そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#4.0727-4.0728

2009年10月29日 |  / 万葉集
10/29
「この二人のちに夫婦になりたるも再会を機に相聞はじむ
(大伴宿禰家持が坂上の家の大嬢に贈れる歌二首 離リ絶エタルコト数年、
復会ヒテ相聞往来ス。)」
「さきの歌隔てたること七、八年もとの鞘かな不思議な縁か
(#4.0581天平3年-->#4.0727天平11,12年)」
「忘れ草吾が下紐に付けたれど醜シコの醜草言にしありけり(歌1/2首 #4.0727)」
「忘れ草わたしの帯につけたれど効き目がないよこのボケ草よ()」
「人も無き国もあらぬか我妹子と携さひ行きて副タグひて居らむ(歌2/2首 #4.0728)」
「誰もいぬ国はないのか吾妹子と手に手をとって一緒にいたい()」
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小杉さんの俳句

2009年10月28日 | 字余り
10/28
10月26日の朝日俳壇に小杉伸一路さんの俳句が選に入った。時々選に入っているので珍しいことではない。「一枚を天下としたる菜虫かな(小杉伸一路)」というのがそれである。選者は長谷川櫂さんと稲畑汀子さんの両方がとっているので、いい句なのだろう。位置的に見て4席か5席であるが、4席から10席までに厳然とした順位があるのか、4席以降は順位がないのかよくわからない。
句を味わってみると、葉っぱ一枚を自分自身の生きる世界としている菜っ葉虫のことを歌っているが、葉っぱはどんな葉っぱでどのくらいの大きさか、菜虫とはどんな形をした虫なのか、色は何色?そもそも季語は何でなどと考えてみる。俳句を愛する人はこの辺の予備知識があり、あざやかなイメージを結ぶのだろうが、予備知識のない私は、キャベツを食べている青虫がイメージされる。しかし、一枚とあるからキャベツでないことは確かである。菜虫はいつ頃出没するのか、大きくなったら蝶になるのか、大食漢の虫なら一枚の葉っぱでは足りないのではないか、二枚目の葉っぱには移動するかもしれない。だんだん下世話になってきたのでやめるが、菜虫を季語辞典、インターネットで調べてみる必要がある。
さて、こんなことを考えさせてくれた小杉さんの句だが、小杉さんとの出会いはちょうど一年前の受戒会であった。寿司詰め状態の本堂で隣の席に座っておられた。私も禅宗の勤行集を持ってきていたが、小杉さんもそれを持ってきており、熱心にお経を読んでいた。きっかけはどうだったか、話をするようになり小杉さんが俳句、わたしが短歌ということで意気投合してしまった。3日間の受戒が終わりホテルでの打ち上げパーティーの間中も退屈することがなかった。かれは私より中学の二年先輩で今は芦屋にすんでいるという。俳句については20年やっており、地道な活動が認められ稲畑汀子さんの句会に出入りが許されているらしい。兵庫ではすずらん台の方でカルチャーセンターで講師をしているという。誘われたけれど、私には短歌もどきの語呂合わせがある。丁重にお断りしたが、俳句に興味がないわけではない。ひょんなことから小杉さんに弟子入りするかも知れない。いずれにせよ、当分は朝日俳壇を毎週ウォッチングをして小杉さんが選に入ることを楽しみに待ちたい。
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万葉集#4.0725-4.0726

2009年10月28日 |  / 万葉集
10/28
「坂上郎女なるはある時期に聖武天皇仕えたるのか(天皇に献れる歌二首)」
「にほ鳥の潜く池水心あらば君に吾が恋ふる心示さね(歌1/2首 #4.0725)」
「かいつぶり潜る池水心しあればわたしの気持ち彼に伝えて
(深く天皇を思うこころを)」
「外ヨソに居て恋ひつつあらずば君が家ヘの池に住むとふ鴨にあらましを
(歌2/2首 #4.0726)」
「外にいて慕い続けぬものならばあなたの池の鴨になりたや()」
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万葉集#4.0722

2009年10月27日 |  / 万葉集
10/27
「かくばかり恋ひつつあらずば石木イハキにも成らましものを物思モはずして
(大伴宿禰家持が歌一首 #4.0722)」
「このように恋が苦しいものならば石木になりて物思いせず()」
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万葉集#4.0723-4.0724

2009年10月27日 |  / 万葉集
10/27
「母親が娘を恋うる歌なりき大嬢オホイラツメはいくつになれるか
(大伴坂上郎女が跡見トミの庄タドコロより、宅に留まれる女子ムスメの
大嬢オホイラツメに贈れる歌一首、また、短歌)」
「常世にと 吾が行かなくに 小金門ヲカナトに 物悲しらに
思へりし わが子の刀自を ぬば玉の 夜昼といはず 思ふにし
我が身は痩せぬ 嘆くにし 袖さへ濡れぬ かくばかり
もとなし恋ひば 古里に この月ごろも 有りかてましを(長歌 #4.0723)」
「常世へと行くわけでなく離れしを身が痩せるほど気にする吾子を()」
「朝髪の思ひ乱れてかくばかり汝姉ナネが恋ふれそ夢に見えける(反し歌#4.0724)」
「おきぬけの髪が乱るるこんなにも君恋うるので夢にまで見る()」

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