行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

目覚めの蝶・蜥蜴

2023-05-21 20:00:02 | 動物
4月初旬の晴れ日、
林縁の道や草場に冬眠から目覚めた
ルリタテハ、ヒオドシチョウそしてニホントカゲが春の日を浴びていました。


暖かい春の日に冬眠から目覚めたルリタテハが勢いよく飛び回り、
そして、道にとまることを繰り返していました。
よく見ているととまるのはだいたい同じ場所です。


動かずにそこでカメラを構えて待っていると
予想どおりすぐ近くにとまってくれました。
ルリタテハは成虫越冬するタテハチョウ科の蝶です。
年2~3回の発生、秋に発生したものが越冬します。


やはり4月初旬、
違う場所に同じように砂利道にとまるルリタテハがいました。
翅表は濃い青褐色の地に淡青色の帯、春の日に輝いていました。


林縁の日あたりにヒオドシチョウが
やはり冬眠から目覚め、飛んでとまってを繰り返していました。
やはり成虫越冬するタテハチョウ、
年1回、7月頃成虫が発生とありますので、
10ヵ月ほど成虫で生活することになります。


そのヒオドシチョウ、
花が一つ、ついたタンポポのロゼットにとまりました。
朱色の翅色、道路や土の上にとまるより緑があった方が絵になります。


ニホントカゲも冬眠から目が覚めたようです。
東京で見た個体なので正確にはヒカシニホントカゲです。
近年の遺伝子レベルの検討で西日本に生息しているものがニホントカゲ、
関東など東日本に生息しているものはヒガシニホントカゲとして別種扱いになったようです。
11月ごろ気温が15℃以下になると土に潜り冬眠、4月~5月に地上に姿を現します。


その地上に出てきたばかりのヒガシニホントカゲの成体、
石の割れ目溝に体を半分隠して、動かずにいたので、
レンズ越しににらめっこをしました。
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カリンの花、カイドウの花

2023-05-20 20:00:35 | 花,植物
3月末、カイドウ(海棠)が下向きに花をつけ、
4月初旬、カリン(花梨)が小さな花を上向きに開いていました。


カイドウ(海棠)、
バラ科リンゴ属の落葉中高木です。
花がきれいなのでハナカイドウの別名があり、
花木として、庭木や公園木として植栽されています。


花期は3月~4月、短枝の先に淡紅色の花を4 - 6個垂れ下がって咲かせます。
花は淡紅色で4cmほど、一重から半八重となり、花弁数が5 ~10枚になります。
花柄が長く、長さ3 - 6 cmになります。


4月になり、
近所のカリン(花梨)が小さな淡紅色の5弁花を上向きに開いていました。


カリンはバラ科カリン属、
1属1種の落葉広葉の樹木、
江戸時代に中国から渡来したといわれています。


花は2~3cm ほどと小型ですが、
果実は大きく10~15 cmの楕円形または倒卵形で大型のナシ状果。
10 - 11月に黄色に熟します。


花より少し早く新葉が出ます。
葉は互生、長さ3~8cm の楕円形、
先は尖り基部は円く、葉縁に細鋸歯が見られます。
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ムサシアブミとミミガタテナンショウ

2023-05-19 20:00:06 | 花,植物
4月初旬の薬師池公園、
いつのまにかムサシアブミが地を持ち上げたくさん出ていました。


ムサシアブミ(武蔵鐙)。
サトイモ科テンナンショウ属の多年草、
マムシグサの仲間です。


春、地面から葉柄を2つ立ち上げ、
その葉柄の間から花柄を出し、仏炎苞に包まれた肉穂花序をつけます。


2つの葉柄はほぼ対称形で
葉柄上端に三枚の小葉がつきます。
つまり、葉は3出複葉、その小葉は大きく、鮮やかな緑色です。
また、葉柄が花柄よりも長くなります。


ここ薬師池公園、
春になると、たくさんのムサシアブミが見られます。


武蔵鐙の名は花(仏炎苞)が
武蔵の国で良質なものがつくられていた馬具の鐙に似ていたところから。
分布は関東地方以西、沖縄までと幅広いとのこと、
武蔵の国に多く見られるということでははないようです。


