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映画「冬の小鳥」:孤独に立ち向かう決意を一点に凝集した視線にたじろぐ

心の奥では父に捨てられたことを知りながら,決してそのことを認めようとせず,頑なな態度を取り続けた主人公のジニ(キム・セロン)が,台所に残された釜から米をこそげ取って食べるシーンを観て,思わず息を継いだ瞬間,それまで我知らず少女と一緒に肩を張り,息を潜めていたことに気付いた。過剰なまでの自己抑制とも取れるカメラの視線によって,観客を哀しくもハードな物語に誘導するウニー・ルコントの語り口には,目を瞠る . . . 本文を読む
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