子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2015年J2リーグ第34節 札幌 VS 群馬【0:0】

2015年09月28日 00時17分31秒 | 映画(新作レヴュー)
監督が替わっても,依然として同じフォーメーションを使い続け,サイド・アタックという極々基本的な戦法も,ボランチの攻撃参加もなく,不安定なセンターバックとどんな展開であっても最小限の運動量で済ませたいという意図が明白な,極めて淡泊な攻撃陣による工夫のない攻撃が延々と続く札幌。
下位に低迷する群馬との試合も,これまでと同様に殆ど見せ場のないまま90分は過ぎていき,プレーオフ進出の望みもまた,粛々かつ淡々と絶たれたのであった。

遠路はるばる札幌まで来てくれたサポーターには申し訳ないが,(「草津」までカタカナの「クサツ」に変えてしまったのは何故なのか?)群馬は最後まで衰えなかった前線のチェックの迫力に比べると,フィニッシュを担うべき選手ひとりひとりの技量は,目を疑うほど低かった。
執拗な中盤でのチェックからボールを奪って札幌陣内に攻め込む時の人数のかけ方も,サイドのスペースの使い方も札幌を圧倒していたにも拘わらず,ラストパスの精度と選択肢のミスによって,フィニッシュに到る前に幾度となく決定的なチャンスを自ら潰していた。そのうちのひとつでも形にしていたら,札幌の勝ち点は間違いなくゼロになっていたはずだ。

札幌に関する苦言を呈せば際限がないが,ナザリトのPKミスはあくまで「ワン・オブ・ゼム」に過ぎない。むしろ,シュート技術が低い,というか殆ど皆無に等しいセンター・フォワードなれども,常に相手のCBを背負いながら,くさびになってよく頑張っていたと評価したいくらいだ。
問題はいつものように,くさびからの展開力の方。サイドバックの上がりも,ボランチのサポートも全くないが故に,くさびからの折り返しを受けたトップ下の小野が選べるチョイスがないのだ。
宮澤も上里も小野をサポートするようにその近くへと動いてワンツーを仕掛けるようなプレーは見られず,ウィングの二人も内村を追い越すようなダッシュにチャレンジする場面は数えるほどしかなかった。オプタで確認すれば一目瞭然だと思うが,中盤の選手がアタッキングサードに出入りした回数で,札幌は完全に群馬の後塵を拝していた。

スポットライトを浴び続けたユース上がりの選手が,トップのピッチで伸び悩み,ややもすればプレー自体が下降線を辿る傾向さえある中,四方田監督の視線はもはやプレーオフを越えて,来季の新しいチームを見据えたフォーメーションの構築に移すべき時かもしれない。その新しいチームに小野の「サッカーを楽しむ」スピリットを植え付けるために残された時間は,そう長くはないはずだろうから。


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