行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ヤマエンゴサク

2023-05-10 20:00:27 | 花,植物
公園の山斜面の管理地、
今年もヤマエンゴサクがたくさん花をつけていました。
色形の可愛らしい小さな花と葉に魅せられて、
マクロレンズに付けかえて、何枚か写してみました。


ヤマエンゴサク(山延胡索)。
ケシ科キケマン属の多年草、
本州から九州に分布し、山野の林内に自生します。


花期は4~5月、総状花序に数個の花をつけます。
花冠は一方が唇形に開き、
その反対側がまっすぐに伸びるかやや湾曲した長い筒型の距となります。


花の形は、先日投稿したジロボウエンゴサクによく似ています。
しかし、花の付き方が多少違い、
見慣れてくると区別がついてきます。


ジロボウエンゴサクと同じく、
スプリング・エフェメラルと呼ばれる植物群の一つ、
春、林の木々や草の繁る前に光合成活動を行い、花つけ、
夏前には地上部は姿を消し、地下部だけで来年の春を待ちます。


花色は淡い青紫色から赤紫色まで幅があるとの記載が見られます。
ここの花は咲き始めは淡青紫と淡赤紫の混色、
しばらく経つと青色消え、淡赤紫色になるようです。


花柄基部にあり、
蕾を守る役割の苞葉は先が3-5裂、切れ込みがあり可愛らしい。
ジロボウエンゴサクの苞葉は切れ込みがなく、全縁、
ここでも両者の識別ができます。
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クサイチゴ、ニガイチゴ

2023-05-09 20:00:05 | 花,植物
3月下旬の散歩道のところどころに
クサイチゴとニガイチゴが花をつけていました。


クサイチゴ(草苺)。
名に草がつきますが木本、
バラ科キイチゴ属の落葉小低木です。


全国に広く分布、
山野に普通に自生しています。
3~4月にイチゴの仲間としては大き目の白花をつけます。
果期は5月、果実は集合果で赤熟し、食べられます。


花は5弁花、花の中央に多数の雌蕊、
その周囲にやはり多数の雄蘂が存在感を出しています。
葉は奇数羽状複葉、花枝には3小葉、徒長枝には5小葉がつくそうです。


こちらはニガイチゴ(苦苺)。
バラ科キイチゴ属、山野に生える落葉低木です。
花期は3~4月、直径2~2.5㎝ほどの白色の5弁花をつけます。
花弁は細く、花弁間に隙間があります。


ニガイチゴの名は実に苦味があることに由来し、
別名のゴガツイチゴは果実が5月に果実が赤くなることから。
真っ赤に熟すと美味そうに見えます。
食べられないことはありませんが、後味に苦味が残ります。


茎を数本立てて、高さが1mほどになります。
やや立ち上がり、よく分枝して、先端が枝垂れます。
この枝には小さい葉がつき、葉の上に花を上向きにつけます。
葉は互生、長さ6~10㎝の広卵形で3裂、
切れ込みには変化が多く、深く3裂するものや切れ込みがないものも存在します。
縁には細かい鋸歯があります。


受粉したのでしょうか、子房が赤くなっている花が見られまれました。
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キジムシロとミツバツチグリ

2023-05-08 20:00:10 | 花,植物
3月下旬から4月初旬、
林縁道の枯れ葉の中に黄色の5弁花が咲き始めます。


雨が上がった丘陵道、
ミツバツチグリの花が7、8分と開いていました。
雨に洗われて、黄色と緑がなおさら鮮やかです。


ミツバツチグリ(三葉土栗)。
山野の日当たりのよいところに見られるバラ科キジムシロ属の多年草、
葉が3小葉で、春に黄色の5弁花をつけます。


4月上旬のミツバツチグリ、
たくさんの花がつき、蕾とともに花殻も見られます。


3月下旬、キジムシロ(雉筵)も花をつけていました。
バラ科キジムシロ属の多年草、
花、葉ともに同属のミツバツチグリによく似ています。


名は株が横に広がり、雉が筵にするとの喩えから、
ミツバツチグリに比べて横に成長して花をつけます。
花をバランスよく入れて、
株全体を撮るのはけっこう難しいキジムシロです。


