風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

待ち遠しい映画

2009-12-04 | その他
きのう(3日)のNHK「クローズアップ現代」は「反骨のドキュメンタリスト」といわれている映画監督・マイケルムーアがスタジオゲストだった。

恥ずかしながら、オレはこんな監督がいることも、アメリカ社会の矛盾を鋭く問う話題作を次々世に送り出し、カンヌ国際映画祭最高賞を受賞するなど大きな話題を呼んでいることも知らなかった。

番組の中で、国谷キャスターから「アメリカが嫌いなわけではないですよね?」と聞かれたムーアは「私はとても悲しい。アメリカという素晴らしい国で今、起きていることに深く悲しんでいる。これまでずっとうまく行っていたのに、なぜこんなことになってしまったのか。1%の人たちが残りの人々から多くを奪い、人生を狂わせた」と答え、「この20年でアメリカが失ってしまった最も大切なことは?」との問には、「われわれは勇気を失った。そして不安にとらわれてしまった。何かを奪われるのではないか、仕事を失うのではないか、と。ある人々は、自分の面倒は自分でみろ、邪魔するなと言う。こうして人々の間に亀裂が生じ、われわれは社会の規範を失ってしまった」と述べた。

最新作「キャピタリズム?マネーは踊る?」の上映が待ち遠しい。

※予告編はこちらから

映画「沈まぬ太陽」

2009-11-03 | その他
映画「沈まぬ太陽」を観にいってきた。
原作者の山崎豊子は、「この(小説の)映像化なしに私は死ねない。墜落事故のある遺族を取材したときに3年分の涙を流した」そうだ。

監督の若松節朗は、「今、こういう映画を作らなければいけないと思った」「涙ながらの撮影でした。(事故で亡くなった)520人の魂を背負ってやらなければ、と言い聞かせながら」やったと。そして、主演の渡辺謙は、「ぜひ主人公の恩地役をやりたい」と原作者に自ら願い出たそうだ。

途中休憩を挟んだ3時間半近くの大作だったが、正直を言うと“何か物足りない”というか、“よかったー!感動したー!”という感じにならない。何でか?と、鑑賞後一週間、いろいろ考えているのだが未だにその答えが出てこない。もちろん、原作者をはじめ、この映画の製作に関わった人らの心意気は伝わってくるのだが…。鑑賞されたみなさんのご感想をお聞かせください。

※主人公「恩地元(おんち・はじめ)」は元日航労組委員長であった故小倉寛太郎さんがモデル。この主人公の名前について、原作者は、「大『地』の『恩』を知り、物事の根源(『元』)にたって考えるという意味を込めた名前」と語っている

※主人公のモデルになった小倉寛太郎さんが母校である東大の後輩たちにに語るサイト「私の歩んできた道」(人間として信念をつらぬくということ…駒場からナイロビまで~」もご覧ください。

初キスにキッス

2009-06-27 | その他
タイトルを間違えないでください。“初キッス”でなく、“初キス”です。
梅雨明けを待ちきれず、友人のMと京都府の日本海に面した丹後由良に今年初めてのキス釣りに出かけた。

午前0時頃に現地に到着。“第3種”の缶ビールを飲み、車内で仮眠。Mの大きないびきと、深夜に騒ぐバカ(若)者の大きな声で目が覚めた。ザーッザーッと浜辺の方から聞こえてくる波の音を子守歌代わりにうとうとしていると東の空が白けてきた。

5時になって、ボート屋のおばちゃんからエサとボートのオールとアンカーを受け取る。“大きいやつを多く釣りたい”という、あつかましい思いでいざ出発。
はやる気持ちを抑えて第一投。すぐにブルブルとした引きが。ゆっくり巻き上げるとパールピンクも美しいキス。「お初にお目にかかります」とキスにキッス。

その後も、ぽつぽつ釣れるが、型が小さく多くをリリース。場所を変えた7時頃になってやっと俺にもMにも20cm~23cmのジャンボ?が釣れだしたが、結局、20cmを超えたのはこの時の5匹だけ。

