珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

PCオーディオ、音質改善

2010-05-29 04:12:48 | オーディオ
メインシステムの記事で、PCオーディオを聴く機会が少ないと書きましたが、連休以降、状況が変わってきました。自宅のPCオーディオはまだま手を入れる余地があり、雑誌やネットで情報を仕入れながら改善を図っています。音の変化が実感できるので、モチベーションが上がってきます。

ネットは情報の信頼性や鮮度にばらつきがあるので、雑誌で補完しています。PCオーディオfanなる雑誌を知ったのは昨年のことです。既に完売となっていたので仕方なくamazonで古本を買いました。古本ゆえに、付録の音源は無く本体のみの購入でしたが、PCオーディオを始めるに当たっては十分参考になる内容でした。

その後の反響が良かったのでしょう、早速Vol.2が出ることになりました。年2回の定期刊行になるそうで、PCオーディオの盛り上がりが窺えます。Vol.2は新品を購入し、ようやく付属のハイレゾ音源も入手しました。まだ聴き込んではいませんが、いずれCDとの比較などもやってみようと思います。Vol.1と比較して感じるのは、表紙にもなっているフェーズテックのHD-7A を始めとする USB-DAC の充実ぶりです。Windows Vista以降の音質改善についての技術的な説明もあって、やや混乱気味であった情報を整理するのに役立ちました。


オーディオ評論家の傅氏も登場して、普段聴いているオーディオと同じ感覚で聴けるとコメントしています。私もPCオーディオは別物という意識は全くなくなりました。ピュアオーディオはハード主体で音を改善していきますが、PCオーディオはこれにソフトによる改善が加わります。とは言え、よりよい音を追求するための手段という点ではハードもソフトも本質的に同じです。ようやくここに来てPCオーディオが面白くなってきました。

PCオーディオの音質を上げるべく、以下のような対応をしています。
①ファイル形式は、アップルロスレスからWAVEへ変更
②OSはWindows VISTA
③再生ソフトをItunesからFoobar2000へ変更
④Foobar2000の出力をWASAPIに設定
⑤コントロールパネルでWASAPI+排他モードに設定

foobar2000の画面です。


出力をWASAPIに設定しています。


上記①~⑤は、これまで収集した情報の最大公約数的な対応です。それぞれの対応が音にどう影響するかまで分析する余裕はありませんが、WAVE+Foobarはアップルロスレス+iTuneに比べて、微細な音までしっかり聴けるようになります。①から⑤を通じて、音数が向上し、音の重心が低下したような印象です。

PCオーディオの利点として、無料で改善が小まめに行えることが挙げられます。CDプレイヤーだと一度購入するとレベルを上げることができません。仮にできたとしても費用が発生します(とても小まめに改善はできないでしょう)。多くの人の知恵を結集して皆で共有する・・・これはネットの利点ですが、そのことがオーディオの本質である音の追求にかかわっていることは、もっと知られていいと思います。
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1979年のPOPS(洋楽)

2010-05-19 23:55:40 | POPS(洋)
ワインではありませんが、POPSの当たり年があります。洋楽で言えば1979年、1984年、1985年、邦楽で言えば1978年、1979年、1995年です。超のつく大ヒット曲はなくとも、様々な曲が記憶に残っている年です。もちろん極めて個人的な当たり年です。洋楽ファンであれば皆さんそれぞれに当たり年を持っていることでしょう。私にとっては1979年は、ちょうど洋楽をFMやAMで聴きだした頃です。例えば、
 J.D.Souther : You're only lonely
 KISS : I was made for loving you
 ABBA : Voulez-Vous
 Donna Summer : Hot stuff
 Knack : My Sharona
 Rod Stewart : Da ya think I'm sexy
 The Buggles : Video killed the radio star
 The Police : Message in a bottle
 Villagepeople : YMCA
 Earth, Wind & Fire : September
といった曲が思い出されます。まだ Deep Purple や Led Zeppeline に傾倒する前のことです。

Supertramp の Breakfast in America はジャケットも曲もインパクトがありました。哀愁のある旋律、Roger Hodgson のヴォーカルとサックスの絡み、今聴いてもとても新鮮です。スマッシュヒットした The Logocal Song もそうですが、Supertramp のボーカルはやはりRoger Hodgson がいいですね。


