風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

NHK やっぱりおかしい?

2014-05-31 | 社会
NHK総合(ch2)に「週刊ニュース深読み」という番組があります。(毎週土曜日午前8:15~午前9:30(75分))
タイトルの通り、放送日前日までの1週間の大きなニュースを取り上げて、内容を「深読み」するものです。
番組の時間割は、8:15「週刊ニュースコーナー」・8:43頃「気象情報」・8:45頃「深読みコーナー」となっています。

観ていた私としては、21日の「福井地裁の関西電力大飯原発3号機、4号機の再稼働を差し止める判決」がどのように解説されるか注目したのですが「最初のニュースコーナー」でも「深読みコーナー」でもまったく取り上げられなかったのです。

いうまでもなく、過酷な原発事故を経験した日本が、今後どのように原発に立ち向かうかは国と国民の現在と将来にとって最大の課題であるはずです。
未だに福島第一原発事故の原因も解明されていない中、電力会社と安倍政権が再稼働に突っ走っていることに真っ向から立ち向かい、原発の再稼働より、「人格権」、人間の生存権を何よりも優先すべきとした画期的な判決が下されたのです。
これが国民にとって「大きなニュース」であることは、原発再稼働についての考えが違っても、誰もが認めることではないでしょうか。

NHKの「判決」についての報道は判決当日も小さかったし、その後の報道もほとんどありません。あえていえば、判決の影響を「無視」ないし、極力「小さく」しようとしているのではと思ってしまいます。この件に関しては、若干の違いはありますが、民放の報道においても同じような状況です。
「政府が右というものを、左という訳にはいかない」と述べた会長、「公共放送の会長にふさわしくない」「辞任を」と大きな批判を受けながら、居座りつづけていることなどが影響しているのではととても気になります。

安倍首相は、メディア「囲い込み戦略」を特に重視していて、メディア関係者との会食を頻繁に行っています。それも、靖国参拝・消費税引き上げ・集団的自衛権行使検討など、重要な政策を発表したその夜にです。もちろん、NHKも例外でなく、会長や解説委員などが参加しています。

NHKニュースをよく観る方は、安倍首相が右手を挙げてテレビ目線で早足で官邸の中を移動する姿を、ほとんど毎日、何度も見せつけられ、すでにあの映像が目に焼き付いていませんか。
安倍政権の暮し壊し、憲法壊し、雇用壊しなどの暴走政治には批判的な報道をせず、もっぱら、国民のために「精力的に働いている」ということを印象づけるための戦略として、NHKはあの映像を意識的に流しているのではないかと私は思っています。

いま、国民の一人一人がNHKの「安倍政権の提灯持ち」的な報道に警鐘を鳴らし、厳しく監視していくことが必要だと感じています。
今回の件でも、視聴料を支払っている者として番組宛にメールで厳しい「意見」をしました。

戦争する国にさせない!

2014-05-27 | 社会
20140526高槻平和デモ


私の街、高槻市と島本町合同で「集団的自衛権容認」反対、憲法9条守れと雨をついて集会とデモ行進(主催・「秘密保護法案を廃案に!」高槻・島本実行委員会)が行われました。この集会は、前回の「秘密保護法」反対集会に続くものです。
集会には、府会議員1人、党派を超えた高槻市会議員8人、島本町会議員5人も参加され、「憲法の歯止めを外し、日本をアメリカと海外で戦争する国にしてはならない」などの熱い訴えがありました。
デモ行進でのシュプレヒコールは、商店の人や通行する人にも大いにアピールするものになりました。
草の根から、〝憲法解釈変えての集団的自衛権行使反対〟〝憲法9条守れ〟の声を上げていきましょう。

カジノで民富み、国栄えるか

2014-05-27 | 社会
                 ※上の表(写真)は「しんぶん赤旗」4/29付より

日本共産党、社民党以外のすべての党の議員によって、賭博場・カジノを開設することを合法化する法案が提出されようとしています。
大阪では、維新の会の松井知事や橋下市長などが、大阪湾の夢洲(ゆめしま)に賭博特区を作り、ラスベガスなどに匹敵するアジア最大のカジノ施設を呼び込むといっています。

いうまでもなく、日本は刑罰の規定で賭博は禁止されています。ただ、競馬や競輪など6種類の公営賭博が特例として、パチンコなども「遊戯」ということで認められています。現在、日本の国民が国内の賭博で「負ける」額は年間5兆6000億円にもなっています。