茎につく葉は3小葉のものもあり、
ミツバツチグリと見間違いやすいのですが、
下部の方は小葉が5~9個の奇数羽状複葉、
ここでキジムシロとわかります。


ヘビイチゴの花も撮りました。
ミツバツチグリやキジムシロに比べて花弁間の隙間が広がっています。
また萼片も大きいようです。
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ヤマルリソウ、ネコノメソウ

2023-05-07 20:00:48 | 花,植物
3月末日の薬師池公園にて。
ヤマルリソウが盛り、ネコノメソウにたくさんの種ができていました。


ムラサキ科ヤマルリソウ(山瑠璃草)。
湿り気のある山地や道端などの半日陰となる木陰に生育する多年草、
日本の固有種です。


10日前、3月20日に見たときはまだ咲き始め、
草丈も低く、花数も疎らで、咲き始めの淡赤紫色の花も多く見られました。


葉も多くがロゼット状に広がった根生葉でした。
10日が過ぎ、茎が伸び、根生葉よりも小さな茎葉がつき、
茎の先端に淡青紫色の花を複数つけています。


溝の端にネコノメソウ(猫の目草)が群生し、
美しく、黄色と緑のコントラストを見せていました。
ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草で、別名はミズネコノメソウ。


たくさんの種子ができているネコノメソウがありました。
上部が開いて種子を見せているこの姿が
目を細めた猫の目にたとえて猫の目草の名が付けられたとのことです。


庭の溝地にネコノメソウが群生していた古民家を背景に
ミツバツツジ が美しく咲いていました。
葉よりも先にピンク色の花が開き、春を彩ります。。


アオキが紫褐色の小さな花をつけていました。
中央に太い黄緑色の雌しべ、雌花です。
よく見ると、花の奥に冬に赤く色づいた実がまだ残っています。
ガリア科アオキ(青木)、
山野の林によく自生している雌雄異株の常緑低木です。
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コスミレ、アリアケスミレ

2023-05-06 20:00:51 | 花,植物
昨日に続いて3月下旬の散歩道に見つけたスミレ、
アリアケスミレ、コスミレ、ヒメスミレ、アメリカスミレサイシンを。


バスも通る道ばたの草の中に
あまり見慣れない白いスミレを見つけました。


葉が長楕円状で披針形、葉柄には翼があります。
アリアケスミレです。
花弁は白地に濃紫色の筋が入り、
筋の多さには個体差がかなりあり、
ほぼ白色から全体的には淡い紫色に見えるものまであります。


林縁の畑地横の草原にタチツボスミレではない薄青紫色のスミレを見つけました
葉は長卵形で先がやや尖り、束生しています。
コスミレと思われます。


コスミレは人家近くや山野に見られ、
花は普通淡青紫色だが、白っぽいものから淡紅色まで変化が多く見られます。
花弁は幅が狭く、紫色のすじがあり、側弁はふつう無毛です。


歩道の舗装の割れ目に紫色の小さなスミレの花がありました。
ヒメスミレです。
花は濃い紫色、葉は細長い三角形で鋸歯が目立ちます。


アメリカスミレサイシン。
もともとは園芸用に導入された北米原産のスミレ、
繁殖力が強く、いろんな場所に生えているのを目にします。
スミレサイシン(菫細辛)のように太く発達した地下茎を持つので、
アメリカスミレサイシンの名。
花色は白色、白色と紫の混色などいくつかあるようですが、
この青紫色の花がよく見られます。
側弁には毛が目立ちます。
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ニオイタチツボスミレとタチツボスミレ

