そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

北上川

2011年04月05日 | 日めくり帖
4/5
「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに(啄木)」
「川幅の太さのままに海となる北上川の長き圧力(高橋みずほ)」
「北上の流れに抗い打ち寄せる言い訳させぬ海の圧力()」
「自然には慈母と厳父の姿あり津波の自然いかに言えるか(賢治はいかに言うのだろうか)」
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万葉集#9.1809-9.1811

2011年04月05日 |  / 万葉集
4/5
「(菟原処女ウナヒヲトメが墓を見てよめる歌一首、また、短歌)」

「葦屋アシノヤの 菟原処女が 八つのとき 半ば育てる 頃になりたり()」
「放髪を 髪をたばねる 頃なれど 虚木綿ウツユフの蔭 籠りて座マせる()」
「見たいもの 悩んで皆が 垣囲なす 人の問ふ時 候補は二人()」
「茅渟壮士チヌヲトコ 菟原壮士ウナヒヲトコが 競い合い 火に水にも 入るを恐れず
(臥屋フセヤ焚き すすし競ひ 相よばひ しける時に 焼太刀ヤキタチの 手タかみ押しねり
 白真弓 靫ユキ取り負ひて 水に入り 火にも入らむと 立ち向ひ 競キホへる時に)」
「処女言う 賤しき吾が身 ますらをの 争ふ見れば 逢ふべくあらめ()」
「身を果てて 黄泉で待たむと 隠沼コモリヌの 運命嘆き 彼女は逝けり()」
「妹ゆけば 茅渟壮士は 夢に見て 遅れちゃならぬと 追ひ逝きにける()」
「後れたる 菟原壮士も 天仰ぎ 叫びおらびて 大地に伏せり()」 
「噛ぎしりし 雄猛びあげて 負けないと 小太刀取り佩き 黄泉にむかえり()」
「親族は 集ひきたりて 後世に 語り継がむと 墓をたてたり()」
「処女墓を 中に造りて 壮士墓を 此方コナタ・彼方カナに 造り置きたり()」
「その由来 聞いてもわが身 知らねども 新喪ニヒモのごとく 哭いたものだよ()」




「葦屋アシノヤの 菟原処女の 八年子ヤトセコの 片生ひの時よ 小放ヲハナリに
 髪たくまでに 並び居ヲる 家にも見えず 虚木綿ウツユフの 籠りて座マせば
 見てしかと 鬱イフせむ時の 垣ほなす 人の問ふ時 茅渟壮士 菟原壮士の
 臥屋フセヤ焚き すすし競ひ 相よばひ しける時に 焼太刀ヤキタチの
 手タかみ押しねり 白真弓 靫ユキ取り負ひて 水に入り 火にも入らむと
 立ち向ひ 競キホへる時に 我妹子が 母に語らく 倭文手纏 賤しき吾が故
 ますらをの 争ふ見れば 生けりとも 逢ふべくあらめや 宍薬シシクシロ
 黄泉に待たむと 隠沼コモリヌの 下延シタバへ置きて 打ち嘆き 妹がゆければ
 茅渟壮士 その夜夢に見 取り続き 追ひ行きければ 後れたる 菟原壮士い
 天仰ぎ 叫びおらび 地ツチに伏し 牙キ噛み猛タケびて 如モコロ男に
 負けてはあらじと 懸佩カキハキの 小太刀取り佩き ところつら 尋ね行ければ
 親族ヤカラどち い行き集ひ 永き代に 標シルシにせむと 遠き代に 語り継がむと
 処女墓 中に造り置き 壮士墓 此方コナタ彼方カナタに 造り置ける
 ゆゑよし聞きて 知らねども 新喪ニイモのごとも 哭泣きつるかも(#9.1809)」

「葦屋の菟原処女の奥城を行き来と見れば哭のみし泣かゆ(反し歌 #9.1810)」
「葦屋の菟原処女の墓の前往来すればつい泣けてくる()」

「墓の上の木枝コノエ靡けり聞きしごと茅渟壮士にし寄りにけらしも(反し歌 #9.1811)」
「墓の上の枝が靡けり聞いごと茅渟壮士を思っていたか()」

「蟲麻呂の歌集に載ると言うことは古き逸話を集めていたか(右ノ五首、高橋連蟲麻呂ノ歌集ノ中ニ出ヅ。)」
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