風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

別れは寂しいよ

2008-10-28 | 趣味
 
 お前とは暑かった夏の間しばらく無沙汰していた。今日は昼から予定もなく、天気も良かったので久しぶりに俺に付き合わせた。

 山沿いの道をしばらく走った。今年は秋になってからも夏日が続いたせいか、多くの木々の紅葉はまだまだという感じだ。川沿いの道に出たら西からの冷たい風がススキの穂を揺らしていた。今日は気持ちがいいだろう。

 他人様の物置からお前が初めて俺の家に来た時は、大型ゴミにでも出そうかと思ったくらい埃だらけ錆びだらけだった。あまりにも可哀想だったので、俺が少しばかり手を掛けてメンテナンスをしてやった。あれから俺とお前の付き合いが始まったのだ。

 あれからもう10年近くなる。酷暑の時も雪がちらつく時でも文句ひとついわず本当によく走ってくれたが、最近お前もだいぶガタが来たようだ。もう少し付き合ってもらいたいと思っていたが、メンテナンスをするにも年代物でもう部品がなかなか手に入らなくなってきたのだ。

 残念だがそろそろお前とサヨナラする時が来たようだ。今日は記念にお前の最後の雄姿を写真に撮ってやろう。

 長く俺を楽しませてくれてありがとうよ。

生い立ちの景色⑦ アルミの弁当箱

2008-10-24 | 生い立ちの景色
1951年11月。5歳の秋。

 朝晩だいぶ寒くなってきた。田んぼでは刈り取った稲株から新しい芽が出てきている。

 今日もおっ母は5時半起きだ。俺が起きたら二升炊きの釜から蓋が押し上げられるように湯気が出ていた。かまどの横のかんてきにかけられた早鍋からはいつものようにじゃが芋と玉葱の入った味噌汁の匂いがしていた。

 おっ母はいつも弁当を3つ作る。炊き上がったら上の方の麦を避けて下の米飯を弁当に入れている。世間体を気にしてか子を思う気持ちからか、俺は一度もこのことについておっ母に理由を聞いたことはなかった。

 7時、キョウ子姉やんがみんなと学校へ。俺も小さな風呂敷に包んだ弁当を腰に括り付けて登校?の準備だ。
 「タカシが来たらいや!」とキョウ子姉やん。おっ母は「いいやないか。勝手に行って勝手に帰ってくるんやから」といった。俺は登校するみんなの一番後ろについて歩いた。もちろん、俺の入学は来年だ。

 早足で1時間、学校に着くとみんなは校舎へ。俺は校庭の横を回って裏山の一乗寺の釣鐘堂のところに行った。ここからはすぐ下に校庭と教室がよく見える。
 授業が始まると暇なので、境内に流れる谷川で蟹を捕るなどして遊んでいる。休憩時間になるとみんなが教室から出てくるので俺も校庭に降りていって一緒に遊んだ。

 やっと昼だ。弁当の時間だ。風呂敷を解き新聞紙に包んだアルミの弁当箱を取り出し蓋を開けた。箸が折れるほどぎっしりと詰まったご飯の真ん中に塩いっぱいの梅干が入っていた。南瓜と竹輪の炊いたおかずの汁でご飯の半分くらいが茶色くなっていた。そんなことはどうでもいい、俺は一気に食った。うまかった。

 終りの鐘が鳴り、みんな教室から出てきた。俺は校門ところまで走っていってみんなの後ろについて家への帰り道を歩いた。

 あちこちの田んぼから籾殻を燻べる煙が立ち昇っている。傍では秋の取入れ時に忙しくしていた人たちが立ち話をしていた。

トレードマーク

2008-10-20 | わんちゃん
             (おさげのユキちゃん)

 おすまし顔のユキちゃんで~す。お見合い用の写真ではないですよ。ワン!
 おさげは小さい頃からうちのトレードマークです。きっかけは耳の毛が目に入りそうになるので、おばちゃんがしてくれました。

 最初は高校生のお姉ちゃんがしているような可愛いのをしていましたが、ユキがプルプルと頭を振るとすぐ取れちゃってどこかへ飛んでいったので、最近は色付きの長いゴム(直径2~3ミリ)を切って輪っかにしたものを使っています。(おっちゃんが難儀して作ってくれています)

 毎朝、耳の毛のブラッシングとゴム止めをしてからおっちゃんと散歩に出かけます。
 近所の人や散歩で出会う人から、“おさげのユキちゃん”と可愛がってもらっています。ワン! 

泥棒に尻尾を振る?

2008-10-20 | 日常
 知人宅が空き巣被害をうけた。4~5時間留守にしている間に。帰宅すると家の裏のガラス戸が割られていて、箪笥など家中の家具の引き出しが開けられていて中のものが散乱していたという。

 近所でも、ご夫婦で親戚の法事に出かけているうちに、もう一軒は夕方から仕事に行かれた奥さんが9時頃帰ってきたらガラス戸が割られていて…ということもあった。
 3年くらい前には親戚が、葬儀で家族全員が会場へ行っている間に入られるということもあった。

 警察がいうには、最近の空き巣は狙いをつけた家の留守になる曜日、時間、隣近所の動向などを事前に綿密な調査をおこなって犯行に及ぶという。車やバイク・自転車の有無、電話での留守確認、インターホンを押しての飼い犬の状況までも。

いずれにしても、みなさん被害に遭わないよう気をつけましょう。

 それにしても、ほとんど吠えず人を見たら愛想をふりまいている我が家のユキちゃん、いざという時役に立つのか?まさか泥棒に尻尾を振って…はないと思うが。少しどころか、大いに心配だ。

風が吹けば桶屋が…

2008-10-15 | 社会
ニュースを見ていたら、政府が景気が悪くなってきたので、「総合経済対策」とやらの一つとして、高速道路の午前0時~午前4時までの深夜料金を値下げするという。

昨今、ガソリンや食料品など相次ぐ値上げの中で値下げとはうれしいことだが、ほんとうに喜んでいいのか。

みなさん、深夜に高速道路走りますか?まあ、たまには走ることもあるでしょうが、もっぱらトラックばかりですよ。
割引が始まるのを、高速道路の入り口で待っていて、0時の時報と同時に爆音を響かせ一斉にゲートを潜り抜けて行く。みんなが寝静まっている時間に。

友人の息子さんがこの仕事をやっていたが、ここのところの、燃料代の高騰によってとても採算が取れずやめたという。「昼に寝て、深夜ばかり走っていると家族とも口を利く機会が減るし、体ももたない。挙句の果てに、睡眠不足や過労で事故を起こしてしまったら元も子もない」という。

最近、技術的に深夜労働の必要がないのに、減価償却を早くするため(要するに利益を上げるため)夜も昼も働かせる企業が増えている。
家族の幸せや健康まで犠牲にして働いているトラック運転手にもっと深夜に働けということか。

値下げしたら国民の人気が、支持率が上がる。そんなことを考えているやつがいたら水でもぶっ掛けてやりたいものだ。

※おっちゃん、ほどほどにしとかんと。あんまり吠えすぎたら体に悪いで。ワン!