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2012年J1リーグ第5節 コンサドーレ札幌 VS 柏レイソル【0:2】

昨年のJ1覇者の柏だが,今年はACLでタイのチームに負け,J1リーグでもここまで既に2敗を喫するなど,本調子にはほど遠い。
今日の試合も,スピード豊かにサイドをえぐるような攻撃や,ボランチから素早く最前線につなぎ,最後は両外国人を中心とした技のショーケースでとどめを刺す,というような場面は見られなかった。
建前から言えば,同じくJ1所属チームである札幌にもつけ込む隙はあったはずなのだが,実際のピッチにはどこを見渡してもそんな「隙間」を見つけることは出来なかった。5試合で得た勝ち点は,1引き分けの1点のみ。残念ながら勝ち点だけで見れば,早くも,凄いスピードで陥落していった昨年の福岡状態に近付きつつある。

石崎監督は前田のことをことあるごとに「天才」と絶賛している。確かに足下の技術やアイデアに限って言えば,煌めきを見せる瞬間は存在する。その瞬間だけは,確かに「天才」と言う呼称が相応しいという気持ちになる人もいるだろう。
でもサッカー選手はゲームの流れの中で,結果を出してなんぼだ。とにかくボールを持ったらドリブルを仕掛けては奪われて,の連続では,試合にならない。
相手のワントップ田中順也が,くさびのボールをしっかりと収めるだけでなく,前線の献身的な守備でイエローカードを貰うようなプレーで,何とかチームの流れを作り出そうと奮闘していたのと比べると,その差は歴然としていた。
もっとも前田自身が,ワントップで身体を張ってボールをキープし,味方の上がりを待つというタイプではないだけに,起用方法にも問題があることは明らかだ。
絶好調ではないにしても,レアンドロ・ドミンゲスの自由なプレーを見てしまうと,持ち札を最大限に活かすシステムのあり方というものを考えてしまった観客は少なくない筈だ。

五輪代表候補に選出された奈良にとっては,天国と地獄を同時に味わうような試合になってしまったようだ。
柏の先取点は明らかに奈良のトラップミスだし,余裕のある時に限って信じられない凡プレーをする癖も抜けていないが,酒井とのマッチアップ時に完全に抜かれながらも,スライディングでクロスだけは阻止した前半8分のプレーや,クロスを頭で折り返されて,フリーで打たれたシュートを素早い反応で防いだ同じく前半のブロックなどは,代表クラスの質の高いものだった。代表候補合宿では,是非とも精神面でのステップアップを図ってきて欲しい。

復帰後初の出場となった古田は,目の覚めるようなサイドチェンジを含めて,及第点以上のプレーを見せていたし,高木の落ち着いたセーヴィングも光った。
残留のための本当の正念場となる次節は,是非とも機能しない宮澤のボランチに拘ることを止め,前田をワントップから2列目に下げた布陣で,何が何でも勝ち点3をもぎ取って欲しい。
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