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「ウオールストリート」金融マンの人間ドラマを観る

2011年02月11日 | 辛口ひとりごと

ニュウヨーク州マンハッタンのニュウヨーク証券取引所のある世界金融の中心地、ウオール街の金融マン、トレーダーの人間ドラマ、「ウオールストリート」を観た。
伝説のトレーダー、ゴードンゲッコーを演ずるマイケルダグラスが23年前、同じく「ウオール街」という映画でオスカー(主演男優賞)を受賞した、その続編映画。
インサイダー取引で8年の刑をうけ、出所するが誰も迎えにこない、そんな場面から映画は始まる。

 ゲッコーの娘の婚約者で優秀な若いトレーダーがでてくるが師とあおぐ勤めている投資会社社長がライバルの偽情報で会社が傾き、地下鉄に投信自殺をしてしまう。一方、ゲッコーは服役中にまとめた金融界の実態本がベストセラーになり、講演などひっぱりだこになる。学生相手に「強欲は善なり、果敢に挑戦せよ、しかしモラルハザードはいただけない」ととく。婚約者のジェイコブは感銘し、ゲッコーにちかづき、恩師を死に追いやった男への復讐の支援をうける。しかし、トレーダーを忌み嫌っている娘のウイニーが自分と同じトレーダーの君を好きになるはずがないといわれる。伝説のトレーダーにとって今、生きがいと残されているのは娘しかないのだがその娘が父親を許そうとしない。

 その父娘の冷却関係がジェイコブの復讐劇を通じて徐々に解かれていくがその時、リーマンショックがおこり、ウオール街はパニックになり、二人の関係も破たんしかかる。その時ゲッコーがスイスに1億ドルの隠し預金がある、娘に譲るので一緒にひきだしに行けという。ジェイコブはウイニーに新エネルギー開発投資にその金を貸してくれと懇願し、スイスにおもむき、預金を解約し、引き出し、新エネルギー開発会社に送金する。ところが開発をしている博士からまだ金が入らないと連絡がある。なんとゲッコーが手をまわし、ロンドンで投資会社をたちあげるのにその金を流用。あんな父親を信じたあなたも同じ穴のむじなよと二人は別れてしまう。その時、ウイニーは妊娠していた。ジェイコブはロンドンにおもむき、胎児の画像CDとひきかえに1億を返せと交渉する。が断られる。「あなたはかわいそうな人だ」の言葉を残し、ジェイコブは去る。
ある日、二人の前にゲッコーがあらわれ、新エネルギー開発会社に1億ドルを送金した。ウイニーの父親でおらせてほしいと二人に懇願し、3人が和解する。子供の誕生パーティで幸せそうな3人の姿で映画は終わる。

 リーマンショックから3年、まだ日本経済はリーマン前のレベルに回復していないがけた違いのウオール街のマネーマーケットの世界には慄然とさせられる。好むと好まざるにかかわらず、金が金をうむ世界は実在している。金融知識は必須のものとして勉強しておく必要があるが「右手にそろばん、左手に論語」は忘れてはならないことだろう。

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