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「霍公鳥今し来鳴かば万代に語り継ぐべく思ほゆるかも(霍公鳥を思シノふ歌一首 田口朝臣馬長がよめる #17.3914 右ハ伝ヘテ云ク、一時交遊集宴セリ。此ノ日此処ニ霍公鳥喧カズ。仍チ件ノ歌ヲ作ミテ、思慕ノ意ヲ陳ベリト。但其ノ宴ノ所ト年月ハ、詳審ラカニスルコトヲ得ズ)」
「霍公鳥今来て鳴けば後世に語り継ごうと思えるほどだ()」
「足引の山谷越えて野づかさに今は鳴くらむ鴬の声(山部宿禰赤人が春鴬ウグイスを詠める歌一首 #17.3915 右ハ年月所処、詳審カニスルコトヲ得ズ。但聞キシ時ノ随ニ茲ニ記載ス。)」
「あしひきの山谷越えて野づかさに今は鳴くだろう鴬の声()」
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「直角な空などあろうはずもなくそんな感性どこから来るか()」
「『直角な空』はなりたる26首の歌集めたり葬儀の歌か()」
「『言い負ける』その感覚を歌にした幾首かありきおもしろきこと()」
「轢かれたる犬見て吾なら何おもう蚤は脳裏に浮かんではこぬ(犬が轢かれてその身体から蚤が飛び出す、寒い冬だったが冬が広がるようだった)」
「猫ならば轢かれて風に舞う袋背筋に悪寒冬の県道()」
「轢かれおる猫風に舞うポリ袋悪寒が走る冬の県道(寺山修司の本歌取り)」