そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集〈春霞〉#10.1812-10.1818

2011年04月07日 |  / 万葉集
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「(巻第十、春の雑歌)」
「久かたの天の香具山この夕へ霞たなびく春立つらしも (雑歌・人麿ノ歌1/7首 #10.1812)」
「久しぶり天香久山この夕べ霞たなびき春になったか()」

「巻向マキムクの桧原に立てる春霞おほにし思モはばなづみ来めやも(雑歌・人麿ノ歌2/7首 #10.1813)」
「巻向の桧原に立てる春霞ぼんやりならば苦しかないが()」

「古イニシエの人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし (雑歌・人麿ノ歌3/7首 #10.1814)」
「古くから人が植えたる杉枝に霞たなびく春は来たらし()」

「子らが手を巻向山に春されば木の葉しぬぎて霞たなびく (雑歌・人麿ノ歌4/7首 #10.1815)」
「少女らが手を巻向に春くれば木の葉を抑え霞たなびく()」

「玉蜻カギロイの夕さり来れば猟人サヅヒトの弓月が岳に霞たなびく(雑歌・人麿ノ歌5/7首 #10.1816)」
「玉蜻の夕が来れば狩人の弓月が岳に霞たなびく()」

「今朝ゆきて明日は来コむちふ愛ハしきやし朝妻山に霞たなびく(雑歌・人麿ノ歌6/7首 #10.1817)」
「朝帰り明日朝来ると可愛らし朝妻山に霞がかかる()」

「子らが名に懸けのよろしき朝妻の片山崖キシに霞たなびく (雑歌・人麿ノ歌7/7首 #10.1818)」
「少女らを名付けて嬉しい朝妻の片山の崖霞たなびく()」


「春霞たなびく名所歌いくる言葉遊びし人麿の歌(右ノ七首ハ、柿本朝臣人麿ノ歌集ニ出ヅ。)」
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