子供はかまってくれない

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2010年J2リーグ第6節 コンサドーレ札幌VS柏レイソル【1:1】身体を張った守備が得た勝ち点1

2010年04月11日 15時55分26秒 | サッカーあれこれ
当初は昇格争いにおける前半の山場と見られていた柏戦だが,ここまでの戦い振りから「昇格争い」そのものに参入する資格があるかどうかを見極める,より重要な試合になってしまった第6節。結果は予想通りの展開になりながらも,強豪相手に時折札幌が見せる「守備に関する集中力」を遺憾なく発揮して,柏の圧倒的なボール支配率をひっくり返すような結果を手にした。

柏は,試合開始直後は早めにトップにくさびを入れたり,サイドも縦1本でSBとCBの間を破るようなパスを多用することによって,札幌のDFラインを脅かしていた。だが前半の20分が過ぎたあたりからは,ペナルティエリアのすぐ外側でのボール廻しからフィニッシュまでのアイデアに詰まるようになり,札幌陣内での膠着状態が長く続いた。
それでもレアンドロが同点弾を叩き込んだ10分くらい前あたりから終了までの10分間は,的確なラストパスが面白いように通るようになり,決定的な場面が何度も訪れた。

そんな状況を札幌の選手たちは,文字通り身体を張って防いだ。テクニックで劣る分,ハイボールには身体を預け,シュートに対しては身体を投げ出して,懸命に凌いだ。守備で場内を沸かせることは,ホームチームの本意ではなかったはずだが,それでも泥臭く頑張る姿からはプロの意地が伝わってきた。その点については,この日は出番がなかった中山がチームに与えた影響も大きいのかもしれない。

どこでどうして石崎監督が拘るようになったのか分からないが,チームの勢いを削ぐ方向にしか作用してこなかった宮澤のボランチ起用にピリオドを打つ采配も,攻守に吉と出た。
前半終了間際に出た古田のパスに反応した宮澤のヘディング・シュートは,確かに攻撃のセンスはあると観客を納得させるものだった。虎の子の1点をもぎ取った無回転FKも素晴らしかったが,芳賀と組む相方としての相性も,CKを含むセットプレーの期待度を考えても,中盤の底には上里の方が相応しいと感じたサポーターは多かったはずだ。

頑張った守備陣に比べると,ワントップの近藤の両サイドに位置する古田と藤田の出来の悪さは目立った。そこを見越してサイドに数をかけてきた柏の攻撃を褒めるべきではあるのだろうが,短時間の出場に終わったキリノと内村も含めた攻撃の形と人選については,前半の1/3を終えた段階にも拘わらず青写真が描けない状態なのは深刻な問題だ。
また途中交代で入ってきたリ・ハンジェも,守備要員としては失格だった。あんなに簡単にしかも何度も同じ切り返しに引っかかっていては,「サイドを任せる」という意味での交替はもうできないだろう。

終了9分前まで手にしていた勝ち点3は逃すこととなってしまったが,首位を相手に見せた守備面での健闘が,自信を甦らせることに繋がって欲しいというサポーターの願いが伝わるかどうか,1週空けた第8節の水戸戦が試金石だ。


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