在は日本でもこの冴えないジャケットになっています。


セカンドアルバム『In Trans』のジャケットも向こうでは差し替えになったようですが、日本は今でもオリジナルのままで購入できます。このアルバムで印象が強いのが、表題作「In Trans」や「Living and Dying」「Evening Wind」「Night Lights」といったは哀愁に満ちたナンバーです。「Night Lights」はインストですが、これだけ聴くと日本のフュージョンバンドPRISMを連想してしまいます。そう言えばScorpionsはライブで荒城の月を取り上げていました。こと哀愁に関しては日独、共通の感覚があるのでしょう。考えてみるとゲルマン魂、大和魂といった言葉がありますし、昔からドイツは同じ工業国としてウマが合いますね。


初期の作品の中で最も気に入っているのがこの『Taken by force』です。個人的にはいわゆる捨て曲無しで、iPodに全曲入れているのはこのアルバムだけです。敢えて1曲挙げると、激しさ路線と哀愁路線の同居した「We'll Burn The Sky」となります。Scorpionsはこの後ドヨーンとした雰囲気が薄れて楽曲が洗練されていきます。丁度転換点に位置づけられる作品でした。この音楽性の変化によりギタリスト2人のうちUli Jon Rothが脱退します。後のアメリカでの成功の代償となる脱退でした。なお上の2作品とは別の意味合いですが、やはりジャケット差し替えになっています。


今年も残り2週間となりました。忘年会、仕事の追い込みに年賀状の準備と最も忙しい時期です。それでも、その先には音楽とオーディオに浸れる冬休みが待っていると思うと頑張れますね。
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Zeppelinの記憶

2012-03-18 11:09:31 | ハードロック/メタル
クリニックに出していたV40SEは、結局、管球EL34の問題でした。1本を新品に交換するだけで済みました。本体は全く問題無しです。今後はスペアの球、できればKT88を持つのも手だなと思いました。既に戻ってきてから2週間経ち、メインシステムはすっかり元に戻りました。今回の記事はLed Zeppelinの記憶です。

私が洋楽を聴き始めたのは中2で、その後1年かけてPOPSからROCKへの移行が進みました。年代では1980年です。洋楽を聴くきっかけとして、兄や姉の存在は大きいと思いますが、私は長男でしたので少々ハンデがありました。必然的に有名どころのZepやPurpleから入りました。1980年はJohn Bonhamが亡くなった年ですし、Ritchie Blackmoreは既にPurpleを抜けてRainbowで活躍していました。2大バンドは旬ではなかったのですが、70年代の威光は十分残っていたわけです。

「Stairway to heaven」は勿論良く聴きましたが、他にも強い印象を残した曲が1stと3rdアルバムにあります。やはり人気曲ですが、「Babe I'm gonna leave you」と「Since I've been loving you」です。それぞれアコギ、エレキと音色は異なりますが、Jimmy Pageのギターフレーズが耳に染みついています。こればかりは30年を経た今でも変わりません。むしろオーディオ熱で強化されている感があります。

数年前になりますがたまたま車中で聞いたFM放送で、「Babe I'm gonna leave you」が流れていました。番組ゲストのCharの紹介でした。後で知りましたがCharは昔Jimmy Pageのコピーを相当やったようですね。ロックギタリストのアコギは私のツボの一つですが、この曲はその中でも筆頭の部類です。本音は単純にギターに痺れたいのですが、オーディオのリファレンスとしても使っています。アコギの左右の広がり、ヴォーカルの奥行き感、そして激しさを増すパートで団子にならないこと、などです。


以前の記事でMichael Schenkerのギターに演歌の雰囲気を感じると、書きました。演歌を感じさせるという点では、「Since I've been loving you」が私の中では最右翼です。大学以降、ロック/メタルから遠ざかったこともあり、オーディオで聴くのは30数年ぶりでした。それでもちゃんと当時にタイムトリップする感覚を持てるのがオーディオの不思議であり魅力ですね。今後、数十年たって聞くZepの印象って、結局、高校生時のそれとあんまり変わらないんじゃないか・・・そんな予想もしています。


巷では有名ロックバンドのハイレゾ配信が話題になっていますが触手が動きません。Zeppelinのハイレゾやアナログ新盤だったら間違いなく即決ですが。
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Paranoid, Blizzard of Ozz

2011-07-31 10:28:11 | ハードロック/メタル
眺めるしかできませんが、最近、アナログレコードを買い始めています。ジャンルは全くバラバラで、たいていはCDで音源を所有している盤です。昔なつかしいロックも対象の一つで、写真は最近買ったBlack Sabbathの名盤『Paranoid』です。SACDも出ているようですが、私は迷わずアナログです。気に入ったアルバムが新盤で購入できるとわかれば、なるべく買おうと考えています。


高校当時、Black Sabbathや初期のJudas Priestのように、宗教色の入ったハードロックに何故か惹かれるところがありました。別に深い意味はなく、プログレシッブロックのような渋さを求めていたのでしょう。『Paranoid』は当時、レンタルレコードをダビングして聴きました。ZEPのような華はありませんが、そのシンプルかつ重厚なサウンドを、今でも装置の前で頷きながら聴いています。その後メンバーチェンジが激しいですが、やはりオリジナルメンバーでこそBlack Sabbathだと思います。


Ozzy Osbourneをリアルタイムで聴いたのは、Black Sabbath脱退後のソロ活動においてです。ファーストアルバム『Blizzard of Ozz』のスケール感にいきなり圧倒されたのを憶えています。水を得た魚のように伸び伸びと歌うOzzyを支えていたのは、間違いなく若きギタリストRandy Rhoads(残念ながら飛行機事故で25才で他界)のプレイです。ロック/メタルファンの間でもOzzyに対しては好き嫌いが分かれると思いますが、Randy Rhoadsの熱演ならば誰しも納得じゃないでしょうか。


Voyage MPDでロックやメタルを聴いていると、以前よりドラムの存在感が増していることを感じます。その理由には低音の力強さだったり、音場の広がりだったり、複数の要素が絡んでいると思います。果たしてアナログで聴くドラムはどんな音なのか、これも先の楽しみの一つです。
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