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FIFAクラブW杯ジャパン2011 柏レイソル VS オークランドシティ【2:0】

Jリーグチャンピオンになって中4日。じっくりと歓びに浸る間もない過酷なスケジュールにも拘わらず,レイソルの選手たちはリーグを通して磨き上げた質の高いプレーを随所に見せて,見事にオセアニア代表を破った。昨年の今頃はJ2に降格するという事実に打ちひしがれていたであろう選手たちの歓びは,ひょっとするとバルセロナの選手たちの昨年の歓喜にも劣らないものかもしれない。

オークランドはアマチュアチームとは言え,既にこの大会で充分な実績を積んでおり,侮れない相手だった。
案の定,欧州や南米出身の選手も混じったチーム個々人のスキルは高く,特に後半にバルサ出身のアタッカーが見せたシュートや,サイドでレイソルDFのマークを外す技術などは,国際マッチに相応しい研ぎ澄まされたものだった。

だが,今やJリーグの至宝となった感さえあるレアンドロ・ドミンゲスを中心としたレイソルの組織とアイデアが,オークランドのそれを遙かに凌駕するものだったことは,オークランドの若い監督の想定外だったかもしれない。
先取点は前半37分。右サイドに偏っていたレイソルの攻撃から一転,左サイドでボールを受けた田中の,ダイナミックなターンからニアをぶち抜いたシュートがゴールネットを揺らした瞬間,大津に続いて田中順也の前にも欧州への細い道が開けたように見えた。
追加点はその3分後。ドミンゲスのFKを酒井がヘッドで捉えたシュートがポストを叩いたこぼれ球からの展開で,2トップの片割れ工藤が決めた。

引いて様子を見ていたオークランドは,後半アタッカーを増やしてロングボールをくさびに当ててきた。トラップの技術はレイソルの選手たちを上回っており,シンプルな攻撃ながらフィニッシュまで持っていく戦術は,徐々にレイソルを押し込んでいき,後半の20分過ぎからは完全にオークランドの時間となってしまった。
しかし,そこでJチャンピオンの貫禄を見せたのがGKの菅野だった。完全に枠を捉えたFKをはじき出し,セットプレーからジャストのタイミングで放たれたヘッドを,間一髪の所で掻き出したファインプレーが,疲れが出て足が止まったチームの窮地を救ったと言えよう。

この勝利によって日曜日にはメキシコのモンテレイと対戦することとなったレイソルは,若い選手たちにとって計り知れない経験値を積むチャンスを得た。
レイソルにとっては,そこを越えてようやくブラジルのサントスと闘う権利を得る,という気の遠くなるような道程だが,是非とも恩人ネルシーニョに「クラブW杯での母国チームとの対戦」という最高の凱旋機会をプレゼントして欲しい。
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