やはり4月上旬の薬師池公園、
同じテンナンショウ属、ミミガタテンナンショウ(耳形天南星)が花柄を伸ばして、
花(仏炎苞)をつけていました。


仏炎苞は長さ13-16cmほど、
黒紫色、紫褐色で白色の縦条が見られます。


ミミガタテンナンショウの名は
仏炎苞の口辺部が耳たぶのように張り出すところから。

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ヒメウズ、セリバヒエンソウ

2023-05-18 20:00:06 | 花,植物
4月初旬の野道に写したヒメウズ(姫烏頭)と
セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)を掲載、
両者ともキンポウゲ科の草本です。


散歩道にヒメウズ(姫烏頭)の小さな花を見つけました。
キンポウゲ科に属する多年草、
人家周辺から山間部の畑地や道端などに広く見られます。


鳥頭(ウズ)とはトリカブトのこと、
葉がトリカブトに似ていて、小さいところから姫烏頭の名があるようです。
しかし、トリカブトの仲間ではなく 、オダマキの仲間になります。
ややうつむいて咲く花はオダマキによく似ます。


花期は3-5月、長さ5~6mmの小さな白い花がうつむいて咲きます。
花弁に見えるのは実は萼片で、楕円形で五枚あります。
本当の花弁は萼片内側にやや黄色みを帯び、筒状に並びます。
長さは2.5mmほど。


草丈は10~30cm、
根出葉は1回3出複葉、小葉はそれぞれ2、3裂しています。
花茎の途中には根出葉に似た茎葉が見られます。
茎葉の基部は茎を抱き、
上に行くにしたがって小さく、幅狭く、葉柄が短くなります。


花茎の先端に若い果実ができている個体がありました。
果実は豆果のように見えますが、袋果です。


この草もキンポウゲ科ということで並べて見ました。
セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)、ヒエンソウ属の越年草です。
芹のような葉、燕が飛んでるような形の花から名がつけられています。


中国原産の越年草、
園芸植物として栽培されていたものが逸出、
東京を中心に増殖しています。
明るい林縁の道ばたなどによく花を見ます。


葉は細かく切れ込み、柔らかく、花も淡紫色で形も可愛らしい。
どこか、貴重な山野草のようでもあります。
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ラショウモンカズラ、カキドオシ

2023-05-16 20:00:13 | 花,植物
ラショウモンカズラとカキドオシ、
昨日につづいて、春のシソ科の花です。


ラショウモンカズラ。
4~5月、山地の林の中や林の縁、山道の道端などに生える多年草。
シソ科らしい花をつけます。


花は紫色で唇形、花冠は長さ4~5cm ほどで、
下唇が発達し、濃い紫色の斑が入ります。


葉は対生で卵円形、
先は尖り、縁には鈍い鋸歯があります。
萼片は濃い赤褐色、花が落ちた後もよく 目立っています。


花は2~3個がまとまりになって、段々につきます。
ラショウモンカズラの名は、
赤褐色の萼片から突き出たふっくらとした花を
羅生門で渡辺綱が切り落とした鬼女の腕に見立てたとのこと。


4月初旬、
ラショウモンカズラと時期を同じくして、
同じシソ科カキドオシ(垣通し)が花をつけます。
葉腋から1本ずつ花茎を伸ばし、 2、3個の花が並びます。
花は20mmほどの唇形、花色は薄い紫から淡紅紫色、
内面には濃紅紫色の斑点が見られます。


原野の草地、野原、土手、道端、畑地のわなどに、ふつうに生えます。
最初の花がつくころは5~ 20cm ほどに直立しますが、
花後は茎が伸張するに従ってつる状になり、地面を這うように長く伸びます。
これが名の由来と思われます。


葉は対生し、長い葉柄がつき、葉身は丸い腎臓形
葉縁にはギザギザの鋸歯が見られます。
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キランソウ、ジュウニヒトエそしてジュウニキランソウ

