昨年同様に開幕戦をアウェーでものにし,意気の上がった状態で迎えたホームでの開幕戦だったが,コンサドーレ札幌は1万6千人を超えるサポーターの前でふがいない試合を繰り広げ,珍しくゴール裏に陣取ったサポーターから強烈なブーイングを浴びることとなった。
菊岡と前田の華麗な個人技で先制した札幌だったが,試合の実質は終始山形の支配下に置かれていた。山形の前線陣は札幌の両サイドバックが穴だらけとみるや,的確なボール廻しから縦パスでスペースを奪い取ってはディエゴに素速いクロスを送り込んで,CBを翻弄し続けた。特に終了間際のたたみかけるような攻めは実に迫力があった。
札幌も,GKと1対1となりながら内村へのパスを選択して決定機を逃した砂川の消極的なプレーや,同じく1対1を外した前田のプレーがあったにしろ,最終的にはあの山形の最後の攻撃が,際どいところでポストに嫌われたことによって,辛うじて勝ち点1を拾った格好と言って良いだろう。
怪我人が相次いだ結果,結局昨年の定番に落ち着いたらしいボランチコンビ(河合と宮澤)を筆頭に,信じられないくらい精度の低いプレーに終始した日高,開幕戦のFKの残像が悪い方向に作用したとしか思えないCKを蹴り続けた砂川と,戦犯を挙げていけばきりがないが,少なくとも河合を先発に据えることだけは,もう考えられないと断言できる。ボールを奪いに行くプレーに関しては,さすがと思わせる瞬間が何回かあったのだが,とにかくパスの成功率が低すぎる。余裕がある時も押し込まれている時も,ほぼ同じタイミングで苦し紛れのクリアにしか見えないパスを繰り出す姿は,見ていて気の毒なほどだった。
何があっても結局は河合と宮沢という「名前」に固執する財前監督の姿には,頑ななまでに香川を使おうとしないマンチェスターUのモイーズの姿がダブる。
J1経験の豊富なベテランに,ユース上がりの若い選手を様々な形で組み合わせながら経験値の向上を図る。財前体制2年目を迎えて熟成されるはずだったそんなチームの目論見は,早くも荒波に翻弄されてコントロールを失いつつあるようだ。素晴らしいロングキックを何本も披露した金山や,途中出場ながら何度かキレのあるプレーを見せた荒野といった好調な選手を中心に,サポーターからの「温かい」ブーイングを倍返しにするようなゲームを作り上げてくれないものか。
菊岡と前田の華麗な個人技で先制した札幌だったが,試合の実質は終始山形の支配下に置かれていた。山形の前線陣は札幌の両サイドバックが穴だらけとみるや,的確なボール廻しから縦パスでスペースを奪い取ってはディエゴに素速いクロスを送り込んで,CBを翻弄し続けた。特に終了間際のたたみかけるような攻めは実に迫力があった。
札幌も,GKと1対1となりながら内村へのパスを選択して決定機を逃した砂川の消極的なプレーや,同じく1対1を外した前田のプレーがあったにしろ,最終的にはあの山形の最後の攻撃が,際どいところでポストに嫌われたことによって,辛うじて勝ち点1を拾った格好と言って良いだろう。
怪我人が相次いだ結果,結局昨年の定番に落ち着いたらしいボランチコンビ(河合と宮澤)を筆頭に,信じられないくらい精度の低いプレーに終始した日高,開幕戦のFKの残像が悪い方向に作用したとしか思えないCKを蹴り続けた砂川と,戦犯を挙げていけばきりがないが,少なくとも河合を先発に据えることだけは,もう考えられないと断言できる。ボールを奪いに行くプレーに関しては,さすがと思わせる瞬間が何回かあったのだが,とにかくパスの成功率が低すぎる。余裕がある時も押し込まれている時も,ほぼ同じタイミングで苦し紛れのクリアにしか見えないパスを繰り出す姿は,見ていて気の毒なほどだった。
何があっても結局は河合と宮沢という「名前」に固執する財前監督の姿には,頑ななまでに香川を使おうとしないマンチェスターUのモイーズの姿がダブる。
J1経験の豊富なベテランに,ユース上がりの若い選手を様々な形で組み合わせながら経験値の向上を図る。財前体制2年目を迎えて熟成されるはずだったそんなチームの目論見は,早くも荒波に翻弄されてコントロールを失いつつあるようだ。素晴らしいロングキックを何本も披露した金山や,途中出場ながら何度かキレのあるプレーを見せた荒野といった好調な選手を中心に,サポーターからの「温かい」ブーイングを倍返しにするようなゲームを作り上げてくれないものか。