山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

街の植物観察

2007-12-14 | 植物
昨日は月に1度の街の植物観察デーでした。
また、鶴舞公園で行いました。

先月見たメマツヨイグサのロゼットが、ますます勢いづいて広がっていました。
よくもあんなに1枚の葉を伸ばせるものです。端から端まで、ロゼットの直径は70センチぐらいありました。

この日の収穫は、セイバンモロコシとコスミレでした。

最初、ヨシそっくりの草が立ち枯れていたのです。
しかし湿地でもないので、不思議でした。
図鑑を調べ、調べ、ヘンだけど、ほかに当てはまるものもないし、
まあヨシかもってとこであきらめよう、と思ったとき
ふとセイバンモロコシのページに目がとまり……

セイバンモロコシの夏姿はとてもよく知っているのですが
今の時期には枯れているので色もなく、思いつかなかったのです。
しかしながら、都会に生えている草だとしたら、まず帰化植物を疑えばいいのですから、もしやと思い、みんなで図鑑を読み込みました。

なぜかこのときはずっとルーペを使わずに調べていたのですが、
あきらめかけたとき、ルーペで果実を見ると、「殻」に細かい毛が密生!
持っていた日本帰化植物写真図鑑(全農教)の巻末の種子の写真一覧で、ばっちり同定できたのです。(この図鑑はスバラシイ! 全農教は植物関係のすごい本たくさん出しています)

こういうときは、「あ~~~っ! あった~!!」
と大声になります。つい。
私、いちおう講師なんですが、受講生の皆さんとレベル変わんないのかい??

それにしても、この講座はいわば植物ド素人の方たちとやっているのですが
それにしてはかなりレベル高いと思います。
花のない草を調べたり、枯れたあとの草を調べたり。それを当然のようにやってるんですから。
皆さんよくついてこられるものです。

この講座で学んでいただいているのは、植物の見方、調べ方と、調べる喜びです。
ルーペ片手に、毛をみたり、ざらつきを見たり、葉鞘を見たり、「のぎ」を見たり、雄しべと雌しべを見たり。
みなさん必死で持っている図鑑を読み込んでいます。
そんな風に左脳を使っていますが、
花をルーペで見たときの感動は、「うわ~っ! かわいい~」の声で表現されます。

12月だというのに、イヌホウズキはいまだ満開状態に咲き誇り、
何より小さなコスミレが咲いていたのに感激。
コハコベも咲いていました。
セイヨウタンポポはいっぱい咲いてました。

時間

2007-12-12 | なんとなく報告
時間が常に同じ速さで流れていることは誰も疑わないが、そんなことはどうして断言できるのか、考えてみれば不思議である。
このことは、太陽が毎日同じ速さで運動しているということが前提で、それを基準に割り出したものが時間であるから、時間は同じ速さで流れているということになるのだが、そんなことは確かな証拠などない、というか測りようがないはずである。
速さというもの自体が実は実体のないものだ。
そんなことを言ったら短距離や水泳の選手には怒られてしまうだろうが
時間はそのときそのときで違った流れ方をしている、と言ってはいけない理由は何なのか。

2カ月などという時間は振り返るとあっという間だったように思うが、2カ月前のことは遠いことのように思える。2カ月どころか、2週間前のことすら、遠い昔に思えてしまう。
そうしてみると、今朝起きてご飯を食べたことだって、なんだか遠い。

こんなふうに時間が過ぎていくのは恐ろしい。
忙しくすごした人と、のんびりゆっくりじっくり過ごした人では、
忙しくすごした人のほうが死ぬ前にいい人生を過ごしたと思えるのだろうか。

いずれにしても人のペースを真似することはできないから、考えてもしかたないだろう。
そうはいうものの、最近山にも海にも行けていないことに、乾きを感じてしまう。
でも住んでいるところが山に近いのだから、いいことにしよう。

お米の銘柄表示と、中野方町の農村景観を考える会

2007-12-08 | 山里
恵那市の坂折棚田を含む中野方町が農水省の「景観農業振興地域整備計画」策定のための調査地区になっているということで、それを調査するために催された、住民を集めた会議というのに行ってきた。
私は住民ではないけど、呼んでくれた。呼ばないとうるさいと思われたのかしら……。