2023-05-15 20:00:58 | 花,植物
3月下旬から4月上旬の散歩道にて、
キランソウ、ジュウニヒトエそしてジュウニキランソウを写していました。


3月下旬、
まだ他の草が伸びていない道ばたに、
地表を這うように茎を伸ばし、キランソウが濃紫色の花をつけていました。
キランソウ(金瘡小草)、シソ科キランソウ属の多年草、
ジゴクノカマノフタ、どこか恐ろしげな別名があります。


茎は直立せず、地を這うように伸び、
草全体がロゼット状に広がります。
花は小さなの唇形花、上唇は下唇よりも小さく、
茎の先端近くの葉の付け根につきます。


3月末日、
林地の落ち葉の中から葉を出し、茎を伸ばして、
ジュウニヒトエ(十二単)が早くも咲いていました。
キランソウと同属、シソ科キランソウ属の多年草です。


4月4日、
花穂が上に伸び、花数もだいぶ増えて、ジュウニヒトエらしくなっていました。
花が重なって咲く姿を女官が着用する十二単に見立てた命名です。


丘陵地のやや明るい林の中、林縁、草原に生育します。
近くにはアカネスミレやニオイタチツボスミレがちょうど花をつけ、
チゴユリの葉が顔を出しています。
ジュウニヒトエり花は淡紫白色の唇形、
茎の上部に段々と穂状花序を伸ばし、輪生してたくさんの花をつけます。


唇形の花、上唇は浅く2裂して小さく、
下唇は大きく、3裂しています。
上唇、下唇ともに紫色の線が入ります。
この線、淡青紫色と淡赤紫色があるようです。


ジュウニキランソウを見つけました。
ジュウニヒトエとキランソウの種間雑種です。
形態は両種の中間で、
茎はキランソウのように這ってからジュウニヒトエのように立ち上り、
花は淡紫色で、キランソウより薄くジュウニヒトエよりは濃色です。


花色が濃紫色なのでキランソウかと思いましたが
茎が立ち上がっています。
キランソウの性質が強く出たジュウニキランソウと思われます。
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ヤマブキソウ

2023-05-14 20:00:31 | 花,植物
4月上旬、
公園の山裾にヤマブキソウの黄色が目立っていました。


ニリンソウの群生の横に、
今年もヤマブキソウ(山吹草)の黄色の花が咲き出しました(4/4)。
ケシ科ヤマブキソウ属、
山野のやや湿った場所に見られる多年草です。


花色がヤマブキに似て草本なのでヤマブキソウ。
バラ科のヤマブキは木本で5弁花、
ヤマブキソウは草本で4弁花、
花弁の大きさ、花の付き方含めてヤマブキとはだいぶ異なります。


山野の樹林地にしばしば群生し、
4~5月、イチリンソウやニリンソウとほぼ同じ頃、
同じような場所に花開きます。


春先、上部の葉腋に花柄を伸ばし、1~2個の花をつけます。
鮮やかな黄色の花弁に多数の雄蕊が目を引きます。
雌しべは短くあまり目立たないと記載されていますが、
咲き始めの花柱は緑色をしていて目を引きます。
柱頭は黄色で2裂します。


茎は高さ30~40cmとなり、
茎の上部に少数の複葉がつき、その小葉はふつう3個見られます。
根出葉は奇数羽状複葉で長い葉柄があり、
小葉は5~7個で、広卵形または楕円形、
先端が尖り、縁には細かい鋸歯が見られます。


ヤマブキソウの花に小さなバッタがとまっていました。
花が好物、ヤブキリの幼虫です。
そのヤブキリにピントを合わせて、ヤマブキソウを。


近くのたシラユキゲシの花にもヤブキリの幼虫がとまっていました。
シラユキゲシはケシ科の多年草、
別名はスノーポピー、4弁花です。
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イチリンソウ、ニリンソウ

2023-05-13 20:00:55 | 花,植物
今年はイチリンソウの開花が早く、
3月末~4月初旬、ニリンソウと同時に咲いていました。


2023年3月31日の薬師池公園、
早くもイチリンソウが花開いていました。


同日、車で30分ほど、
長池公園にも足を伸ばしました。
ここでもイチリンソウが咲き始めていました。
こちらは花被片(萼片)が淡くピンク色を帯び、より愛らしさを覚えます。


