goo

2014年J2リーグ第33節 札幌 VS 岡山【3:1】

監督交代後,初めてのホームゲーム。交代自体がやや遅きに失したきらいもあるが,それでもJ1昇格を諦めていないという球団のメッセージは,サポーターだけでなく選手にも伝わっていることだろう。
選手の見極めもある程度出来たであろう3戦目,バルバリッチは前節で3失点を喫したDFラインを3バックという,札幌にとっても実に懐かしい布陣に変えるという英断をひっさげて臨んできた。
その結果は,交替出場選手のチョイスも含めて,ほぼ完璧な采配と言えるゲームを,札幌ドームに詰めかけた1万3千人近いサポーターにプレゼントすることとなった。

試合そのものは完全に岡山が支配していた。最終ラインから中盤までのパス交換では前後半を通じて札幌を圧倒し,ボール支配率では明らかに岡山が上回っていた。札幌のボールになった際の前線のプレスも,複数の選手が連動してかけ続け,その結果札幌の攻撃自体はロングボールをサイドに散らして何とか相手の目先をかわす,という単調なものに終始せざるを得ない展開だった。
得点も先制点は相手のバックパスのミス,2点目は前田の個人技であり,チームとしてアイデアや連動で相手ラインを崩す,というものではなかった。

それでも3対1という理想的なスコアで勝ちきったのは,3バックという新しい戦術を何としても形にしようという選手たちの集中力と結束力の賜物と言うほかはないだろう。
実際,河合と奈良とパウロンという,タイプの違うディフェンダーが3枚並んだ上に,両ウィングが高い位置を取った布陣が見せた,ボールは持たれても決定的なシュートは打たせない,というJ2仕様のブロックは,かなり堅固なものだった。

加えて試合を決めた3点目における工藤の視野とパスの質,それに応えた都倉の落ち着きは素晴らしかった。先発で起用した前田と,その交替で入った工藤の二人ともに,鮮やかな活躍を見せたこと,更には終盤に来てシステムをいじって且つ結果を出したことによって,バルバリッチのチーム掌握度合いも一気に高まるはずだ。
ここに来て当面の目標である6位大分との勝ち点差は5(暫定)。厳しくはあるが決して不可能な数字ではない。是非とも,まだ怪我が癒えない小野と,前節で結果を出せなかった内村のふたりが,最後に意地を見せて下克上,という展開に持ち込んで欲しい。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「私は生... 映画「舞妓は... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。