この調査地区は今年3件しかないということで、3ヵ年で10件。
そういうものになっていたことは知らなかった。
今年度も残すところあと3カ月半になり、まあ皆さんいろいろ面倒な仕事もやらなきゃならないところまできたようで
自分もそうなのでよく分かります、ハイ。

東京から農水省の人2人、東海農政局の人2人、県の人、市の人と、お役人さん系の皆さんおそろいで。信州大学の木村和弘先生がお話ししてくれました。大学の先生には難しそう系とざっくばらん系がありますが、後者の方で、大変なごみました。
……最近お目にかかる大学の先生はほとんど後者だわ。

景観のことについての会議のはずなんですけど、みんなお米のことをしゃべってた。いいなー。やっぱり日本人はお米です。
お米を作ることについてこんなに熱く語れるなんて、すばらしい!
(私は語れない。ご飯が好きということについては熱く語れる)

それで前から?と思っていたけど知らなかったことに
お米の奨励品種というものがあります。

坂折ではミネアサヒって言えないんだ、とみんな言っていたの
どういう意味かなーと思っていたけれど

坂折棚田では水の冷たい山間地の棚田に適したミネアサヒというのをたくさん作っています。私が日ごろ食べているのも大抵これです。
でも県内では3銘柄しか、お米を売るときに品種表示できない。ミネアサヒは「その他」の米と表示される。

このことをはっきり知ってなかった。ほんと、勉強不足で、山里文化研究所の権威失墜(もともと権威はないので落ちるところもない)。

なんでそんな不条理な決まりがあるのかちょっとだけ調べたところ、
要するに、県では奨励品種しかお米の検査をしないので、検査していないお米は中身がどういうものなのか表示してあげないということらしい。
でもそれって県のご都合でしょう? 消費者としては、表示してほしいわけです。
中野方の人も表示したがってます。

※友人から、行政の悪口は書かないほうが身のためだといわれているが
別に悪口じゃありませんよ、みんないろいろ事情があるからね。
個人のせいじゃないですから。気を悪くしないように。

どうしてもそういう決まりを変えないというなら、もう一つ「自己申告銘柄」って欄を設けて、そこにミネアサヒって書けるようにしてくれないか。
あるいは、検査したくないという理由なら「その他」じゃなくて「多分ミネアサヒ」って書いてくれるとか。

それもだめなら、生産者名をハンドルネームにして鈴村直さんは峰旭って名前でデビューしたらどうでしょう。
お役人さんたちが机の上で考えた決まりには、農民力で対抗しましょう。

というよりも、
赤福の偽装問題で考えられないような厳罰を下したり、安全性や味に問題がないにもかかわらず冷凍したから日付がどうだとか
結果的には消費者に利益をもたらさなかった(と思う)厳密さが肩で風を切っている一方で
検査したくないから表示したくない、という、筋が通っているようないないような
理由で「その他」で十把ひとからげにして、それが当然、という大雑把さに
なんだか頭がくらくらしてしまったのでした。

日本人がよって立つところのお米なのだから、もっとちゃんとしてほしいと思います。

消費者は、県で3品種しか表示してもらえないことに、もっと怒らなければなりません。

森の名手・名人フォーラム 1月12、13日

2007-12-04 | 森林環境教育
表題のフォーラムの案内を紹介します。私自身は主催者ではありませんので
お申し込みの方は以下団体に直接お願いします。


○場所/国立オリンピック記念青少年センター

○第一部「森の名手、名人」のお話や技の実演、学生による活動紹介
○第二部 分科会
 ①「森づくりの未来」浜田久美子
 ②「森と地域の暮らし」結城登美雄
 ③「手業を伝える」塩野米松

主催 共存の森ネットワーク http://www.kyouzon.org

共存の森ネットワーク設立

2007-12-04 | 山里
たいへんだ、たいへんだー、
という感じです。

表題のネットワークが設立されます。
これは、「森の聞き書き甲子園」を運営する団体としてできたもので
理事長は塩野米松さん
副理事長が渋沢寿一さん
理事には結城登美雄さんなどが入っています。