4月6日の薬師池公園、
一週間が過ぎ、たくさんのイチリンソウが咲いていました。


イチリンソウは
春の野山に見られるキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草、
スプリング・エフェメラルと呼ばれる植物の一つです。
花茎の先に花を一輪咲かせることから、イチリンソウ(一輪草)。
花弁はなく、花弁のようにに見えるのは萼片、
萼片は5~6枚で白色、裏面が紅色を帯びる場合があります。
茎葉は3枚が輪生して、小葉は3出複葉で、羽状に深く裂けます。


山地にムサシアブミの中に咲くイチリンソウを見つけました。
コラボレーションでおもしろい絵になりました。


4月上旬、
ニリンソウ(二輪草)が二輪そろって花をつけていました。
イチリンソウと同じく、
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。
春を代表する山野草、こちらもスプリング・エフエメラルのひとつです。


多くが総苞葉の中心から2本の花茎を隣接して伸ばし、
2輪が寄り添って咲くことから二輪草の名が付けられています。
しかし、1輪や3輪のものもしばしば出現するようです。


花はイチリンソウよりだいぶ小型で直径2cmほどの白花、
こちらも花弁はなく、花弁状のものは萼片です。
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紅白のイカリソウ

2023-05-12 20:00:33 | 花,植物
4月初めの公園の散歩道、
薄紅そして白いイカリソウが咲いていました。


イカリソウ(錨草)。
昨日掲載のメギ(目木)と同じくメギ科です。
イカリソウ属 の落葉多年草です。


花期は4~5月ごろ、
40 cmほどの花茎の先に総状花序をつくり、
4 - 7個、吊り下がるように下向きに花をつけます。
名は花の形が和船の錨(いかり)に似ていることから。


本州や四国に分布、
春を代表する山野草の一つです。
主に平地から亜高山帯の落葉広葉樹の森林地に自生していますが、
古くから園芸植物としても親しまれ、使われています。


イカリソウの花色は淡紅色や白色ですが、
園芸品種や外国種の中には鮮やかな花色のものや
形の違った花も開発されているようです。


白いイカリソウも咲いていました。
透けるような美しい白色です。


角のように距が突き出た花は形がおもしろく魅力的ですが、
葉の色形も春らしい美しさを感じます。


春に芽を出して開花し、
スプリング・エフェメラルいわれる植物群とは異なり、
晩秋まで地上部の茎葉が残ります。
晩秋には枯れて冬は地下茎の状態で越します。
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ヤマブキの花、メギの花

2023-05-11 20:00:58 | 花,植物
今年は春の花がどれも早く、
3月末にヤマブキとメギが黄色の花を咲かせていました。


3月30日、公園の山道に
ヤマブキ(山吹)の山吹色が目を引きました。


バラ科ヤマブキ属の落葉低木、
春4~5月、黄金色に近い黄色の花をつけます。
山吹色はこの花色が由来です。
ヤマブキの花には一重と八重のものがあります。
一重のものは種(実)ができますが、八重には種ができません。
「七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき」
ここで詠まれている山吹は八重咲きの山吹ということが分かります。 


葉は互生、長さ5~8cmほどで倒卵形、
葉色は濃い緑色で黄色の花がよく映えます。
葉縁には深く大きな鋸歯があります。


これは4月6日。
山斜面の一面がヤマブキ色に染まっていました。
ヤマブキは樹木ですが、
背丈は1~2mほど、茎は細く、柔らかく、
株立ち状に茎を伸ばし、先端はやや垂れ下がります。


やはり3月30日、
メギ(目木)が早くも咲き始めていました。
メギ科メギ属に分類される落葉低木、
茎や根を煎じて洗眼薬として利用されていたところからの名です。
別名にコトリトマラズ、
枝に鋭い棘が多く、鳥がとまれそうにないことからの名です。


一週間後の4月6日、
再びメギの花を写しました。
この時にはもう花は終わりに近く、散っているものも多く見られました。
春は季節が進むのが早く、花の盛りも短い。
しかし、次々といろいろな花が咲き出します。


図鑑などでは開花時期は4~ 5月となっています。
新葉とほぼ時を同じく、小形の花序を出し、
径6 mmほど淡黄色の花を2 ~4個、下向きに付けます
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