こちらは Electric Light Orchestra の Discovery です。4曲目の Last Train to London は彼らの代表曲といっていいでしょう。冒頭の Shaine A Little Love はコーラスで、 Last Train to London はキーボードで途中に美しいメロディラインが入ります。この手のパターンは好みです。ELO は翌年には Olivia Newton John ともコラボして Xanadu をヒットさせます。


最近、PCオーディオについて色々調べていて、音質もかなり上がってきました。このため、以前よりメインシステムにPCを繋ぐ頻度が増えています。洋楽当たり年ごとにプレイリストを作るのもいいかなと思っています。
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CDPのデジタルアウトを比較する

2010-05-12 22:42:23 | オーディオ
エソテリックの単体DACのD-07を導入により、現在はCDプレイヤーをトランスポートとして使っています。その結果、SACDを聴く頻度が下がっています(PD-D9はSACDのデジタルアウトがありません)。改善策としてCDプレイヤーの入れ替えを検討してみました。SACD/CDプレイヤーであるPD-D9をサブシステムへ、CDプレイヤーであるPD-T05をメインシステムへ組み込んだのですが・・・。結果はNGでした。特にPD-T05とD-07の組み合わせが悪く、むしろPD-T05単体で聴いた方がいいくらいでした。単体DACでCDプレイヤーの音をグレードアップ・・・といった記事を最近のオーディオ誌で見かけますが、ケースバイケースということでしょう。結局、元に戻すことにしました。

現在、自宅で実現できる、アンプまでの経路は次の5系統となります。
 ①PD-D9 + D-07
 ②PD-T05 + D-07
 ③PD-D9単体
 ④PD-T05単体
 ⑤PC(USB) + D-07

PD-D9とD-07です。


PD-T05とD-07です。


CDPとDACの接続にはキンバーの光ケーブル OPT-1 を使っています。


レファレンス曲は、
・井上陽水:Make Up Shadow
・大橋純子:たそがれマイラブ
・Gianni Basso & Irio de Paula:Lamento
・Julia Fischer:Bach, Concerto For Two Violins In D Minor, BWV 1043 - 1. Vivace
・松田聖子:瑠璃色の地球
の5曲です。


②から始めましたが、全体的に音にザラついています。サシスセソが強調される感じで、特にPOPS系が気になりました。普段①で聴いてる耳にとっては、こたえる音です。そこで単体DACを外して④で聴いてみると、ザラつきは減ります。ただ傾向は引きずっているように感じました。続いてCDプレイヤーを入れ替え、やはりDAC無の③にしました。ザラつきが消えてしっとりしたサウンドになります。同じパイオニアの製品ですが、定価の差(14万と8万)に加えて、17年分の進化を感じます。D-07を加えた①は、更に音場が広がり、立体感が増します。結局、順位は①>③>④>②となりました。

②が予想外に悪かったです。DACへ入力されるデジタル信号の質で、音が大きく左右されることを実感しました。デジタル信号の差が何によるものなのか正確なところはわかりませんが、ピックアップ系の読み取り精度、間違い訂正能力の差によるものと推測しています。実際、盤面にキズの多い古いCDのいくつかはPD-T05で上手く再生できませんが、PD-D9ではきちんと再生できます(その逆のパターンはありません)。覆水盆に帰らず、あらためて上流機器の重要性を感じた次第です。

最後に、昨今話題のPCオーディオに触れます。①と⑤は、私の耳ではほぼ互角です。⑤でいいなと思った曲でも、①で再生すると同じようにいい、その繰り返しです。CDの信号を正確に読み取るという点では、PCオーディオは間違い訂正付きのリッピングにより完璧です。最近、再生ソフトをiTunesからFoobar2000に、またファイルの保存形式をアップルロスレスからWAVEに変えました。このためか、⑤のレベルがかなり上がっている印象です。この先、⑤がどこまで進むのかじっくり取り組みたいと思います。
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Segovia を聴く

2010-05-05 21:20:10 | クラシック
ギターとりわけアコースティックギターの音色が好きで、ジャンルを問わず聴いています。アコースティックギターはクラシックはもちろん、ボサノバでも重要なアイテムです。エレキギターをメインに弾く、ロックやフュージョンのギタリストによるアコースティックギターも良かったりします。アコースティックギターは、楽器の中では比較的オーディオで鳴らしやすい方(システムが高価でなくとも、それなりにいい音がでる)だと思いますが、いかがでしょうか?