関係団体、興味のある人はネットワークに加入できる。

1月12、13に設立記念フォーラムがあるとのこと。
別記事に案内掲載します。

えな山村塾 参加しませんか

2007-12-04 | 山里
◆◆ えな山村塾への参加のお誘い ◆◆【転送歓迎】071204発
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ほんとうにおいしいものを食べましょう!
野山の恵みに満ちた楽しい山仕事の真髄に触れましょう!
山里の人々と交流しながら、役に立つ意見交換や学び合いをしましょう。
えな山村塾は、岐阜県恵那市の木曽川北(笠周)地域で、森林・農・食を環にして活動し、
山の人も町の人もともに豊かな気持ちになり元気づけられることを目指すものです。
山里で生きる技を掘り起こし学びながら、
最終的には地域が生きる活動に結びつけていこうと考えています。
●3月まで、山里とかかわる多くの行事を行います。お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

えな山村塾は、山里文化研究所が夕立山森林塾、坂折棚田保存会、恵那市と連携して運営します。林野庁

補助事業「平成19年度山村塾事業」の助成を受けています。

【注】以下の日程・内容ともに変更する場合があります。
 最新情報は、以下に掲載しています。
えな山村塾ホームページ http://www.ena-sansonjuku.net/

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【行事案内】
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◆おいしいおにぎりを食べるための営み ○主催/山里文化研究所
かまどで森林と田んぼと食卓がつながります!
焚き火でごはんを炊きます。
お米は地元の棚田米。
そのための「かまど(くど)」を作ります。石も土も木も資源です。

*たきもの作り(炭焼きと併設) 2008年1月19日  
*かまど(くど)づくり 3月1・2日 講師:中津川市の方
*かまど開き(ごはん炊き) 3月2日
*石積み塾(笠置町栃久保)  2月23・24、または 3月8・9
傾斜地の農地に欠かせない石積みをつくります。
 ※おにぎりづくりは4月以降に行う予定。
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◆◆中野方・笠置地区の食と暮らし取材(聞き書き)
土地のお年寄りに山の食べ物のお話を通した暮らしの話を聞き、そのままを文章にまとめます。
小鳥、イノシシ、魚、山菜取りなど、一体何が出てくるか?! 
聞き書きの意義と手法を学んでから、山里に出かけ、各自聞き書きをします。○主催/山里文化研究所

聞き書き塾 12月22、23日 講師:澁澤寿一さん(森の聞き書き甲子園企画運営)
聞き書きに参加する人に研修を行います。
受講後、作品を提出していただき、聞き書き集にまとめます。

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◆森林とかかわり木を生かす営み

*炭焼き 1月12・13(14予備日)、19・20、27 講師:中野方地区の方
○主催/山里文化研究所
 
*「地域材 育てて伐って建てるまで」(仮題)見学ツアー&公開座談会  1月26日
講師:安江銕臣(林業家)、堀尾憲市(建築家)、金子一弘(木材流通業)、
大島光利(奥矢作森林塾代表理事)、
コーディネーター:原島幹典(森林文化アカデミー教授)
○主催/NPO法人夕立山森林塾・山里文化研究所

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●参加費
【A】2007年12月~2008年3月までの通し参加会費 大人5千円、中学生以下無料
   ※一部の参加者限定講座を除き、すべての行事に参加できます。
【B】1日参加 2000円
ただし、A・Bともに材料費、燃料費、宿泊費など実費は別途いただきます。


●応募のしかた
【記載事項】住所、氏名(ふりがな)、年齢、性別、連絡先電話(できるだけ携帯)、
     メールアドレス(ある人のみ)、応募動機
【方法】電子メール、ファクス、ハガキ。
【締め切り】聞き書きのみ 12月11日
 その他、各行事の3日前。ただし先着順で定員になり次第募集終了。

●申し込み先・お問い合わせ先
⇒ 山里文化研究所
〒509-9131 岐阜県中津川市千旦林1522-125メゾンオザワ102
 Tel・Fax(0573)68-6016 携帯090-7615-6396(午前11時~午後9時)
 Eメール:yamazatobunka@feel.ocn.ne.jp 

●活動場所
 岐阜県恵那市 坂折棚田、笠置町など
 岐阜県恵那市は名古屋からJR中央線でわずか1時間ですが、山と川と棚田の美しい山里風景がいくらで

も見られます。特に坂折棚田(日本の棚田百選)、栃久保棚田の石積みは見事です。


※行事が上記より減る場合があります。
※えな山村塾は、山里文化研究所がNPO法人夕立山森林塾・恵那市(林業振興課・農業振興課)・坂折

棚田保存会との連携のもとに活動するものです。
 林野庁補助事業「平成19年度山村塾事業」の助成を受けています。






こなし仕事

2007-12-03 | 山里
「えな山村塾」の企画や広報に先週まで奔走して
積もり積もったこなし仕事をぐったりしつつやっている。
今週後半からはいろいろ作るものを必死で作らないと
どうにもならなくなる。

