風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

初キスにキッス

2009-06-27 | その他
タイトルを間違えないでください。“初キッス”でなく、“初キス”です。
梅雨明けを待ちきれず、友人のMと京都府の日本海に面した丹後由良に今年初めてのキス釣りに出かけた。

午前0時頃に現地に到着。“第3種”の缶ビールを飲み、車内で仮眠。Mの大きないびきと、深夜に騒ぐバカ(若)者の大きな声で目が覚めた。ザーッザーッと浜辺の方から聞こえてくる波の音を子守歌代わりにうとうとしていると東の空が白けてきた。

5時になって、ボート屋のおばちゃんからエサとボートのオールとアンカーを受け取る。“大きいやつを多く釣りたい”という、あつかましい思いでいざ出発。
はやる気持ちを抑えて第一投。すぐにブルブルとした引きが。ゆっくり巻き上げるとパールピンクも美しいキス。「お初にお目にかかります」とキスにキッス。

その後も、ぽつぽつ釣れるが、型が小さく多くをリリース。場所を変えた7時頃になってやっと俺にもMにも20cm~23cmのジャンボ?が釣れだしたが、結局、20cmを超えたのはこの時の5匹だけ。

11時。まだ時間はあったが、疲れたので本日はこれで終了とボートを岸に向かって漕ぎ出したら、波に揺られた一羽のカモメがじっとこちら見つめている。何かを俺らにねだっているように思えたので、余ったヒラメ釣用エサのアジを投げてやると見事にキャッチ。いつのまにかカモメは3羽に。

残りのアジとキープしていた小さめのキスを、3羽それぞれ3匹ずつ平等になるように投げてやった。まだ欲しそうにしていたが、「もう終わりだよ。これ以上は食べすぎ。バイバイ」といって、カモメたちと別れた。

陸上がりしたらボート屋のおばちゃんが、「よけ釣れたけ?」と聞いた。「みんなカモメにあげたよ!」といったら、しばらくしてその意味がわかったらしくニヤリと笑った。

思い上がりと怠慢

2009-06-20 | 社会
              (サントリー山崎蒸留所)

パナソニック プラズマ(株)で働くAさんが、年休日の「期間満了慰労手当」をカットしたのは労基法違反だと訴えた問題で、労基署はAさんの訴えを認め、パナソニックに「是正勧告」を行った。

労働基準法が定める年休の規定(39条)には附則136条というのがあり、そこには「有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」と定めている。

つまり、会社は年休の請求があった場合、それを取らせるのみならず、取ったことについて、労働者に不利益になるようなことはしてはならないと規定しているのである。禁止されている行為例として次のようなものがある。
・年休を取ったことを理由を、給与・賞与に関わる評価を下げる
・年休を取ったことを理由に、諸手当をカットする
・年休取得日を勤務日数に算入しない

パナソニックの「年休取得日を手当の支給対象にしない」という規定は、誰が見ても明白な法違反だ。にもかかわらず、パナソニックは未だに労基署の「勧告」にも従わず、カットした手当の支払い、規定の改廃をしょうともしない。

法律より企業の規定が優先すると考えている大企業の思い上がりも許せないが、法違反の事態に紙切れ一枚(「勧告」)を出して責任を果たしたとしている行政の怠慢も許せない。
いずれにせよ、労働者にとってこんなことがまかり通る社会であってはならないことだけは確かだ。

スカウト?されまして…

2009-06-11 | 趣味
同じ会場を使っている社交ダンスサークルの責任者らしき女性から声をかけられた。「ぜひ、うちのサークルにも来ていただけませんか」と。男会員が少なく困った挙句の声掛けか、それとも、オレに来てほしいと思ってのことなのか、それはわからない。

「いま2つのサークルでやっているので、これ以上は…」と、やわらかくお断りをしたが、この方、そんなことお構いなしに、「ダンスを始めて何年ですか」「若いうちにプロの先生に教えてもらったほうがいいですよ」「あなたは背も高く、姿勢もいいですし…」(この時、ニヤけてちょっと目じりが下がった?)等々、こちらが口を挟む暇もないほどの熱心な勧誘だ。

最後に、「見学でもいいので、ぜひ一度来てください。女性会員一同お待ちしています(男会員は待っていないのか?)」と。別れ際に名刺を渡され、「よかったら、あなたさまの電話番号を教えてもらえませんか」と、まんまと向こうさんペースで事が運ばれた。

まあ、男としては女性から誘われて悪い気はしない。“行かせてもらいいま~す”という言葉が口から出そうになったが、そこはぐっとこらえて即答はしなかったが。

男性会員が少ないという悩みは、うちのサークルも同じ。“男性がモテモテでいいですね”という人がいるが、そんなもんやない。やっぱり、男女同じくらいのほうがレッスンも運営しやすいし、女性の中でのモメ事も少ないようだ???。

きょうのはレッスンの定例日だ。オレを勧誘したあの方のように、うちの女性会員にも男会員獲得への奮起をお願いしよう。

※おっちゃん、ほんまに“スカウト”されたんか?男やったら誰でもよかったんやないの。ワン!

