子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

東アジアサッカー選手権 日本代表VS中国代表【0:0】後退しているという認識を持つ必要がある

2010年02月06日 21時56分41秒 | サッカーあれこれ
私にとって日本サッカー協会の犬飼会長は,Jリーグの秋春制実施に執着している,という一点だけを取っても信頼を置くことが出来ない人物なのだが,先日の親善マッチ対ベネズエラ戦について,失望のあまりコメントを拒否したことについては,心から共感できた。それほどにひどい試合だったのだが,もっと驚いたのは,岡田監督が「修正は必要ない」というコメントを発したことだった。

思った以上に速く継続的だったベネズエラのプレスから逃れて,素速くボールを廻すためなのか,選手がみんな中央の狭いゾーンに集まってしまい,その結果として広大なサイドエリアを未利用のまま90分間ひたすらボールを廻すことに終始したという印象だけが残る試合だった。
マイナスのクロスを入れられる場所まで,何としてもボールを前に運ぶんだという意志が全く感じられなかったチームの姿勢について,指揮官が問題視しないという図は,本番まで4ヶ月というこの時期に果たして正しいものなのかどうかは分からない。だが,どんなに熱心な代表のサポーターだとしても,今のチームがお金を払って彼らの試合を観に行こうという気にならない状態だということだけは,今日の味の素スタジアムの客の入りを見るまでもなく確かな事実だ。

そんな代表の状態は,やはり中3日という短い期間では全く改善されていなかった。
相変わらずボールを前に進める,ゴールを狙う,といった基本的な攻撃姿勢に欠け,人数は足りているのに常に相手DFのマークの範疇で佇んでいるだけ,といった有様。
前半19分に岡崎が深くまで侵入して入れたクロスと,後半終了間際に大久保に替わって入った金崎が,右サイドを抉るような動きで相手のラインを揺さぶったシーンくらいしか,「攻め」という言葉を形にした場面はなかった。

監督は相変わらず「大分良くなってきた」という理解不能のコメントを発していたが,PKを止めて引き分けに貢献した楢崎がインタビューで,吐き捨てるように「残念」と言っていたのが,せめてもの慰めか。
本番で鍵を握るであろう(握って欲しい)本田と石川,それに中村俊輔と長谷部が不在だったということを目一杯割り引いて考えない限り,このままでは予選で勝利を挙げることは不可能と考えざるを得ない。
予選終了時よりも後退しているという認識を,チームに関わる全ての人々が共有して,残る4ヶ月を輝ける助走にして欲しい。全ては事実を認める勇気からだ。


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