私のサイクリングの定番コースは、島本町→鵜殿のヨシ原→淀川右岸河川敷道→枚方大橋を渡り→淀川左岸本流沿い道→楠葉(旧京街道)→八幡市橋本→八幡背割り堤→天王山大橋→桂川右岸→島本町で、ヨシ原や淀川の流れを見ながらのんびりと走るのが自分流。
このコースで、必ず通るところが八幡市橋本の旧遊郭街。その昔、ここでは勤王の志士も新撰組も仲良く遊んだという伝えもあるところ。
伏見と大阪を結ぶ京街道には、他に、伏見の中書島、枚方の桜新地にも遊郭があり、ここには対岸の山崎(水無瀬川河口)とを結ぶ渡し舟があった。
昭和32年(1957年)に売春防止法が成立し、昭和33年4月1日の同法の施行と共に公娼地域としての遊廓の歴史は完全に幕を閉じた。
10年前くらいまでは中書島や枚方にも、当時を偲ばせる建家が数軒ほど残っていたが、今ではほとんど見なくなった。その点、橋本には、年々少なくなってきているとはいえ、当時のままの建物(内部は居住用に造作されている)が多く残されいる。
個人的には、歴史的な建物として、街並みをこのまま残してほしいと思うが、現在では、それぞれが住宅として使用され建物もだいぶ老朽化しているのでそうはいかないだろう。難しい問題だ。

右側が京阪橋本駅で左が旧遊郭建屋

駅前の洋食屋「やをりき」懐かしいアサヒスタイニーの看板が

番屋(当時、ここで働く人の管理や交流の場として使われた)

裏口(勝手口)のひさしも銅板を使った豪華な造りに

一部改造された家もあるが当時の街並みが残る