そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

新・俳句の解釈 n

2016年08月03日 | 俳句

「覚えておきたいきわめつけの名句1000」をページの最初から鑑賞していたが、自然・動物・植物・・・・と続くので、同じテーマの俳句が並んでいる。焦点が絞られていて面白くない。巻末に「あいうえお順」の一覧があったので、「あいうえお順」だと分類を超えているので、そっちに方向を変えた。準備段階のものを捨てるのがもったいなかったので、残しておく。

俳句の解釈 3

030「浅草は風の中なる十三夜(高篤三//)」
031「春の星ひとつ潤めばみなうるむ(柴田白葉女//)」
032「高嶺星蚕飼の村は寝しづまり(水原秋桜子//)」
033「オリオンの楯新しき年に入る(橋本多佳子//)」
034「傘ささぬ人の行ききや春の雨(永井荷風//)」
035「竹皮を脱ぐやいよいよ本降りに(土生える重次//)」
036「樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ(日野草城//)」
037「兜虫一滴の雨命中す(奥坂まや//)」
038「夕立は貧しき町を洗ひ去る(松瀬青々//)」
039「あなたなる夜雨の葛のあなたかな(芝不器男//)」

俳句の解釈 4
040「噴火口近くて霧が霧雨が(後藤左右//)」
041「瓢箪の尻に集まる雨雫(棚山波朗//)」
042「雨降れば暮れるる早さよ九月尽(杉田久女//)」
043「うしろより初雪降れり夜の町(前田普羅//)」
044「天井に宴ありとや雪やまず(上村占魚//)」
045「天地の息合ひて激し雪降らす(野澤節子//)」
046「雪降れり時間の束の降るごとく(石田波郷//)」
047「限りなく降る雪何をもたらすや(西東三鬼//)」
048「落葉松はいつめざめても雪降りをり(加藤楸邨//)」
049「いくたびも雪の深さを尋ねけり(正岡子規//)」

俳句の解釈 5
050「春雪の暫く降るや海の上(前田普羅//)」
051「あはゆきのつもるつもりや砂の上(久保田万太郎//)」
052「貝寄風カイヨセに乗りて帰郷の船迅ハヤし(//)」
053「押さえてもふくらむ封書風薫る(八染藍子//)」
054「濃き墨のかわきやすさよ青嵐(橋下多佳子//)」
055「六月を綺麗な風の吹くことよ(正岡子規//)」
056「花薄風のもつれは風が解く(福田蓼汀//)」
057「吹きおこる秋風鶴をあゆましむ(石田波郷//)」
058「一番と言わず一号木枯吹く(右城暮石//)」
059「ひく波の跡美しや桜貝(松本たかし//)」

俳句の解釈 6
060「実朝の海あをあをと初桜(高橋悦男//)」
061「手をつけて海の冷たき桜かな(岸本直毅//)」
062「ちりさくら海あをければ海へちる(高屋窓秋//)」
063「春の海まっすぐ行けば見える筈(大牧広//)」
064「野遊びの終り太平洋に出づ(大串章//)」
065「ただひとりにも波は来る花ゑんど(友岡子郷//)」
066「浜茄子ハマナスや今も沖には未来あり(中村草田男//)」
067「乳母車夏の怒涛によこむきに(橋下多佳子//)」
068「砂日傘ちよつと間違へ立ち戻る(波多野爽波//)」
069「影遠く逃げてゐるなり砂日傘(松本たかし//)」

俳句の解釈 7
070「あしもとに波のきてゐる躍かな(五十嵐播水//)」
071「秋の航一大紺円盤の中(中村草田男//)」



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花と七十二候(0803)

2016年08月03日 | 日めくり帖

2016/08/03

「集い来てよく笑いたる子らなりきニチニチソウが咲けば想えり(鳥海明子)」
「ニチニチソウ五弁の花びら中心が色変わるものもありたり
 (花言葉:楽しい思いで、友情)」

「毒性がありて細胞分裂を阻止する機能抗がん剤に(素人は利用厳禁)」
「都市部でのゲリラ豪雨はかなわねど夕立くるは大歓迎と
 (『大雨時行るタイウトキドキフル』)」

「夕立を白雨といえることもあり明るい空ににわか雨降る()」

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花と七十二候(0802)

2016年08月03日 | 日めくり帖

2016/08/02

「白鷺のつばさひろげるかたちしてこころばえよし今朝のサギソウ(鳥海明子)」
「鷺草の花は不思議も一枚の花びららしい唇弁という
 (花言葉:心の強さ)」

「愛されし姫追い出され自害せり鷺に託せるあかしの手紙()」
「白鷺は便り託され飛び立てど鷹狩りにあい死んで化身と()」
「暑い時期お灸をすると効くという特に二日はよく効くらしい
 (二月二日を先の二日灸。『後の二日灸』)」

「隠れ家や猫にもすゑる二日灸(一茶)」
「婆々様の顔をしぞ思う二日灸(子規)」
「撫で肩のさびしかりけり二日灸(草城)」




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柳瀬尚記さん逝く

2016年08月03日 | 挽歌もどき

2016/08/03

「柳瀬さん英文学者でジョイス等翻訳をせし人が逝きたり(肺炎、享年73歳)」
「将棋好き羽生善治との共著ありわれ読みたれど理解不足か()」
「ジョイスとかルイス・キャロルの翻訳を特に『フィネガンズ…』そのうち読まん
 (翻訳を不能と言われた『フィネガンズ・ウェイク』の翻訳がある)」

「まず読むは『ダブリン市民』が待っており柳瀬お薦めジョイスの作を()」

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俳句鑑賞の一試行

2016年08月03日 | 俳句

2016/08/02

俳句を深く味わうために語彙分析、可視的分析、非可視的分析とわけて考えてみた。長谷川櫂氏の『四季の…』に載った俳句で季語『八月』を中心に考えてみた。
「原俳句:八月の音たたき出すジャズピアノ(飯干久子)」
「語彙分析(八月、音、ジャズ、ピアノ、叩く、出す)」
「可視的分析
 (なんか山下洋輔の激しいジャズが浮かんでくる。バラードではない感じ。
 マッコイ・タイナーの骨太さもいいかも。一年の内で八月をどうとらえるか。
 暑さもあるが、狂騒の感じがある。ホールでなくて木立のある野外がいい。)」
「非可視的分析
 (八月が持っている見えないものはなんだろうか?叩かれるビアノ音よりも、
 八月の音といっているところがミソ。読者に任せられた解釈についても
 大分振れ幅が大きいようだ。どんな俳人かとググルと、今もきれいだが、
 若い頃はさぞ美しい女性であり、ジャズよりもクラシックを思わせる人だった。)」
「その他
 (どんな俳人かとググルと、今もきれいだが、若い頃はさぞ美しい女性であり、
 ジャズよりもクラシックを思わせる人だった。)」



 

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