子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2017年J1リーグ第21節 札幌 VS 横浜F【0:2】

2017年08月11日 09時59分57秒 | サッカーあれこれ
今シーズンはまだ得点を挙げられていなくとも,やはり「齋藤学」は「齋藤学」だった。ちょうどそのプレーはすぐ近くで見ていたのだが,右サイドのセンターライン付近でボールが齋藤に渡った瞬間,マークを外された都倉の手が齋藤にかかってしまったのは,致し方のないプレーだったように見えた。それだけ齋藤の瞬発力は鋭く,何より「ここだ勝負所だ」と見極める判断能力の正確さと勇気は,札幌の選手にはないものだった。強いて言えば「このまま行かせたら絶対にやられる」と予測して,自分の腕でその行く手を阻んだ都倉のジャッジだけが,唯一それに匹敵するものだったのかもしれない。

前節のセレッソ戦の緩いマークを反省したからなのか,札幌の前半のディフェンスは決して悪くなかった。このチームの守備における最大の欠点である両ウィングのポジション取りも,適度な高さを保つことが出来ており,札幌陣内を天野やウーゴ・ヴィエイラが好き勝手にボールを廻しまくるような状況とはなっていなかった。
前半に二度あった決定的なチャンスを,いずれも落ち着きを欠いたヘイスが潰してしまったことが,いつもの「終わってみれば完敗」ゲームにしてしまった最大の要因だろう。
更にここまで何とか降格圏ギリギリでの闘いを続けてこられた最大の原動力であるク・ソンユンの出来も,これまでに見たこともないほど悪かった。警告累積による前節の出場停止は,有意義な休息とはならなかったようだ。

ただそういった要素が改善されたとしても,冒頭に記した齋藤の突進力に匹敵する,ここぞというところでの突破や2列目,3列目のオーバーラップが全くないアタックが改善されない限り,マリノスのような個人技と組織力を兼ね備えたチームと拮抗した戦いを演じることは難しいだろう。その点で唯一の希望とも言えるチャナティップは,浦和戦の鮮烈なデビューや前節の見事なアシストのおかげで,明らかにマークが厳しくなっていた。その他にバイタルエリアで攻撃のスイッチを入れられる選手はといえば,後は小野しか見当たらない。
大ヴェテランの先発起用と2列目の攻撃参加。指揮官の戦略面の的確な修正を期待したい。


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