賭博問題については1950年に最高裁判例があり、そこには、「勤労など正当な原因によらず、単なる偶然の事情によって財物を手にする思いがけない幸運を得ようと争うことは、国民を怠け者の浪費家にし、健康で文化的な社会の基礎になる『勤労の美風』を害するばかりか、副次的な犯罪を誘発し、国民経済の機能に重大な障害を与える恐れがある」と書かれています。
ギャンブルが引き起こすマイナスは経済的、社会的な問題にとどまらず、精神的問題として世界保健機関(WHO)によっても精神疾患と公認され、その対策と回復が世界的な課題になっています。

諸外国と日本のギャンブル依存症について比較研究した厚生労働省の資料があります。(上の表を参照)
これを見ると、他国ではおおむね1%台にとどまるギャンブル依存による有病率が、日本では成人男性の9.6%、女性でも1.6%、全体平均で5.6%です。人口から推計すれば患者は約560万人というショッキングな数字になります。
現在、国(厚生労働省)は、すべて「自己責任」と放置して、何の対策も行っていません。

橋下市長などカジノ誘致派は、「カジノを誘致すれば、世界から多くの金持ちが集まり経済が活性化する」といいますが、これ以上、人を狂わせる賭博を増やして、何が「経済活性化」かと言いたい。
日本は世界でも最悪のギャンブル依存症大国。カジノを解禁して、これ以上依存症を増やすなどとんでもないことです。
※ギャンブル依存症について詳しく知りたい方はここをご覧ください。
※「カジノ問題を考える大阪ネットワーク」のサイト(FB)はここです。

五月のバラ

2014-05-24 | 日常
夕方から大阪市内へ行く用事がありましたので、少し早い目に出かけ「中之島バラ園」に寄りました。
バラ園は中之島公園内にあり、北側を流れる堂島川と南側の土佐堀川に挟まれたところです。
大阪市が管理しているのですが、園を囲っているわけでもないし24時間解放されています。もちろん無料です。
ここは、以前にも自転車で何回か行ったことがあるのですが、ここ2、3年はご無沙汰していました。

着いたのは5時前、陽が少し西に傾きだしていて、高いビルの影が川面に長く伸びていました。
バラは花の女王。やはりいつ観てもその艶やかさに魅了されます。
色とりどりに咲くバラの中に立つと、美しい女性に囲まれているような感じになってくるのが不思議です。

  
   
※写真はクリックすると拡大します

何枚か写真を撮った後、バラ園のすぐ隣の堂島川沿いにレストランがあったのでここでしばし休憩しました。
青い空に聳えるビル、川面を行き交う遊覧船、夕陽に映えるバラ、そして冷えたビール・・・とてもいい雰囲気だったのですが、最高のシュチュエーションにはもう一つ足りないものが・・・。

まあ、それはさておいて久々に大都会の優雅な夕暮れを楽しむことができました。
もう少しゆっくりしたかったのですが次の予定の時間が迫ってきました。ビルの谷間に沈んでいく西陽に後ろ髪を引かれる思いで公園を後にしました。

大飯原発判決

2014-05-22 | 社会

福井県大飯原発3、4号機の運転差し止めを求めた住民訴訟で、福井地裁は、関西電力に対し再稼働を認めない判決を出した。
各紙が報道する「判決要旨」から、その核心部分を紹介します。(安全にかかわる技術部分を除いています)

【冒頭文より】
「ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体やその生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、その被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められて然(しか)るべきである」

【発電事業と人格権についてについて】
「原発は社会的に重要な機能を営むものだが、法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由に属し、憲法上、人格権の中核部分よりも劣る。人格権が極めて広範に奪われる危険を抽象的にでもはらむ経済活動は、少なくとも、具体的危険性が万一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然だ」

【関電側の「再稼働が電力供給を安定させ、コスト低減につながる」について】
「運転停止で多額の貿易赤字が出たとしても国富の流出や喪失というべきではない。豊かな国土とそこに根を下ろした国民の生活を取り戻せなくなることが国富の喪失だ」」「人の生存そのものにかかわる権利と、電気代の高い低いを同列に論じること自体、法的に許されない」

【関電側の「火力発電に比して原発は環境汚染を減らせる」について】
「被告は、原発の稼働が二酸化炭素排出削減に資するもので環境面で優れている旨主張するが、ひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染はすさまじい。福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、環境問題を原発の運転継続の根拠とするのは甚だしい筋違いだ」

【原発再稼働の司法判断について】
「原子力発電技術の危険性の本質と、それがもたらす被害の大きさは福島原発事故で明らかになった。本件訴訟では、本件原発でそのような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるかが判断の対象とされるべきで、福島原発事故後、この判断を避けるのは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しい」
※判決文の全文はここから。