ときどき少々のムナシサを感じるけれども
動きながら探りながら方向変更しながら
やっていくしか仕方ない。

ときどき自分が恐ろしくバカげた無駄なことをしていると思う。

人生は間違いだらけ。仕事も間違いだらけ。
でも間違えるってことは何か行動しているということの証拠かなー。
来年の今頃、1年前を振り返り、バッカみたい、と思うのかもしれない。
器用貧乏という言葉は私に当てはまる気がする。

人生で、社会で、意味のあることって
一体何なんだろう。
社会で意味のあることなんか、人の評価で変わるのだから
結局自分が一番意味があると思えることをやるしか仕方ないのだろう。

日本と世界の山里を、旅から旅へ、写真を撮って、書いて、伝えていきたいものだ。

※写真は、鈴なりのソヨゴ。今年の豊作ぶりは、少し離れたところからも目立つほど。クリスマスシーズンに赤と緑でかわいい。

恵那・山里の聞き書き 書き手を募集します

2007-12-03 | 山里
  食をとおして山の暮らしを記録する―――
◆◆「恵那・山里の聞き書き」書き手を募集します◆◆
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       【転送歓迎】発信元:山里文化研究所 2007.11.26


●目指すこと/
岐阜県恵那地域を主対象に聞き書きをみんなで行い、聞き書き集にまとめます。

●活動内容/
(1)まず研修「聞き書き塾」で聞き書きの意義や方法を学ぶ(詳細後述)。
(2)各自が話し手のところに出かけていき、取材執筆を行います。
  取材から作品提出まで、編集部がアドバイスします。
  話し手は編集部からご紹介することもできます。
  全体を通じて、渋沢寿一さんの監修を受けます。
 ※今回は〈テーマ〉主に食を通して暮らしを記録
     〈地域〉岐阜県恵那地域中心
  今期終了後、テーマと地域を広げて継続する計画もあります。

●聞き書きとは/
人の話を聞き、それを話し手の言葉のままに文章化します。
このとき、読みやすいように文章を整えます。
一般には、インタビューに出かけ、お話を録音し、
持ち帰って書き起こしてから文章を整理します。
聞き書きで得られるのは文章作品だけでなく、
話し手との交流や、お話を聞くことで自分自身が感動したり、
話し手が元気付けられたりすることです。

●その他/
執筆経験がない方、腕に覚えのない方もぜひチャレンジしてください。
プロのライターの募集ではありません。
仕事の合間、家事の合間の時間をやりくりして、
自らも学ぶことを楽しみながら活動してください。
※手弁当での自主活動です。原稿料は支給しません。

※当事業は、林野庁補助事業「平成19年度山村塾事業」の助成を受けています。

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◆◆恵那・山里の聞き書き執筆者のための研修「聞き書き塾」

2007年12月22日(土)23(日) 於:恵那市共同福祉会館
講師/渋沢寿一さん(NPO法人樹木・環境ネットワーク理事長)

なぜ聞き書きをするのか、何を目指したらいいのか、
何が得られるのか、聞き書きの仕方など、講義・実習
※1日目夜はご自宅で宿題をこなしていただきます。
※受講後、各自聞き書きを行い作品を提出していただきます。

●必要なものなど
録音機(テープレコーダーが最適)が必要。
費用/資料代、講師謝礼、会場費、昼食代として実費4000円申し受けます。

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●主催/山里文化研究所

●応募のしかた
【記載事項】住所、氏名(ふりがな)、年齢、性別、連絡先電話(できるだけ携帯)、
     メールアドレス(ある人のみ)、応募動機、執筆経験有・無、パソコンが使えるか
【方法】電子メール、ファクス、ハガキ。
【締め切り】12月11日必着 応募者多数の場合は選考となり、結果を12月15日までに発表。
※研修には出られないが聞き書き活動に参加したいという方はご相談ください。

