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ACL決勝トーナメント1回戦 鹿島アントラーズVSアデレード・ユナイテッド=1:1

日本から3チームが決勝トーナメントに進出し,日本チーム同士の決勝戦も夢ではないという状況になっている,今年のアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)。
3チームのうち,唯一国内での開幕となった鹿島は,元広島のヴィドマー率いるアデレードとホーム戦を行い,辛うじて引き分けた。しかし内容的には明るい要素はなく,1週間後にアウェイで行われる試合では,得点がなければ相手の得点の有無に関わらず,その時点で敗退という崖っぷちに追い込まれた。

TVに映し出された情報からだけでも,苦戦した原因を山のように挙げることが出来る。
一つは,ここが本当にカシマスタジアムかと疑いたくなるような酷いピッチ状態だ。新聞報道に拠ると,今年の酷暑が原因らしいが,至る所で芝がめくれ上がって凸凹になっており,グラウンダーのパスはイレギュラー・バウンドを覚悟の上で出さざるを得ない状態だった。しかし,多分にバウンドの影響も考えられるオウン・ゴールによって追い付くことが出来たことを考えれば,結果的にはホーム・タウンの利はあったと言えよう。

蒸し暑さも,鹿島の攻撃にブレーキをかけた原因の一つに数えられるかもしれない。本来なら季節的に春を迎えるアデレードに不利に働いていたはずの気候だったが,ポゼッションが多少改善した後半,速攻を仕掛けられる場面で中盤の選手がのろのろと歩いている姿は,どうみても鹿島の方が南半球から来たチームのようだった。

そして最大の原因は,単純なことだが,アデレードがもの凄く「強かった」ことだろう。
とにかく守備のシフトがあらゆる攻撃に対して磐石だった。中盤でボールを廻してくる鹿島に対して,常にバランスを取りながら,適正な人数配置によって掛けてくる早めのプレスが有効に機能し,Jリーグでここまでの最多得点を誇っている鹿島は,あっさりと並のチームに堕してしまったように見えた。

攻撃面では,長いサイド・チェンジによって軽々と3バックの裏を取っては,大きなターゲットめがけて入れてくるクロスが,何度も鹿島ゴールを脅かしていた。
交代選手によってペースを変えようとした鹿島だったが,中田浩二は根本的にチームにフィットしていないようだったし,TVのアナウンスでも言っていたように「佐々木を使え!」というベンチの声は,周囲のプレーヤーからの信頼感のなさによって無駄に消し去られてしまったようだった。

週末の柏戦を挟み,渡豪してのアウェイ戦は厳しいものになったが,望みがない訳ではない。もしアデレードがホームらしい戦いをしたいと望み,守備のバランスを崩してまで点を取りに出てくれた時にのみ,1対0で勝つ可能性が,僅かながら生まれるかもしれない。
どちらも攻撃面での頼みの綱がブラジル人,というのはちょっと寂しいのだけれど,出来ればもう少しアグレッシブな戦いを見せて欲しい。でも,展開的にはちょっと無理っぽいかな?
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