風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

おはよう!

2008-11-30 | わんちゃん
 
 もう起きるの???寒いから布団から出られないの。もう少しそのままにしておいて… クン! そっとしておいてくれたら、ユキは9時でも10時でもお布団の中がいいの。

 「いつまで寝てるんか。もう八時半やで」、今日はおっちゃんが起こしにきた。「お前に付き合っていられないの」と怒って、布団を捲った。
 
 ユキは仕方なく起きたが目は覚めないし、体もまだ半寝状態なのに、おっちゃんは「さあ、散歩行くで!」と寒い外に引っ張り出す。“おお寒い”ブルブル!

 おっちゃん!ユキが他の家のワンちゃんみたいに5時半や6時に起きたらどうするの。寒い冬は遅いほうがいいと思うで。ワン!
 
 ユキも気を使っているのやで。おっちゃんがNHKの“だんだん”を見れるように!
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移民100年後に

2008-11-28 | 社会
 “今年は「ブラジル移民100年」”と聞いて、二十歳頃に読んだ第一回芥川賞受賞作になった石川達三の「蒼茫」という小説を思い出した。

 もう40年も前のことなので小説の中身はあまり覚えていないが、国の政策によって故郷を捨て、神戸港から遠く海を渡って南米の地に旅立つ貧しい農民たちの家族を描いた「暗くて重い」内容だったような記憶がある。

 戦前・戦後とブラジルには約25万人の日本人が移住した。いや、国策によって「移住させられた」のだ。そこに待ち受けていたのは「夢の楽園」ではなく、荒れ果てた土地と農場労働者としての厳しい労働と搾取だった。

 あれから一世紀近く経った。今度は逆にブラジルへ移民した人たちの子孫が日本に移住してきている。80年代半ばから始まった日系ブラジル人の来日は、90年の入国管理法の改正によって急増し、現在は約31万人を超えているという。

 ほとんどの人が日本企業で働いているが、その多くのが非正規雇用で低賃金、社会保険にも入れないなど劣悪な労働条件で働いて、雇用問題でのトラブルも多くなっている。

 100年の歴史が流れ時代は変わったが、人々が幸せを求める姿と、それを拒む厳しい現実の壁は今も昔も変わらないのか。
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“還暦の歌姫” オメデトウ!

2008-11-26 | 趣味
昨日のニュースで、今年の紅白歌合戦に秋元順子が選ばれたことと、本人のうれしいコメントを伝えていた。紅白初出場の最高齢記録だという。早くから彼女に注目していた俺はわが事のようにうれしい。

 彼女のことを巷では“還暦の歌姫”と呼んでいる。若い頃に少しハワイアンをやっていて、その後は、子育て、主婦業に専念。長いブランクを経て58歳でメジャーデビューした時の最初のCD「マディソン郡の恋」は自主制作だったという。

 初めて彼女を見たのは1年前くらい前だろうか、NHKテレビの「歌謡コンサート」という番組だった。“おばさん”(失礼)だったので、目は新聞に向いていた。が、イントロが始まって彼女のハスキーな声が耳に飛び込んできた瞬間から、俺の目と耳はテレビに釘付けになった。俺はこの時、彼女の歌声に“一目惚れ”してしまったのだ。

 そしてすぐ、「愛のままで」のCDを購入した。彼女の曲はルンバ調で、社交ダンス愛好家たちの間に少し前から知られていたようだ。しかし、それがまさかまさかの紅白出場になるとは。
 
 それにしても、この年齢まで“自分の夢”をあきらめることなく追い求めてきたのには敬服する。ただ、最近少し気になることがある。もともとハスキーボイスの彼女の声が少し涸れ気味だ。一気に人気が出て、歌いすぎになっているのでは。

何はともあれ、秋元順子さんおめでとう。紅白は絶対見るで!

そうそう、明日のダンスのレッスンで「愛のままで」でルンバを踊ってみよう。
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返事に困った

2008-11-25 | 日常
        十輪寺(なりひら寺) 京都府長岡京市小塩
 
 天気が良かったので昼前から自転車で紅葉散策に出かけた。平地はまだ少し早いようだが、里山は紅葉間近という感じに色づいていた。山のハイキング道に行ってみた。平日の昼すぎということで、出会う人もなく、静かにのんびりした空気が漂っている。

 この道は一年ぶりだが、以前は急斜面で人一人がすれ違うのがやっとという、自転車で通るのが怖いくらいの道だったのにずいぶん道幅も広くなり整備されていた。夏は賑わったであろうキャンプ場は閑散としていて落ち葉の上を歩く音と風の音だけがやけに響いていた。奥の土手を上って池の端に出てみた。昨日の雨で水は少し濁っていたが、周りの紅葉を始めた木々を水面に映していた。

