昨年の最終節,もしも1点を取れていればプレーオフに進出できていた,あの因縁の試合の対戦相手に対して,札幌は鬱憤を晴らすようなゴールラッシュを見せて快勝した,ように見える。スコアだけを見ればの話。
だが,前後半をピッチで見守ったサポーターの,今の胸中は穏やかではないに違いない。
攻撃陣が沈黙し,ひたすら耐えるだけだった後半の戦い振りは,まさに昨季を通して明らかになった「一度躓いたら簡単には戻れない」札幌が,全く成長していないことを露呈した試合だったからだ。
前半の試合運びはほぼ完璧だった。速い出足に終始押し込まれた山形戦での反省を活かして,前2列のプレスはかなり強くて速いものになっていた。
これまでチームのブレーキにしかなっていなかったボランチも,河合がボール奪取技術はまだ現役であることを示し,上原(拓)も無難なプレーを見せて,レギュラー争いに再び名乗りを上げることとなったのは嬉しい材料だった。
PKを外してハットトリックこそ逃したものの,今季初得点を含む2得点を挙げた内村も,後半にバーを叩く技ありのシュートによってJ1レヴェルの技術を見せつけた前田も,ホームでの初勝利を目指した必死さが伝わってくるプレーを披露した。
だが穏やかにゲームを閉じる算段をすれば良いだけだった後半,コンサドーレは選手交替によって勢いづいた相手の攻撃を一旦受けて,ペースを変えるという大人のサッカーとはまるで異なる,ドタバタ劇を繰り広げることとなった。
ボールを受けてタメを作れる選手が,中盤にも前線にもいないことが大いに影響している節もあるが,やはり見ていて気になるのは選手の運動量が明らかに落ちることだ。
北九州のフィニッシュの精度の不足から,比較的簡単にボールを奪って前に運ぶことはできるのだが,サイドでボールを廻すことが出来ないが故に,数的不利な状況を簡単に作られてしまい,いつまで経ってもペースを取り戻すことが出来ないまま,後半の48分は忍耐のまま過ぎていった。
監督のコメントを見ると,後半の出来は点差がついてしまったから,というニュアンスが濃厚だった。本当にそんな総括で良いのかどうか,結果は好調なスタートを切った松本山雅(札幌Jrユース出身の椎名選手の出場を期待)との6節を見て改めて考えたい。
だが,前後半をピッチで見守ったサポーターの,今の胸中は穏やかではないに違いない。
攻撃陣が沈黙し,ひたすら耐えるだけだった後半の戦い振りは,まさに昨季を通して明らかになった「一度躓いたら簡単には戻れない」札幌が,全く成長していないことを露呈した試合だったからだ。
前半の試合運びはほぼ完璧だった。速い出足に終始押し込まれた山形戦での反省を活かして,前2列のプレスはかなり強くて速いものになっていた。
これまでチームのブレーキにしかなっていなかったボランチも,河合がボール奪取技術はまだ現役であることを示し,上原(拓)も無難なプレーを見せて,レギュラー争いに再び名乗りを上げることとなったのは嬉しい材料だった。
PKを外してハットトリックこそ逃したものの,今季初得点を含む2得点を挙げた内村も,後半にバーを叩く技ありのシュートによってJ1レヴェルの技術を見せつけた前田も,ホームでの初勝利を目指した必死さが伝わってくるプレーを披露した。
だが穏やかにゲームを閉じる算段をすれば良いだけだった後半,コンサドーレは選手交替によって勢いづいた相手の攻撃を一旦受けて,ペースを変えるという大人のサッカーとはまるで異なる,ドタバタ劇を繰り広げることとなった。
ボールを受けてタメを作れる選手が,中盤にも前線にもいないことが大いに影響している節もあるが,やはり見ていて気になるのは選手の運動量が明らかに落ちることだ。
北九州のフィニッシュの精度の不足から,比較的簡単にボールを奪って前に運ぶことはできるのだが,サイドでボールを廻すことが出来ないが故に,数的不利な状況を簡単に作られてしまい,いつまで経ってもペースを取り戻すことが出来ないまま,後半の48分は忍耐のまま過ぎていった。
監督のコメントを見ると,後半の出来は点差がついてしまったから,というニュアンスが濃厚だった。本当にそんな総括で良いのかどうか,結果は好調なスタートを切った松本山雅(札幌Jrユース出身の椎名選手の出場を期待)との6節を見て改めて考えたい。