風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

生い立ちの景色(21) 水泳パンツ

2010-09-30 | 生い立ちの景色
1958年7月。12歳の夏。

校庭の北側に、春から工事していたプールがやっと完成した。明日、お披露目があるというので、6年生の男子数名が放課後その準備を手伝わされた。

プールの周りの金網に紅白の幕を張り、プールサイドにテントも立てた。教頭先生も役所やPTAの人と式の打ち合わせをしていた。担任の先生の指導でコースを仕切るウキ一つひとつをロープに通したやつを7本完成させ、それを取付けてほぼ準備は完了した。

実は、明日の式の時にオレを含めて6年生男子8名が「初泳ぎ」をすることになっていた。晩ごはんの時にその話をしたら、おっ母が、「明日は何をはいて泳ぐんかい」といった。いままでプールで一度も泳いだこともなく、泳ぎと言えば淀川や池ばかり。だから、泳ぐときは80円の黒の木綿地の“三角ふんどし”だった。

オレは返事に困り、「ふんどしで…」と言いかけたら、おっ母が、「ぎょうさんの人が見に来るんやろ。ふんどしではなあ~。」と言い、ちょっと困ったという顔をした。そして、イサム兄ちゃんに、「おまえ水泳パンツ持ってるやろ。それを貸してやって」といった。

風呂上りにそのパンツを穿いてみた。「こんなんや」とみんなに見せたら、おっ母が、「ちょっと大きいが紐を締めたらええがな」といった。オレは、ちょっと柄が派手やなあと思ったが、まあ、ふんどしよりましかと自分に言い聞かせて、パンツを折りたたんでビニール袋に仕舞った。

当日は朝からいい天気で、教頭先生の司会で式が始まった。プールの中には校長先生や市会議員、PTAの役員などが入り、生徒の多くは外の金網越しに式を見守っていた。順番に偉い人のあいさつやが終わって、いよいよオレら初泳ぎする番だ。

先生の笛を合図にオレは真ん中の4コースの飛び込み台に上がった。飛び込みができない何人かは水の中からのスタートだった。次の笛で頭から飛び込んだ。一瞬、パンツがずり落ちそうになったが、なんとか腰骨の下あたりで留まってくれた。みんなは平泳ぎだったが、オレは去年あたりから練習してた得意のクロールで25mを泳ぎ切った。もちろんダントツだった。

水の中でずり落ちそうになったパンツを引き上げてからプールサイドに上がった。礼をするとみんなが拍手してくれてうれしかったが、ぶかぶかで派手な大人柄のパンツはやっぱり恥ずかしかった。

雨の災い?

2010-09-29 | 趣味
通いなれたカラオケスナックが明日、30日で閉店になる。寂しい限りだが、ママさんのからだのことだから仕方がない。
これが最後になるかもと思いながら27日に三人で行き、昼の部の終了時間の5時まで唄っていた。いつもはもっと明るいママさんなのに、やっぱりこの日は少し寂しそうだった。

帰ろうとドアを開けると外は雨が降りだしていた。「じゃー元気で!」と店を出ようとしたときに、「○○ちゃんちょっと待って。お願いがあるの」と呼び止められた。単純なオレだから、もしやして、~♪ 雨が小降りになるまでもう少しここに居て♪~とでも言われるのではと思って…。(いつまで演歌の世界に酔っているんや…バカだな)。

聞いて見ると、やはりそんな色気のある話ではなく、「ツケを払ってくれない人がいるの。○○ちゃんはパソコンができるので、督促状を書いてくれない」ということだった。
まあー、あんまり嬉しくない話だし、請求額もそうたいした金額でもなかったのだが、ママの困っている顔を見ていると、「わかった。いいよ」というほかなかった。

これからの生活どうするの?と聞くと、「しばらくは失業者。少しの蓄えでいつまで持つかわからないが…。からだが治ったらまたパートにでも」という。

外の雨は先ほどよりもきつくなっていた。「傘持っていく?」のママの声を振り切るように、オレは雨の中に自転車を走らせた。

おにいちゃーん、大好き

2010-09-27 | わんちゃん
散歩の帰り道、いつものおにいちゃんに出会ったの。
姿を見つけて走って行ったら、おにいちゃんが「ユキちゃん、オハヨー」といって、なでなでしてくれたの。
ユキはうれしくて、気持ちよくて…。ついついこんな姿に。

いつまでも、おにいちゃんと一緒にいたかったが、用務員のおじさんが校門を開けたので、バイバイして、おにいちゃんは自転車を押しながら学校に入っていったの。


ユキはおにいちゃんの姿が見えなくなるまで尻尾を振って見送っていたの。ワン!

ユキのお友達?君

2010-09-25 | わんちゃん
うち(ユキ)にあたらしいお友達ができたの。朝の散歩の途中、高校の門の前で会うおにいちゃんなの。このおにいちゃん、いつも門の前に自転車を停めて、7時に門が開くのを待っているの。

2週間前くらい前に、はじめて「オハヨー・ワン」といったら、おにいちゃんも「オハヨー」といってユキをなでてくれたの。

おにいちゃんのお家にも、うちの子供のような2歳になる女の子のシーズーがいるの。携帯の待受けにしているの。名前を聞くのを忘れたので今度聞いてみよう。

でも、おにいちゃんはどうして門の開く30分も前に学校に来るのだろう。これもこんど聞いてみよう。


     (きょうはおにいちゃんいない?)

きょうも会えるのを楽しみにしてして駆けていったのに、おにいちゃんはいなかったの?
…そうそう、きょうは土曜日で学校はお休みだったんだ。
こんど会える月曜日が待ち遠しいわ。ワン!

お帰りなさい!

2010-09-24 | 日常
ダウンしてドック入りしていたパソコンが三週間ぶりに戻ってきた。
具合が悪くなりだしたのは、もうかれこれひと月以上前か。当初は自分でいろいろ修復をとやってはみたが、やはりうまくゆかず、最終的に故障とわかったのでメーカーに修理を頼んだ。

このパソコン、購入後3年目くらいに一度目のダウン。“三年で故障なの”とがっかりしたがメーカー側責任の欠陥品(リコール対象)とわかり無償修理に。この時は、電話連絡→引き取り→修理→配送と4日間で戻ってきてびっくり。当初は欠陥品?を売りつけたメーカーを恨んだが、この対応の早さに感謝したくらいだった。

…が、しかしだ。今回はさんざん「修理より買換えの方が…」とメーカーにいわれ、迷ったあげくの修理の選択だった。7年も経っているのに買換えをしない、メーカーにしてはあんまり“いい客ではない”のでわざと遅らせた?ー まあ、そんなことはないと思うが、ほんまに対応の遅さ、悪さに腹がっ立った。

きょう、久しぶりにMyパソコンと対面し、無事に動いてくれているのを見ていると、なんか病気して入院していたわが子が家に戻ってきたようにうれしい。
今度の修理で、あと何年動いてくれるかわからないが、もう少しオレと付き合ってくれよ。