 ここから北の道に出るところで、木橋の修理をしている人に出会った。市からの依頼で丸太に渡した板が朽ちてきたのを取り替えているという。「ご苦労様です」といってキャンプ場を後にした。

 舗装道に出てからは下り道を一気に街まで駆け下り、腹も減っていたのでラーメン屋に入った。2時前だったので店内は割合空いていた。一人なので厨房前のカウンター席に座った。まもなく注文したご飯、ラーメン、餃子一人前で980円の“餃子定食”がきた。

 食べ始めてしばらくすると、厨房の中で若い男の調理人と年配のアルバイトの女性と思われる二人が言い争いを始めた。女性は、「あなたのやっていることはイジメです」「もう辞めます」と涙声で男に反論している。聞きたくはなかったが、俺の位置から見えるところで、しかも大きな声だったのでこちらまで丸聞こえだった。

 暫くして別の店員がこの二人に注意したので、二人は厨房の奥のほうに行った。が、まだ言い争いは続いているようで、その声が途切れ途切れに聞こえてくる。二人に注意した女性店員が隣の席の食器を片付けに来た際、俺に小さな声で「ごめんなさいね」といった。

 俺は二人のことが気になったが、レシートをもって席を立った。先ほど「ごめんなさいね」といった店員がレジに来て、俺の差し出した1000円札を受け取り、もう一度小声で「ごめんなさいね。ご迷惑おかけしまして、100円割引しときます」と120円のお釣りをくれた。少し戸惑ったが、俺も小声で「どうも」といって店を出た。

 空模様が少し怪しくなってきたので急いで自転車を走らせた。雨は大したことがなくパラパラだったが、帰路も家に着いてからもあの二人ともう一人の店員のことがどうも頭から離れなかった。 
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生い立ちの景色⑧ きつねうどん

2008-11-22 | 生い立ちの景色
1951年12月。5歳の冬。

あと10日で今年も終わりだ。おっ母は暮れの29日の餅つきのために、臼や杵、もち米の準備を始めた。

 「タカシ、きょう新京町商店街に行くからついてきてくれ」といった。そういえば、昨日おっ母は金を引き出しに農協に行っていたみたいだった。この秋、政府に供出した(売った)米の代金は全部農協に預けているのだ。

 昼前に家を出た。いつも継ぎ当てしたもんぺ姿のおっ母だが、やはり町に出るときはもんぺも新しいものに替え、下駄も磨り減ったやつではなかった。おっ母は早足だ、俺も負けずに歩いた。一時間ほどで商店街に着いた。やはり、今日は正月前ということで人が多い。

 すぐ市場に行くのかと思ったら、「お前も来年は学校やから、服を一着買うか」といって、服屋に入った。おっ母は手にとって見ていた中から、こげ茶色の毛糸のセーターを俺の背中に合わせて、「大きさは丁度や。これ着てみろ」といって、着ていた服を脱がせ、セーターを頭から被らせた。首のところが徳利になっていて、両手を通したらふわふわしていて、温かく気持ちが良かった。

 おっ母は俺に聞くこともなく、「これにしとき」といった。俺が紙袋に入った服を持って店の前で待っている間、店の人に、「ちょっとまけとって」と値切ってから金を払った。その後、市場に寄って棒タラなど日持ちのする正月用品を買った。

 もうだいぶ昼を過ぎていた。おっ母はいつものように、「なんか食べて帰ろうか」といった。俺はこの時を待っていた。
 “丼・うどん”と書いてある店に入ると、「タカシは何がいい?」とおっ母が聞いた。本当は“肉丼”が食いたかったが、値段を見たら高かったので、俺は「親子丼」といった。おっ母は“きつねうどん”を注文した。

 うどんが来た。「先に食べるで」と、おっ母が食べかけたところに丼が来た。大きな丼鉢だ。鶏肉の上にふわふわした半熟卵が白いご飯が見えないくらい被さっている。俺は腹が減っていたのでガツガツと一気に食った。

 あまり早かったので、うどんを食っていたおっ母より先に食い終わってしまった。それを見たおっ母が、「これも食え!」とうどん鉢を差し出した。鉢の中にはうどんが少しと油揚げが半分残っていた。俺は「ええで、これはおっ母の…」と戻そうとしたら、おっ母は「わしはもう腹いっぱいや」といった。俺は汁も残さず全部食った。

 店を出ると、おっ母が「腹一杯になったか?」といった。俺は「満腹満腹」と前へ突き出した腹をポンポンとたたいた。
 セーターの入った袋を持っていたが、重そうな風呂敷包みを一つおっ母から取ってやった。おっ母は俺のほうを見て「おおきに」といった。
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