風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

勝負に出た?友人S

2009-03-25 | 社会
 長年の友人であり、ブックマークに貼り付けている蕎麦処「ちしゃの木庵」の庵主であるSが、わが町の町長選挙(4月12日投票)に急遽立候補することになった。

 1昨年3月末で町役場を定年退職して、奥さんの故郷で開業してそば屋のオヤジになったばかりなのに…。これまでは労働運動などで、表にあまり出ない仕事をやってきたSだが、人生最後の大勝負?に出た。
 
 Sは、役場の仕事をどんどん民間委託し、“本来の仕事を放棄するような今の行政は許せない”“子供やお年寄りが元気に暮らせる町”“文化や伝統、環境を大事にした町づくりを”そんな公約を掲げた。

いつも明るく楽天的なSだけど、「立候補を決意した」といった時の彼の目はいつになく鋭く、俺はそんなSの強い思いを聞き鳥肌が立つ思いだった。とはいっても、彼のこと、きっと楽しい選挙になるだろう。

 頑張って、勝利して、春を迎えたいと俺も決意している。
 そんな訳で、ここしばらくは選挙応援で忙しくなり、ブログの更新は滞るかもしれません。お許しください。 

 今日もこれから応援に行ってきま~す。

早春の宵の弦楽四重奏

2009-03-16 | 社会
昨夜、“反貧困・雇用とくらし守れ”集会があり、オープニングに大阪センチュリー楽団有志の演奏があった。演奏といっても、ヴァイオリン三人、チェロ一人、女性だけの弦楽四重奏だった。 

最初は、「さくら」「春が来た」をヴィバルディの「四季」風にアレンジした演奏だった。ヴィバルディの「四季」は俺が若い時に最初に買ったクラシックのレコードだ。よく聴いていた頃を懐かしく思い出した。

この二曲の演奏が終わったところで、楽団の人からの訴えがあった。関西地方の方だったら知っておられる方も多いと思いますが、橋下大阪府知事がこのセンチュリー楽団への補助金をこれまでの4億円から今年度は1億1千万円に大削減するということについてだった。

「これまで儲けることだけでなく、皆さんに喜んでもらうことを考えて演奏活動をすることができた」「これからは、儲かる仕事、儲けるための演奏だけをやらなくてはならない」「私たちが赤字を作っているのではない」「私たちは人々の心を豊かにする仕事・演奏がしたいのです。皆さんのために働きたいのです…」という、演奏家としての心からの訴えだった。

会場に集まったみんなは、この訴えに大きな拍手で応えた。
後半の演奏が始まった。「ドレミの歌」、そして最後に「早春賦」だった。楽器のことはよくわからない俺だが、途中、映画「おくりびと」で有名?になったチェロの独奏のところがあった。伸びやかなヴァイオリンと低く響くチェロの音色のコラボレーションが何んとも心地よかった。

“財政が厳しいから”と福祉や文化の予算を削って大型開発を続け、財界本位の「行財政改革」をすすめる橋下知事よ、ヴァイオリンやチェロの演奏を聴いて頭を冷やせ。人の生活には奪ってはならないものがあるのだ。

大阪センチュリー楽団有志の皆さん今宵はありがとう。俺たちも橋下知事の文化予算削減に反対していっしょにがんばるよ。

お前のせいで…

2009-03-11 | 日常
昨年までは花粉症と無縁だったのに、ここ1週間くらい前から鼻ズルズル、くしゃみ連発、目ショボショボの典型的な花粉症の症状が出てきた。

人生60数年で初めての経験だ。今までは、大きなマスクをした人、頻りに鼻をかんでいる人などを見かけても他人事だったのに…。花粉症の先輩に聞いても、決定的な治療方法はないという。

これまではテニスやサイクリングなど野外遊びが多かったのに全然平気だった。どうして今頃になって発症したのか。退職してから外に出ることが多くなったからなのか、食事のせいで体質が変わったからなのか、自分では思い当たる節がない。

