山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

手作りこんにゃく

2008-02-05 | 山里
手作りという言葉はいつのまにか「誰か知らない人が作ったもの」という意味に変わっていて、それが人でなく大型の機械である場合も多い。
どうしてそんなに無節操に「手作り」を標榜するのが許されるのだろうか。
そういうのは詐称に入らないのか。
今回のCOOPの手作り餃子は中国の工場で作っているのに
それに「手作り」とネーミングすることに、心はいたまないのだろうか。
今に始まったことではなく、手作りとかかれた大量生産品は以前から多くて
出会うたびに当惑し、手作りって何?と考え込むことになる。

でも日曜日の栃久保のこんにゃくは、紛れも無い手作り。こんにゃく芋も、灰汁を作るわらも栃久保産。そして、「手」で作ったのだから。

4キロ弱の芋から120個ものこんにゃくができた。

写真は、ミキサーで粉砕したこんにゃく芋を練るおばあちゃんたちと、ときどき灰汁を投入するアンドー君。

昨日の参加者は、Iターンの若い夫婦Sさんと、学生のE子ちゃん、少し離れた地元の24歳アンドー君でした。
熊本のサワハタさんも途中まで見学されました。

おばあちゃんたちの元気さには負けそうでした。
皆さんびっくりするぐらい頭の回転も速いのです。
スゴイ……

山里の行事はたびたびやってきたけど、こんなにちゃきちゃき進んだのは初めて。
どうもおっちゃんたちよりばあちゃんの方が段取りとかいいみたいです。
何というか、おばあちゃん同士の協力体制・結束がすごいですね。みんなが一方向に向かってやってるからどんどんはかどる。
おっちゃんたちは、それぞれ自分のやりたいことがあって、我が道を行かれます。

ただ、2日の坂折の炭窯の窯明けのときも思ったけれど、山里では誰かが綿密な計画を立ててそれを紙に書いて配ったりしなくても、みんなが自分の役割を感じ取り、勝手に動いているようにみえて、うまく仕事を回している。黙っていながら見事に仕事が進んでいく。
そういうのは、山里力だなぁと思う。