2023-05-05 20:00:45 | 花,植物
3月末日、
公園の林床にニオイタチツボスミレが咲き始めていました。


ニオイタチツボスミレ。
日当たりのよい草地や明るい乾いた林下に生えます。
花は濃い紅紫色で花弁は丸くてしっかり、存在感のある菫です。


花期は4-5月、
春、まだ地上茎が伸び出す前に、根出葉の間から花茎を伸ばし、
横向きから俯き気味に花をつけます。


広く分布はしていますが、
タチツボスミレより数はかなり少なく、
その凛とした存在感に鮮やかな濃い紫色の花、
見つけるレンズを向けたくなります。 


葉の様子などタチツボスミレに似ますが、
花色はより濃く鮮やか、花弁が丸くふっくらしており、
花弁間の隙間が少ないのがニオイタチツボスミレです。
また花弁の基部が白く花全体としては中心が白く抜けているように感じられます。


ニオイタチツボスミレの横にアカネスミレが花をつけていました。
青紫色の花色が多いアカネスミレですが、
この個体、花色は濃紅紫色、そして、花弁に丸みがあり、
ニオイタチツボと見間違いそうです。
しかし、側弁の基部に毛が密集しており、葉も長細い。
アカネスミレです。


タチツボスミレ。
日本全国で最もよく見られるスミレ、
スミレの最普通種です。


タチツボスミレ、
丸い葉と立ち上がる茎が特徴、
花色は薄紫がほとんどです。


アカフタチツボスミレ(赤斑立壷菫)も写していました。
葉脈に沿って赤い斑が入るタチツボスミレの品種の一つです。
特に珍しいものではないとのことですが、
普段はスルーしてしまうタチツボスミレの中にもこんなものがあるようです。
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ジロボウエンゴサク、ムラサキケマン

2023-05-04 20:00:26 | 花,植物
3月下旬の林縁道、
ジロボウエンゴサクが何株かまとまって花をつけていました。
そしてよく似たムラサキケマン、シロヤブケマンも見つけました。


今年もそろそろ咲いている頃と、
ジロボウエンゴサクが見られる林縁の小さな崖地をのぞいて見ました。


期待どおり、
何株ものジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)が
紅紫色の細長い可愛らしい花をつけていました。


ジロボウエンゴサクはケシ科キケマン属の多年草。
本州の関東地方以西、四国、九州に分布、
低地から山地の草原、川岸、樹縁などに生育します。


花期は3月下旬ごろから、
春の妖精、スプリング・エフェメラルと呼ばれるものの一つ。
春の短い間だけ地上に姿を現し、
花が終わると地上部は全て枯れ、来年春まで、地下部だけで過ごします。


草丈は10~20cmほどで、
総状花序に2~7個ほど、少数の花をつけます。
花冠は紅紫色で、一方が唇状に開き、その反対側が距となっています。


唇状の花弁に眼のように見える蕊、どこか表情を感じます。
じっと見ていると、花弁が同士で語りあっているように見えてきました。
また、小魚が並んで泳いでいるようでもあります。


すぐ近くにムラサキケマンが咲いていました。
ケシ科ケマン属の越年草です。
日本全国の山野や道端などのやや湿った場所に自生、
花色、花姿ともにジロボウエンゴサクによく似ています。


ジロボウエンゴサクとは違い、一つの花序に多数の花がつきます。
また、個体数が多く、よく目にする草の一つであり、
貴重性、珍しさはなく、
レンズを向けることもあまりありません。


シロヤブケマンも見つけました。
ムラサキケマンの白花品種、
花びらの先端に淡紫色が残ります。
花弁がすべて白色のものもあり、
それはユキヤブケマンと呼ばれるそうです。
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満開のサクラたち

2023-05-03 20:00:25 | 花,植物
開花がとても早かった今年の桜、
3月中に散ってしまうかと思いましたが、
開花後に雨や小寒い日が続き、見頃が長く続きました。
暖かく天気のよかった3月29日、
そんな桜や春景色を楽しみながらの散歩道、
万歩計が1万6千歩を刻んでいました。


