子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

映画「終の信託」:周防正行ならではの「軽やかさ」は一体何処へ?

2012年12月27日 22時48分33秒 | 映画(新作レヴュー)
草刈民代と大沢たかおが,机を挟んでこれでもかとばかりに目力対決を繰り広げる144分間。日本の裁判,中でも検察制度に鋭く切り込んだ周防正行の前作「それでもボクはやってない」にもあった,コメディ・リリーフに近いシークエンスは,本作においては全く見当たらない。「尊厳死」という重いテーマを,どんよりとした空(雨)模様を背景にして,主題の重量感に比例させたかのような重厚な演技と演出で描き出した作品を前にして . . . 本文を読む