そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

新・俳句の解釈 010~019

2016年08月28日 | 俳句

2016/08/28

「青田にはあをき闇夜のありぬべし
 (平井照敏
 /一面の青い田んぼも夜になれば黒きも青い闇ひろがれり
 &闇も実態は青)」


「青蔦のがんじがらめに磨崖仏
 (菖蒲あや
 /夏になり蔦が青々生い茂りがんじがらめとなる磨崖仏
 &立体的な磨崖仏もあるのか)」


赤い椿白い椿と落ちにけり
 (河東碧梧桐
 /赤白を逆の椿にしたならば句のたたずまい違ってきたり
 &色により動きが出て着地が決まる)」


「赤い根のところ南無妙菠蔆草ホウレンソウ
 (川崎展宏
 /語呂合わせホウレン草とはよくいえりポイントやはり赤い根本と
 &ホウレン草の赤賛美)」


「赤い羽つけらるる待つ息とめて
 (阿波野青畝
 /見に覚えある受け身なる動きだが確かに息を止めているかな
 &赤い羽根は季語で十月の行事)」


「暁は宵より淋し鉦叩
 (星野立子
 /明け方に聞く鉦叩き宵よりも淋しい音に聞こえてきます
 &チンチンチンと鳴く)」


「赤とんぼ夕暮はまだ先のこと
 (星野高士
 /赤トンボ夕焼けの赤と対比する常套なれど昼にも赤い
 &童謡を意識しているか?)」


「赤松の赤を覚まして牡丹雪
 (蓬田紀枝子
 /牡丹雪春先降って赤松の赤目立たせる粋なことせり
 &牡丹雪:春の季語、淡雪、綿雪、春雪等)」


「赤ん坊の手のいそがしき山ざくら
 (大嶽青児
 /山桜に赤子も喜びさわらんと動かす仕草かわいけれ
 &あくまでも主役は山桜)」


「秋風に痩せて空也は仏吐く
 (北澤瑞史
 /秋風に痩せたわけではないけれど太りし空也に仏は吐けず
 &仏吐く空也のごとく句や歌を吾も吐きたい精進せんや)」






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花と七十二候(0828)

2016年08月28日 | 日めくり帖

2016/08/28

「此処に居るここにいますとヤマハハコつつましく呼ぶごとくに咲けり(鳥海明子)」
「山母子頭花散らばり白き苞花びらとなり真中は黄色(花言葉:純情)」
「南線は石川県であるようだ寒さの中で咲く花らしい()」
「処暑次候暑さ収まる頃となり世は秋模様変わり行くなり(『天地始めて肅しサムシ』)」
「うろこ雲空いっぱいにひろがりて納得させる秋の訪れ()」
「鰯雲空高く伸び心地よい風鈴虫も鳴く()」

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