出だしは小学校の正門前の桜、
見事な満開姿を見せていました。
35年前の開校時、次男が入学した時にはまだ苗木でした。


学校近くの公園の枝垂れ桜、
青空と白雲を背景にして、
今年は特に色づきがよいように思います。


少し下って、また上って、お寺の枝垂れ桜、
数年前に枝を伐ったようですが、それでも見事です。
天気がまた崩れるのでしょうか、あやしい雲が広がってきました。


青空と雲と寺景色と桜、見事な枝ぶりです。


同じ景色をWBを晴天から曇天に変えて、
花色に少し赤味を足して見ました。


高台に数本が並んだ桜、
満開の花が住宅地を見下ろしていました。


いつのまにか雲が広がり、青空が見えなくなっています。
自宅近くに戻り、中央公園の陸上競技場外周の桜、
WBは曇天にしたままです。
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レンゲソウ、コオニタビラコ、オニタビラコ

2023-05-02 20:00:40 | 花,植物
3月29日の谷戸道散歩、
春田にレンゲソウ、コオニタビラコが咲いていました。


田んぼのほぼ半面をゲンゲが紅色に染めていました。
ゲンゲ(紫雲英)はマメ科ゲンゲ属の越年草、
別名はレンゲソウ(蓮華草)、こちらの方がよく知られた名です。


中国原産、日本には古くに渡来、
昔は水田の緑肥として種が播かれていたようですが、
現在では野生化、水田や休耕田、草地などの湿ったところに、
春、紅紫色の花がところどころに見られます。


あまり見ない蕊を見せている花が見つけました。
その花にミツバチが吸蜜に。
レンゲ蜂蜜、蜂蜜の定番です。


となりの休耕田に小さな黄色の花を見つけました。
キク科コオニタビラコです。


コオニタビラコは春の水田地帯に見られる越年草、
春の七草の一つであるホトケノザはこのコオニタビラコです。
若葉は食べられます。


あぜ道にオニタビラコも咲いていました。
畑地や野原、里山環境によく見られるキク科の越年草です。
春、太めの花茎を直立させ、先方にコオニタビラコに似た黄色の花を多数つけます。


葉から多分ジシバリです。
別名はイワニガナ、キク科ニガナ属の多年草です。
花はタンポポに似ていると書かれますが、
コオニタビラコに似ています。
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サギゴケ、ムラサキサキゴケ、トキワハゼ

2023-05-01 20:00:11 | 鳥と植物
3月29日の谷戸の田んぼ道、
サギゴケ、ムラサキサキゴケそしてトキハハゼ、
よく似た3種が花をつけていました。


3月29日、水田横の草むらに
スギナの中にムラサキサギゴケが咲き始めていました。


水田の畦道にもムラサキサキゴケ、こちらは群落をつくっていました。
ハエドクソウ科の多年草、
別名サギゴケとも呼ばれますが、
本種の白花に限ってサギゴケと呼ぶのが正しいようです。


ムラサキサキゴケとサギゴケが隣接して群生していました。
その境界辺り、両方を入れて写していました。


サギゴケ。
白い花を鷺が飛ぶ姿に見立て、苔のように地を這うので、
サギゴケ(鷺苔)の名が付けられたようです。


4月11日のムラサキサギゴケ、
花数が増え、群落が大きくなっていました。


3月29日、谷戸道にトキワハゼ(常磐爆)の花も見つけました。
ムラサキサギハゼによく似た花です。
ハエドクソウ科の一年草、
名は葉が常にほぼ一年中あって、さらに果実がはぜる様子に由来するとのことです。


トキワハゼ、
ムラサキサキゴケに比べて花が少し小型で薄色、
花弁に丸みがあるように思います。
またムラサキサギゴケは匍匐枝を伸ばして広がりますが、
こちらは匍匐枝を出しません。




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