11時。まだ時間はあったが、疲れたので本日はこれで終了とボートを岸に向かって漕ぎ出したら、波に揺られた一羽のカモメがじっとこちら見つめている。何かを俺らにねだっているように思えたので、余ったヒラメ釣用エサのアジを投げてやると見事にキャッチ。いつのまにかカモメは3羽に。

残りのアジとキープしていた小さめのキスを、3羽それぞれ3匹ずつ平等になるように投げてやった。まだ欲しそうにしていたが、「もう終わりだよ。これ以上は食べすぎ。バイバイ」といって、カモメたちと別れた。

陸上がりしたらボート屋のおばちゃんが、「よけ釣れたけ?」と聞いた。「みんなカモメにあげたよ!」といったら、しばらくしてその意味がわかったらしくニヤリと笑った。

映画「グラン・トリノ」

2009-05-06 | その他
映画「グラン・トリノ」を見に行った。
 映画が嫌いではないが、好きというほどでもないので、映画館へ行くのは年に一回行くか行かないかくらい。というのも、最近の作品の中には、前宣伝の割には“それほどでもなかった”という場合が多いからだ。
 今回、“見に行った”ということは、わざわざ行った?ということ。というのも、たまたまこの映画の批評を新聞で見つけたから。

 電車で大阪の梅田まで出た。今日は連休の最終日だというので梅田界隈はやたらと人が多い。上映まで時間があったので、あまり腹はへっていなかったが回転寿司店に入った。そんなに大きな店ではないが、店内はほぼ8割方席が埋まっていた。若い兄ちゃんや高齢者、親子、若いカップルなどいろんな年齢層がいたが、みんな元気がなかった。連休で遊び疲れたのか、世の中の不景気が人の顔まで暗くしているのか…。

 そんな余計なことを考えながら7皿ほど食った。見た目は旨そうだったが、味はそれほどでもなかった。金を払う時に、シルバー割引のために免許証など、年齢の証明になるものを持ってこなかったことに気付いた。ここまで来て悔やんでも仕方がない、時間もそろそろなので映画館に向かった。

 切符売り場に着くと、もう一番前の方か横手の方しか空いてないという。「横手でいい」というと、「割引対象は?」と聞いたので、一瞬戸惑ったが「シルバー」といったら、係員は「千円です」といった。年齢を証明するものはいらなかったのだ。そういえば、料金表にも学生割引は学生証の提示をと書いてあるが、他の割引の証明については何も書いてない。

 前置きが長くなったが、作品の内容はどうだったのかって?答えは「ふむー???」だ。新聞に書かれた批評に騙されたとはいわないが、わざわざ?往復千円以上の電車賃を使って観にいくだけの値打ちがあったのか…。ただ、観る人のそれぞれの評価があってしかべきもの。俺の感想はいろいろあるが、それ以上は言わないことにしよう。

 映画館を出たら小雨が降っていた。曇った電車の窓ガラスを手で拭き、外を眺めながら映画を回想していたが、どうも俺の気持ちはまとまらなかった。

伊達公子の「お叱り」?

2008-11-17 | その他
 今朝の新聞やテレビのワイド番組では、テニスの全日本選手権女子のシングル、ダブルスの二冠を果たした伊達公子を称える報道があふれている。

 もちろん、一旦引退し、12年ぶりにカムバックして全日本のタイトルを取ったのはすごいし、賞賛に値することだ。マスコミがそのことを報道することは当然かもしれない。しかし、今回の事態はそんな簡単なものなのか。
 俺が言いたいのは、「長期間のブランクのあった38歳の“おばさん”に勝てない日本の若手選手はいったいどうしたのか」ということだ。

 とくに、伊達のテニスを見て選手を育てている指導者やテニス関連団体のお偉方がどう思っているのかということだ。
 もし、「すばらしい」とか「たいしたものだ」という程度にしか思っていないとしたら、残念ながら日本テニスの前途は絶望的だ。

 伊達は勝利後の記者会見で、再度世界に挑戦するという新たな自分の目標を語っていたが、本当に言いたかったのはそれだけだったのか。

 伊達が口には出さなかったが俺には聞こえていた。
“わたしみたいなおばさんに勝てなくてどうするの!”という厳しい警告の言葉が。

※伊達さん、二回も「おばさん」といってごめんなさい。