クラシックでは既に故人ですが、Andres Segovia が私にはしっくりきます。独特の艶のある音色が何とも心地よいです。写真は約10年ほど前に買った Segovia のベスト盤ですが、今でも時々思い出したようにかけます。タレガやバッハの有名な曲が選曲されていて、とっかかりとしては聴き易いアルバムでした。

当時は一時的にマイカー通勤をしていたこともあり、仕事帰りの車の中で Segovia に浸るのが好きでした。夜間走行時にインパネの照明を落として音楽を聴く時間は、通常のオーディオと異なる楽しみでもありました。曲を聴くために、わざわざ回り道したこともあったぐらいです。



続いて紹介するのは、Segovia のボックスセットです。これは1950年代の前半にアメリカのデッカから出たアルバムのCDです。6枚セットで紙ジャケとなっています。最初の1枚はモノラルですが、モノラルでも十分 Segovia の良さは伝わってきます。バロック好きの私としてはバッハやヘンデルの曲が取り上げられている点でも買いですが、メキシコの作曲家ポンセの作品の良さを再認識できたことも収穫です。2枚目のCD(写真では一番手前)に収録されている Prelude、Ballet、Gigue の3作品が特に気に入っています。




1950年代ですから、私の生まれるずっと前の作品群です。モノラルからステレオに移行する時期でまだ録音技術も思い切り発展途上だったと想像します。それでもレコードやCDのおかげで21世紀になっても演奏を楽しむことができるのは、素晴らしいことです。19世紀の演奏家の演奏は後世に伝わりませんが、20世紀の演奏家のそれは上手く伝えていけば永く愛される可能性があるわけです。オーディオの大切な役割の一つだと思います。
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奥村愛、東京室内管弦楽団コンサート

2010-05-02 07:18:02 | ライブ
4月24日(土曜日)に中野ZEROで開かれたクラシックのコンサートに行ってきました。クラシックのコンサートに行く機会は滅多にありませんが、オーディオ熱の高まりと共に生演奏に対する興味が上がってきました。奥村愛さんは、本格派というよりカジュアルな活動をされていますが、十分、素晴らしい演奏を楽しませていただきました。ちなみに演奏した曲は、
 ベートーベン:ロマンスNo2
 サラサーテ:カルメン幻想曲
 サラサーテ:チゴイネルワイゼン
 モンティ:チャルダーシュ(アンコール)
です。ご本人もブログでも述べられていますが、このラインナップで弾くことはなかなか無いとのことです(このあたりの感覚は私はよくわかっていません)。奥村愛さんの優しい雰囲気はトークは勿論、演奏にも表れていたと思います。とは言え、激しい曲調のところでは凛とした感じもあって、良かったです。

奥村愛オフィシャルブログ




結局、4月は ジャズ(Sophie Milman)とクラシックの生演奏を聴くこととなりました。ライブを聴いてあらためて思うのは、生演奏とオーディオの重なる点と重ならない点です。楽曲を楽しむ点では共通していますが、オーディオを極めた先に生演奏があるとは思いません。アーティストとの一体感、視覚を通じての感動・興奮、一期一会の感じなどは、生演奏ならではの楽しみです。一方、装置を組み合わせる、セッティングを追求する、といった聴く側の主体的な行動、創造にオーディオならではの楽しみを感じます。オーディオで生演奏に近い音が出せることもあるでしょうが、生演奏では出せないオーディオの音(勿論、素晴らしい音)もあるはずです。

ところで同じ24日の夜ですが、ヴァイオリンの女王と称される Mutter のコンサートがサントリーホールでありました。こちらは値が張るとの敷居が高くてパスしました。できればオーディオで十分予習して臨みたいです。生演奏で感動した曲をオーディオで聴き直す、あるいは事前にオーディオで聴き込んで生演奏を楽しむ、そんな感じで両方楽しめていければと思います。
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