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FIFAクラブW杯ジャパン2011 柏レイソル VS サントス【1:3】

もうとにかく,サントスはひたすら上手かった。ネイマールのドリブル,フェイント,そしてゴールも,ボルジェスのミドルシュートも見事だったが,イレブン全員の個人技の高さが独りよがりのテクニック博覧会には陥らずに,ゲームを支配するための実際的な道具として使われているところが何より素晴らしかった。
代表でも10番を背負っているというガンソの視野の広さがチームの土台となって,誰一人として中盤の守備をさぼらずに献身的にオフ・ザ・ボールで走る姿は,感動的だった。そして何より,まだ19歳だというネイマールの突破とつなぎとリズムを作るプレーの使い分け。プロとはこれだという質の高いプレーを見せる格好のショーケースであり,世界中に「次のメッシはサントスにいる」という刷り込みを行うには最高の試合だったのではないだろうか。

レイソルは,敗れたがよくやった。残念ながら2点目を奪うことが出来ずに,FKに対する壁の作り方をしくじって,決定的な3点目を奪われて万策尽きたが,後半はとてもよく闘っていたように思えた。
特に北嶋と澤が入ってからは,右サイドで崩して,2トップ目掛けて速いクロスを入れる,という型にはまったアタックが何度もサントスゴールを脅かした。
ただ,攻撃面で見ると左SBの橋本が全く機能せず,ボランチの二人が最後まで臆病風に吹かれて前線をかき回すことが出来なかったことが致命的だった。
でももっと早く橋本と栗沢を替えて,恐れずに攻めに出ていれば,結果はまた(少しだけは)違っていたかもしれない,という想像を働かせられるくらいには,レイソルらしさを出せていたように思う。

レアンドロ・ドミンゲスもジョルジ・ワグネルもネルシーニョも,古巣相手に個人技で決着を付けられたことが,とても悔しいに違いない。
だがこれまでは想像するしかなかった世界の強豪と,こうして実際に戦ってみて,個人技の高さを肌で感じ,玉際の厳しさの重要性を身体で知ったことは大きな財産となったはずだ。仮にもう一試合やれれば,ネイマールとの距離を30センチ縮められるかもしれず,左からクロスを上げる時のルックアップもできるかもしれない,そしてもしそれが出来れば…,という今の思いを忘れずに,是非とも来年のACLに臨み,再びサントスと相見えるという新しいミッションを遂行して貰いたい。
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