●申し込み先・お問い合わせ先
山里文化研究所   http://www.yamazato4.com/
〒509-9131 岐阜県中津川市千旦林1522-125-メゾンオザワ102  Tel・Fax(0573)68-6016
携帯090-7615-6396(午前11時~午後9時) Eメール:yamazatobunka@feel.ocn.ne.jp 
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●渋澤 寿一(しぶさわ じゅいち)さんプロフィール

「森の聞き書き甲子園」を主催。都市と山村の交流、山村同士の交流を目的とした「日本山村会議」、持続可能な地域づくり「岡山県真庭市資源循環協議会」などを手がける。
 NPO法人「樹木・環境ネットワーク協会」理事長
 農学博士
 国学院大学講師
 (財) 水と緑の惑星保全機構 参与

○森の“聞き書き甲子園”
日本全国から選ばれた100人の高校生が「森の名手・名人」を訪ね、知恵や技術、人生そのものを「聞き書き」し、記録する活動。林野庁、文部科学省、(財)国土緑化推進機構と樹木環境ネットワークが主催。関連書籍『森の名人ものがたり』森の“聞き書き甲子園”実行委員会事務局編

●恵那・山里の聞き書きのココロ
山里にはたくさんの知恵があります。
野のもの山のものをとり食材とする暮らしは、
今も恵那地域に息づいています。
今ならまだ、それを受け継ぐことができます。

山の木を伐ったりイノシシをつかまえたりなんてことは、
自分の手ではできないとしても
お話を聞いて記録することならできる、という皆さん、
聞き書きで、山里の暮らしに参加しませんか。
そして、営々と築き上げてきた地域の知恵を、宝物として大切にしませんか。

「食」をとおして暮らしが見えます。
山とのかかわり、男の仕事、女の仕事、家族のありかた、共同体、
料理法、火の使い方、木質燃料の作り方、手わざ、
道具づくり、あそび、まつり、労働……
山里の人とお話をすることで、聞き手も話し手も、触発されます。
お話をする山里の人もどんどん元気になるような聞き書きをしてみませんか。

――――――――――――――――――――――――――――――以上

中野方 不動滝やさいの会のランチ500円

2007-12-03 | 山里
恵那市中野方の農業婦人たちが作っているグループ「不動滝やさいの会」はとても元気です。
恵那インターから木曽川笠置橋を通り白川町に抜ける道沿いに出店があって、野菜や乾物や五平餅やよもぎ餅などを売っている。朴葉寿司やお弁当もここにある。お弁当は500円で、野菜の煮物や和え物、玉子焼きなどを中心にしたすごくおいしいもの。ご飯は味ご飯(五目御飯)と白いご飯と選べる。私は白いご飯派。
このお弁当を、お店の横の「味菜」(あじさい)というコーナーでテーブルに座って食べられる。レストランといってもいいけど、そういう感じではない。

500円のお弁当はコンビニの500円相当のお弁当と比べると、格段にすばらしい。いまどき500円でこんないいお弁当ないわ。
それをこうやってお皿に出して運んでくれる。これにお味噌汁とお茶までついてしまうのである。
本当にこのお値段でやっていけるのかと心配になるぐらい。

とにかく、地元の安心野菜とおいしいお米で、地元のお母さんやおばあさんが、自分の家のおかずのように作ってくれているというのがうれしいではないの。
近くに住んでいたら毎日のように買ってしまうかも。

だから、夕立山森林塾の講座のときも、ここで注文しています。
塾生の皆さんにも喜んでもらっています。
塾生の皆さんは、お弁当持参といってもほとんどがコンビニで買ってこられるので、坂折の行事のときには極力地元のものを買って、味わってもらいたいと思うからです。

この農産物直売所の売上はかなりあるらしい。
というか、田舎の農産物直売所は、どこも売上が大変よいという。

栃久保やら、地域材やら、聞き書きやら

2007-12-02 | 山里
先週後半からまたバタバタとすごした。
栃久保のことは、いずれまた詳しく書きたい。
30日は岐阜県森林文化アカデミー教授の原島さんと打ち合わせ。1月26日に行う木材見学ツアーのことで。
原島さんとは2003年に初めて、日本環境教育フォーラムの講座で清里でお目にかかった。どちらかというと、私が師としていた人の友達、としてみていたのだが、いつしかこんなふうに直接話をするようになった。(そういえば、その2003年の日に、山里文化研究所という名前が始まったのだった。)
とっても気のいい人で親切に教えてくれる。打ち合わせ済んでからも、林業について熱く語ってた。

