10/28
「おもしろき歌集見つけり怪談をテーマにしたる歌を集める()」
「父さんがタンシンフニンしたというシチューの肉がそっと震える(怪談短歌)」
「独り身の遅れた春に野天湯で舌の冷たい女と浸かる(怪談短歌)」
「クロールのフォームを治してくれし手はまた水底へ消ゑてゆきたり(怪談短歌)」
「木が風を作り出そうと揺れ始む 散歩をしてはいけない夜だ(怪談短歌)」
「オバQはそうじゃないよとナミちゃんの描いたあの絵を忘れたかった(怪談短歌)」
「悪夢から目覚めてママに泣きつけばねんねんころりあたまがころり(怪談短歌)」
「あやとりの指絡みあう押入れに誰にも言えぬ友だちはいて(怪談短歌)」
「ずっと手をつないでいても踏切の途中でいつも体が消える(怪談短歌)」
「俳句でも『怖い俳句』という新書書き写せるも途中で消える(保存のしかたを間違ったのかゴミ箱にもなかった)」
10/27
「交替で筑紫の国に派遣さる防人の歌ここに載せたり(天平勝宝七歳乙未キネトヒツジ二月、相替へて筑紫の諸国クニグニに遣はさるる防人サキモリ等が歌)」
「畏きや命ミコト被カガフり明日ゆりや加曳カエが斎田嶺イムタネを妹イム無しにして(#20.4321 1/7 右の一首は、国造の丁ヨホロ、長下郡ナガノシモノコホリ、物部秋持)」
「畏きも使命を受けて明日から茅と共寝か妻がいなくても(天竜川の辺りの物部秋持)」
「我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影カゴ副サへ見えて世に忘られず(#20.4322 2/7 右の一首は、主帳フミヒトの丁、麁玉郡アラタマノコホリ、若倭部身麿ワカヤマトベノムマロ)」
「わが妻はすごく焦がれる飲む水に面影見えてとても忘られぬ(静岡・浜北市あたりの若倭部身麿ワカヤマトベノムマロ)」
「時々の花は咲けども何すれそ母とふ花の咲き出来デコずけむ(#20.4323 3/7 右の一首は、防人、山名郡、丈部ハセツカベ眞麿)」
「季節毎花は咲くけどどうすれば母といふ花の咲き出さないか(静岡・袋井市あたり)」
10/27
「かみなりは『神が鳴る』こと文字通り神が怒ってカミナリになる()」
「高鴨の神社の主は雷神でアジスキタカヒコネという神なりし()」
「天上の織女が首の首飾り二山懸かるアジスキタカヒコネは(稲妻が山から山に光るさま)」
「雷神は恐れ尊ぶ神なりき卍は世界の雷マーク()」
「雷は雨に田と書きこの田とは卍マークの変化であると()」
「著者はいう『カモ』というのは雷神を信仰したる地名なりしと(かもやま、みかもやま、かめやま、かめおか、かめしまetc.)」
「稲妻は雷旦那で稲が妻カップリングで米は豊作(雷で空気中の窒素が分解されて肥料になるらしい)」
「霊異記に飛鳥豊浦で雷イカヅチを捉えて帝に持ち行く話が(祟りを畏れてもとに戻した。雷イカヅチの丘)」
10/26
「秋の野に露負へる萩を手折らずてあたら盛りを過ぐしてむとか(歌六首 4/6 #20.4318)」
「秋露をかぶった萩を手折らずにむなしく盛り過ごそうとするか()」
「高圓の秋野の上の朝霧に妻呼ぶ壮鹿ヲシカ出で立つらむか(歌六首 5/6 #20.4319)」
「高圓の秋野の丘の朝霧に妻呼ぶ壮鹿ヲシカが出たきたのかな()」
「ますらをの呼び立てませばさ牡鹿の胸ムナ分けゆかむ秋野萩原(歌六首 6/6 #20.4320)」
「ますらをが呼び立てたのでさ牡鹿が秋野の萩原掻き分けいくか()」
「この六首家持秋野を読むという想像してただけかも知れず(右の歌六首は、兵部少輔大伴宿禰家持、独り秋の野を憶シヌひて、聊か拙懐オモヒを述べてよめる。)」
10/26
「古代では天・雨・海も同源で原初は天と考えており()」
「古代では日本も世界も天上に水の世界があるとおもえり()」
「雨が降る原理知らない古代では水源天にあるとおもえり()」
「『そら』なるは何もないから空というさらにそのうえ天から雨は()」
「ニギハヤヒ物部の始祖で大和へは天磐船アマノイワフネ乗って舞いおる(天から船に乗ってくる感覚がわからなかった)」
「古事記には最初の神は『そら』でなくそのまた上の高天原タカマガハラに住むと(天之御中主)」