生い立ちの景色⑬ 台風13号…2

2009-06-09 | 生い立ちの景色
1953年9月。7歳の秋。

オレたちを乗せたトラックはやがて、30分ほどで山の手の小学校に着いた。
トラックから降りて講堂に入ると、床にはすでに莚が敷いてあり隅の方には毛布が置いてあった。

暫くして、役所の人がヤカンと湯呑みを持ってきて、「ご自由に飲んでください」といって置いていった。それぞれ4~5人で車座になり座っていたが、みんな心配そうな顔をしていた。年寄りの人の中にはしんどくなってきたのか、毛布に包まって横になっている人もいた。

そのうち、みんなの代表みたいなおっちゃんが、係の人に、「ラジオを手配してもらえないか」と頼んだ。しばらくしてラジオがきた。大人も子どももみんなラジオの回りに集まった。ラジオは“志摩半島に上陸した台風13号は、伊勢湾南部を通って愛知県に再上陸し、分裂して衰弱しながら本州中部を縦断し…」といっている。時計を見るともう0時だ。オレも毛布に包まって横になったが、残った家族のことが心配で眠れない。

役所の人が走ってきて講堂の入り口の扉を激しく開けた。そして、「みなさん集まってください!」と大声で叫んだ。みんなびっくりして飛び起き、係の人の前に集まった。係の人の声が震えていた。「つい先ほど、中堤橋上流で桧尾川左岸が決壊しました」といった。エーッという大きなどよめきが起こり、みんなの顔が引きつった。中には泣き出すやつもおった。すぐ1人のおっちゃんが、「俺らの家はどうなたんや」と怒鳴った。「詳しいことはまだわかりません。わかったらすぐまた知らせに来ます!」といって、その人はまた走って戻っていった。

“桧尾川の決壊”…体がブルブル震えてきた。

NHKにもの申す

2009-06-05 | 社会
昨日のNHK「ニュースウォッチ9」で、女性看護師の過労死問題を報道していた。死亡した看護師の父親が「人の命を救う立場の人が過労死するような現状をなくしてほしい」と切に訴え、日本看護協会理事の、「危険な働き方をしている看護師が多く、医療の安全にも影響している。人手を増やせるよう診療報酬の引き上げを求めるとともに、医療現場の改善も呼びかけていきたい」とのコメントも伝えていた。

映像が終わり、メインキャスター(田口五朗)のコメントが流れた。
「この(厳しい医療の)現状を変えるには、診療報酬の引き上げが必要です」と。まあ、ここまではよかった。次に、「そのためにはみなさん(国民の)保険料の引き上げが避けられません」(録音していなかったが、ほぼ間違いはないと思う)といった。聞いていたオレは一瞬テレビに向かって“おい!それはないでー”と叫んでしまった。

要するに、このキャスターは“社会保障の充実を願うなら、消費税の増税を”式に、“医療危機の解決には国民の医療費負担増は避けられない”と、どこかで聞いた“国民脅しの論理”しか持ち合わせていないのだ。

健康保険制度の改悪の度に保険料が引き上げられ、高齢者には“病人は早く死ね”といわんばかりの後期高齢者医療制度を押し付け、憲法25条に謳う「健康で文化的な生活を営む権利」を破壊し、奪ってきたのは一体だれなのか。

きょうになっても腹の虫が収まらず、受信料を払っているお客として電話で少し苦言を呈した。
「あのような一方的なコメントはNHKの放送基準に照らしてどうなのか」と、ついでに、「橋下知事の“いちびり的で下品な言動”を毎日々伝えることにニュース的な価値があるのか」などと。

応対した若い(感じの)女性スタッフの頼りない対応に、「あなた様はNHKの社員の方ですか、それとも」と言いかけたところで、向こうさんから、「実は私、契約社員でして…」といった。何年か前に電話した時は社員が応対していたのに。

この女性スタッフを責める気持ちはありませんよ。ただ、経費削減かなんだか知らないが、視聴者の声を聞くという重要な(と思う)部署に、非正規労働者を導入するNHKの姿勢に改めて怒りを感じた。
後日、この問題についてメールしたところ、ありきたりの返事が返ってきた。