山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

展葉のち太陽光発糖 マムシグサとヤマウルシ

2021-06-07 | 植物

オオマムシグサ Arisaema takedae Makino  

テンナンショウ属 サトイモ科(2021年6月中津川市)

 

オオマムシグサの葉が開いた姿が上から見たら意外とかわいい。

なかなか上から見る機会がなかったので気づかなかった。

植物は太陽光を浴びたら葉緑素の働きによって糖を生産している。

光を効率よく取り入れるために、複数の葉を面的に広げることが多い。樹木だと一枝全体が上向きや横向きの面を作っているのをよく見る。

そして、葉が重なり合ったら無駄が出るので、なるべく重ならないように。人間も梅干を干したり洗濯物を干したりするときは重ならないようにする。

ヤマウルシ Rhus trichocarpa  ウルシ属 ウルシ科(2021年6月中津川市)

ヤマウルシっていうのは本当に葉が端正できれいなもので、幼木があるとすぐに撮ってしまう。これが紅葉するとまたきれいなのだけど。今の時期でも葉軸の赤と葉の緑の補色の組み合わせに正統派の美みたいなものを感じる。

中心から周りに向かって丸く葉を拡げていて、中心部分は重なりをうまく避けるように(ということを狙っているのかどうかは知らないけど)葉(小葉)が小さくなっている。

周りをとりまいているのはダンコウバイの葉。

なんてきれいなの!

 

さて、オオマムシグサ。林の中にすっくと立っていた。その姿はバレリーナというか片脚立ちのタンチョウ鶴というか。マムシグサは曲がらない。いつも真っ直ぐだ。これがこの植物の一番の特徴だろう。

マムシグサ(テンナンショウ)は種類が多いけど *(先日の記事)マムシグサも立派に 

うちのあたりで一番よく見かけるのはこのオオマムシグサ。ときどきスルガテンナンショウ。

オオマムシグサ Arisaema takedae Makino  

テンナンショウ属 サトイモ科(2021年6月中津川市)

オオマムシグサは舌みたいなのが上から垂れ下がり、またその部分が長くて、濃い紫茶色に薄緑の縞が入る。中の棍棒は全体赤紫茶色で上の方が太くなっているけど玉にはならない。