2010年のW杯南米予選で現在第7位の国の24歳以下限定という,言わばB代表チームとの対戦となった,岡田ジャパン2度目の船出は,盛り上がりを欠くスコアレスドローという結果となった。
戦い方の方向性はほの見えたが,航海の見通しは決して明るいものではないようだ。
しかし,楽なW杯予選というものが存在しない以上,悲観する必要もないはず。冷静に,点を取るために足りないものを詰めていく時間は,まだ十分にある。
前オシム監督になって,急に走ることがクローズアップされた日本代表を嘲笑うかのように,チリは90分の間,前線,中盤を問わずにもの凄いプレスをかけ続けた。それもまず一人,かわされたら次の一人,といった秩序だったエレガントなプレスなどではなく,一度に2人から3人がボールに襲いかかって奪うや否や,狭い場所を華麗なスルーやシンプルなワンツーを使って抜け出し,広大なファーサイドに飛び出すサイドの選手へとボールを渡す。
おそらく岡田監督が4人から5人くらいの選手を想定して頭に描いた攻撃を,2人から3人でやりきってしまうだけのテクニックとタクティクスを,チリの選手は持っていた。16番の選手なんて,コンサドーレに入ってくれないものだろうか。
これに対して日本は前半の9分に,中央で人数をかけて手数をかけないという,理想的なパス交換でゴールに迫った以外は,形になったアタックはなかった。
だが後半,交代で入った羽生と大久保が相手の裏を狙うという動きとパスで,にわかに攻撃を活性化した。特に大久保は左右のサイドへの飛び出し,セットプレーでのヘディングと,4回決定的なシュートチャンスを掴むことに成功した。しかし,残念ながらいずれのチャンスも,ことごとくゴールネットを揺らすことには繋がらなかった。羽生のパスに反応して,左から放ったループ気味のシュートがゴールネットの上に乗っかった時を除いて。
体を張って何度かくさびの形を作りかけた巻,少し下がり気味でパスを受け,チャンスメイクで消耗してしまったように見えた高原。まともなシュートトライがなかった先発の二人に比べると,大久保のプレーの方が遥かに得点の匂いを感じさせはした。しかし,まだアタッカーとしての圧力は弱く,落ち着きにも欠ける。
次戦のボスニア・ヘルツェゴビア戦は,ぜひ指宿でトライした4:3:3に大久保を入れて,がむしゃらに点を取りにいってみて欲しいと思う。何度も言うが,まだ時間はあるのだから。多分。
戦い方の方向性はほの見えたが,航海の見通しは決して明るいものではないようだ。
しかし,楽なW杯予選というものが存在しない以上,悲観する必要もないはず。冷静に,点を取るために足りないものを詰めていく時間は,まだ十分にある。
前オシム監督になって,急に走ることがクローズアップされた日本代表を嘲笑うかのように,チリは90分の間,前線,中盤を問わずにもの凄いプレスをかけ続けた。それもまず一人,かわされたら次の一人,といった秩序だったエレガントなプレスなどではなく,一度に2人から3人がボールに襲いかかって奪うや否や,狭い場所を華麗なスルーやシンプルなワンツーを使って抜け出し,広大なファーサイドに飛び出すサイドの選手へとボールを渡す。
おそらく岡田監督が4人から5人くらいの選手を想定して頭に描いた攻撃を,2人から3人でやりきってしまうだけのテクニックとタクティクスを,チリの選手は持っていた。16番の選手なんて,コンサドーレに入ってくれないものだろうか。
これに対して日本は前半の9分に,中央で人数をかけて手数をかけないという,理想的なパス交換でゴールに迫った以外は,形になったアタックはなかった。
だが後半,交代で入った羽生と大久保が相手の裏を狙うという動きとパスで,にわかに攻撃を活性化した。特に大久保は左右のサイドへの飛び出し,セットプレーでのヘディングと,4回決定的なシュートチャンスを掴むことに成功した。しかし,残念ながらいずれのチャンスも,ことごとくゴールネットを揺らすことには繋がらなかった。羽生のパスに反応して,左から放ったループ気味のシュートがゴールネットの上に乗っかった時を除いて。
体を張って何度かくさびの形を作りかけた巻,少し下がり気味でパスを受け,チャンスメイクで消耗してしまったように見えた高原。まともなシュートトライがなかった先発の二人に比べると,大久保のプレーの方が遥かに得点の匂いを感じさせはした。しかし,まだアタッカーとしての圧力は弱く,落ち着きにも欠ける。
次戦のボスニア・ヘルツェゴビア戦は,ぜひ指宿でトライした4:3:3に大久保を入れて,がむしゃらに点を取りにいってみて欲しいと思う。何度も言うが,まだ時間はあるのだから。多分。