この日は夕立山森林塾のリーフレットと、奥矢作森林塾のパンフレットの印刷が上がり、ちょっといい気分。
奥矢作まで納入に行った。紅葉が終わりかけだけどそれなりにきれいでした。

先週忙しく立ち回ったので疲れてしまったのか(飲んだからか?)土曜日の午前中は完全ダウンで、午後遅くのこのこと奥矢作のイベントに出かけていったら終わったところだった。どうせ終わりかけなのは分かっていたから、行くのをやめようかと思ったが、キコリンの楽しそうな顔が久しぶりに見られて、ほっとして、来てよかったと思った。
帰りに、「小沢先生を恵那まで送ってくれ」といわれ、はいはい、と応じたら、元林野庁長官ですって……
この人も熱い方で、車の中で40分ぐらいずっとしゃべり続けていた。京都モデルフォレストの話が多かった。森林塾という名前を最初に使ったのは小沢さんだそうです。恐れ入ります。
もう少しましな話し相手ができればと思いましたが、すみません。

その後、聞き書きのことで仲間のユッコさんと打ち合わせ。
まあいろいろ大変だけれども、たいした記録の残っていない恵那地域で、聞き書きは絶対必要なことだという結論。特に図書館司書のユッコさんの話は説得力がある。
この仕事は私たちこそしなければならないのだけど。
体が一つしかなく。

聞き書きをする私と、執筆をする私と、植物をめでている私と、山里都市交流をする私と、遊んでいる私と、5人ほしい。否、できれば、遊んでいる私は3人ほしいので、全部で7人ほしい。

石積みの手入れ 雑草雑木を燃やす

2007-12-02 | 山里
とりのぞいた草木は燃やしました。
こんなふうにして美しい石積みは守られているのです。
見てほめるのは簡単ですが、やはり大変なことです。

でも、こんな行事のときみんなでやるのは楽しくないこともないと思いました。
今度はみんなで押しかけて手伝わせてもらいたいものです。

でも、その前に私自身の家の庭をきれいにしましょうね。

石積みの手入れ 上からも取る

2007-12-02 | 山里
石積みにはしごをかけて手入れしていたかと思ったら、上にまわって切ったりしていました。
この石積みは坂折で一番高さのあるところです。
数年間放ってあったので、結構太い木が生えていました。多くはウツギですが、太いクズやスイカズラのつるがたくさんありました。
飯田さんがはさみで切るのを、私が下から引っ張りました。

石積みの手入れ

2007-12-02 | 山里
この石積み塾で私が気になったのは、飯田さんの動きでした。
飯田さんは、石積みの場所の田んぼの管理人でもありました。
田植えや稲刈りをしたいと、どこかの小中学生が言ってくると、たいてい飯田さんの田んぼでするようになっています。
いろいろお世話をしてくれる人なのです。

みんなが石積みをしている間に、飯田さんは石積みの間に生えている草木を取って手入れを始めました。
私は主催者であり、なかなか石積みには参加できない(参加者の楽しみをとってはいけないので)こともあって、しばらく飯田さんの手伝いをしました。

石積み塾が終わりました。

2007-12-02 | 山里
石積み塾の最後です。3カ所のうち2カ所は完成しました。
この場所は石積みが高いことと、教えてくれた先生が丁寧で、塾生みんなが試行錯誤しながら一生懸命実習したので、時間がかかりました。みんなしっかり身についたと思います。
満足げな顔です。

石積み塾をすると、地域外から習いに来た人は、その石積みに思い出ができ、訪れるたびに、ここは自分が積んだところだと思うことでしょう。
その同じことが、地元の人にもいえるということに、先日栃久保で気づきました。
地元の人も、その石積みを見るたびに、ここはよその地方から来た人と一緒に積んだところだ(積ませてやったところだ?)って、思い出深く思うということです。
その思い出がいいものであることを願います。

坂折棚田・不動滝やさいの会の女性たち

2007-12-02 | 山里
まちこさんも幸子さんも、「不動滝やさいの会」に所属しています。坂折棚田で行事をするときにはいつも食べ物で活躍してくれます。
まちこさんは、数年前までキャリアウーマンだったとのこと。今ではすっかり農業女性です。そうなった経緯をお聞きしましたが、ステキでした。
幸子さんは、鈴村直さんの奥さんです。控えめないい感じです。