子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2014年ブラジルW杯グループリーグC組 日本対コートジボワール【1:2】

2014年06月15日 21時25分27秒 | サッカーあれこれ
ザッケローニに監督が替わってからこなしてきた数多くの試合の中でも,出来としてはおそらく最悪の試合と言っても良いゲームが,よりによってW杯の初戦に来てしまった,という感じだ。
4年近くの歳月をかけて育ててきた連動した動きとボールを動かす術を,世界に対してまったく見せられなかった悔しさによって流されたであろう涙は,レシフェのピッチに降った雨のように強く激しいものだったに違いない。

本当に何も出来なかった。香川と本田の絶不調ぶりを差し引いても,日本代表の潜在的なポテンシャルの高さをこの試合から感じた世界のサッカー関係者は,誰もいなかったはずだ。
試合としてもまったくスリリングとはほど遠い内容となってしまったのは,ひとえに日本の選手のプレッシングに対する臆病な態度が原因だったと言って差し支えないだろう。
個人の力の差,というよりも体格の違いと懐の深さに対して,複数の選手のプレッシングで対応する,という基本的な姿勢が徹底されず,更にはボールの出し所を抑えるのか,ターゲットを潰すのか,というこれもまた基本中の基本も曖昧なまま,全く同じパターンで失点を重ねてしまった。
特に最初の失点から2分と経たない内にまた点を失うという試合展開は,昨日チリにやられたオーストラリアと全く同じパターンであり,ひいてはアジアのサッカーのレヴェルを思い知らされたようで,二重のショックでもあった。

これがベストと信じて送り出したザックの失望は大きいはずだ。
本田は見事な得点によってプレー全体のレヴェルを見誤る危険性が高いが,パス成功率の低さはもう看過できないレヴェルにまで落ちている。
同様のことは香川のパスとドリブルとオフ・ザ・ボールの走りの質の混乱ぶりにも言える。
ここまでチームを引っ張ってきた二人の低調ぶりに合わせるかのように,岡崎も大迫も試合に何らの影響も与えることは出来なかった。
ボランチは総じて頑張っていたように思えるが,もしザックがもう少し細貝に対して信頼を持っていたらと思う場面は,一度や二度ではなかった。

熱帯地方で(ほぼ)中4日というインターバルで試合をするという経験を既にコンフェデでしている日本は,湿度の高い中での連戦経験に乏しいギリシャに対して,有利な立場にいると選手ひとりひとりが信じられるかどうかが鍵だろう。
ダイレクトパスを3つ繋いで相手DFを置き去りにしたSBからクロスが上がって,ターゲットをスルーしたボールを後ろの選手がダイレクトのボレーで決める。これまで何度も見せてきたこれぞザック・ジャパン!という攻撃を,せめて一度で良いから見せて欲しい。


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