あッ、そうだ!あれでは?
去年までと大きく変わったことが一つある。寒くなってからユキの起床時間がだんだん遅くなってきている。去年までは、8時くらいだったのに、ここのところ9時を過ぎることも度々で、放っておいたら10時を過ぎることも。

実は今日、事情があって自分から起きてくるまで放っておいたら12時を過ぎてもまだスヤスヤおやすみだ。12時30分になって起こしたが寝ぼけ眼。もし起こさなかったら、1時、いや2時までも…。

要するに、ユキの散歩の出発時間が遅くなり、花粉がブワーッといっぱい飛び回っている時間帯になったからだ。

ユキにいってやった。「明日からもう少し早起きしろよ」と。いったことがわかったのかどうかわからないが、俺の顔を見て尻尾を振った。

俺の体はヒートした

2009-03-09 | 社会
在職時の後輩だったMさんに、「その後お元気ですか」と、久しぶりの電話をした。Mさんの第一声は、「またリストラですわ。不安で不安!」というものだった。

先月、俺が44年お世話になったパナソニックが1万5000人のリストラを発表し、すでに一部の事業所で「早期退職」が始まっている。俺の在職中にも2度、退職後に1度のリストラがあった。それによって勤続10年以上ー59歳未満を対象に数万人の社員が不本意に職場を追われた。

Mさんの話はつづく。「これまでの2度のリストラ時の『面談』は本当にひどかった。人権を無視したようなことを言われ、しつこく退職を迫られた。今回、また同じようなことががあれば、もう耐え切れないかも…」。

それだけではないという。「前回のリストラ後、私は毎年給料を下げられてきた。その額は3年間で3万5000円にもなる」。また、「職場で仕事のことで罵声を浴びせられたりもしている」と。「生活のことや年金のことを考えると、まだ辞められないし、辞めたくない。どうしたらいいですか。」という。

受話口からの切羽詰った彼の声を聞いているうちに、働くのものをモノのように使い捨てる大企業の非情なリストラに腹の底から怒りがこみ上げてきて、俺の声も震えた。

Mさんに「退職強要面談」への対処の仕方などをアドバイスし、「何かあったら、いつでも連絡してください」といって激励した。彼の「頑張ります。今日はありがとう」の、言葉を最後に受話器を置いた。

どれくらいの時間話しをしていたのだろう。そんなに長くはなかった筈なのに、ヒートした俺の体は電話を切った後も暫く収まらなかった。

そば屋のオヤジ

2009-03-07 | 日常
昨年、地方公務員を定年退職した友人のSさんが、奥さんの郷の、京都府南丹市美山町に手打ち蕎麦処“ちしゃの木庵”をオープンした。店のキャッチフレーズは“おいしいコーヒーと 地元産手打ち蕎麦処”だ。

長年の夢だったらしく、定年前から畑を買って?、自分でソバを作り、蕎麦打ちの勉強もするなど、着々と準備をすすめていたらしい。

南丹市美山といえば、京都市内から若狭の日本海へ抜ける途中の山深の中、「萱葺きの里」といわれ、春から秋には訪れる人も多いが、冬季は雪が多く、訪れる人も少ない。そんなことで、今は「冬季休業中」だそうだ。

先日、彼が打った蕎麦を頂いた。何でも、「昨晩、酒を飲みながら打った」らしく、どうりで、太いのやら細いのやら、短く切れたのやらが…。「見てくれが悪いが、味は大丈夫」ということだった。

彼らしく、わざわざ「蕎麦の食べ方(ゆで方)」の処方箋のプリントも付けていてくれて、その通りに茹でて夕食に賞味した。
何ともいえない、素朴な味で、とても美味しかった。

彼は現在帰郷し、蕎麦打ちの腕を上げるために京都市内のそば屋に通って修行に励んでいて、今春のオープンに備えているという。今年からは、つい先ごろ定年退職された奥さんも手伝いに行くらしい。

在職中は、労働運動などでがんばってきた彼。その志は失わず、新たな夢に向かって歩みだした彼に拍手を送ろう。

※彼のブログ「芦生での生活」も見てやってください。